こんな方にオススメの記事
「25分走って、5分休憩」をくりかえすポモドーロ・テクニックをご存知でしょうか?
ポモドーロをとりいれることで、暑熱下でも脱水を防ぎつつ集中力を養う練習ができる
んです。
さしずめ「ポモドーロ・ランニング」、今夏のお供にどうでしょう?
- 30分ごとの休憩を
- ポモドーロ・テクニックとは
- ポモドーロ・ランニングのやり方
- 25分間の走り方
- 休憩の取り方
- ポモドーロ・ランニングのメリット
- ポモドーロ・ランニングに必要なもの
- ポモドーロ・テクニックの使いドコロ
- ポモドーロの応用方法
- 注意点
- “走”意工夫 ~「走りたい」は創れる~
30分ごとの休憩を
もはや耳にタコができるほど聞いていると思いますが、暑熱下のスポーツは休憩と水分補給が欠かせません。
たとえば、日本スポーツ協会の指針。
気温28℃~31℃(WGBT:25~28℃)でスポーツする場合は
- 30分に1回休憩を入れる
- 水分補給をする
- 必要に応じて塩分を補給する
- のどが乾いてなくても早めに補給
- それ以上気温が高い場合は原則中止
- 不慣れな人・体重によっては10分~20分で休憩
ふむ、30分ごとの休憩…
これ、なにかに似てないかな…?
そうだ!ポモドーロだ!
ポモドーロ・テクニックとは
生産性の向上を目的とした
”ポモドーロ”はイタリア語でトマトのことですが、もともとは発案者がトマト型のキッチンタイマーで時間管理をしていたことからそう名づけられました。
人間の集中力を維持できる最適な単位ということで25分に設定されています。
この25分ごとの単位は「ポモドーロ」。1ポモドーロ、2ポモドーロ…です。
ポモドーロ・ランニングのやり方
ポモドーロ・テクニックは、タスクや勉強を効率よく進めるための時間管理術としてよく知られた方法です。
今回、それをランニングに応用してみました。
やり方は至極カンタン。
これだけです。
25分間の走り方
ポモドーロ・テクニックはもともと25分間にフォーカスすることで、作業効率を上げることを目的とします。
それではランニングの場合は25分何に集中すべきなのか?
それは、とりもなおさず
たとえば、ランニングにおいてなら
- 25分間、腰が落ちないように走る
- 設定したペースで走りきる
- 過去の25分より到達距離を伸ばす
とか、各々の課題をクリアするに集中します。
それに類するものでいえば、
- 夏休みのレジャー企画を練る
- 仕事のアイディアを練る
- ブログ記事のネタを練る
など、自分の課題にフォーカスしましょう。
25分は意外と長いようで、集中すればあっという間。
貴重なポモドーロをムダにしないようにしましょう。
休憩の取り方
ポモドーロ・テクニックは休憩の使い方がめちゃくちゃ大事です。
休憩の取り方が、トレーニングの質を左右するといっても過言じゃありません。
たった5分間休息を有意義に使いましょう。
オススメはこの3つ。
- 給水
- 汗拭き
- ストレッチ
休憩中にこれらをこなして、次の25分に備えると次のポモドーロが飛躍的に走りやすくなります。
給水
体から2%の水分が失われると、一気に集中力が低下すると云われています。体重60kgだと約1.2Lです。
体質や気象条件にもよりますが1時間も走れば1Lくらい発汗します。
最初の1ポモドーロではのどが乾いていないかもしれません。
でも、2ポモドーロ、3ポモドーロ…と走れる集中力を維持するのために、あらかじめ水分はとっておきましょう。
1回の給水で100~150ml程度で構わないので。
3ポモドーロ分ならSimple Hydration(約350ml)でちょうどまかなえる量ですね。
汗拭き
ポモドーロの際、冷却タオルを携帯すると便利です。
休憩すると汗が止めどなく流れてくるので、ここで拭っておくのです。
汗を流したままだと、皮膚から熱が放散できず、体温が下げにくくなってしまいます。
汗は定期的に拭って、気化熱効果の恩恵にあずかりましょう。
汗を拭ったあとに次ポモドーロを走り出す、あの爽快感をぜひ味わっていただきたいです。
ストレッチ
給水して汗を拭いたら、次の25分に向けた準備をしましょう。
ストレッチやマッサージをしながら痛むところがないか点検し、次にペースを上げるか下げるか作戦会議をするのです。
ちなみにストレッチはダイナミック(動的)ストレッチで。
ゆっくり伸ばす柔軟体操のようなスタティック(静的)ストレッチは、体を完全休止に導いてしまいます。
次のポモドーロにつなげる目的で、肩を回したり、股関節を大きく使う動きのあるストレッチをしましょう。
ブラジル体操がオススメです。
ポモドーロ・ランニングのメリット
ことランニングにかけては以下のようなメリットが期待できます。
- 集中力の維持
- 定期的な休息確保
- モチベーションの向上
これは何より、夏ランに効果的なのです。
集中力の維持
10km走るぞとか30km走るぞとか意気込むと 暑さにやられてダレる区間があります。
そこを「25分しか走らない」という気持ちで望むことで、集中力を維持しやすくなるのです。
これは「デッドライン効果」といって、締め切りが近いほど集中力が上がるという行動心理に基づいています。
定期的な休息確保
ランニング中の休息って5km走ったらとるとか、中間まで行ったらとるとか、距離で決めがちです。
ランニングウォッチが通知してくれるので分かりやすいのですが、距離で区切っていると、ペースが落ちたときに休憩をとりたい時にとれなくなってしまいます。
その点、時間で決められた休息はありがたいです。25分は誰にでも共通しておとずれるので。
極論すると、歩いていても必ず休憩はやってきますw
時間ベースでのトレーニングにはそういう安心感がありますね。
モチベーションの向上
ひとまずやる気が起きなくても「25分だけ走る」という気持ちで出かけてみましょう。
1ポモドーロ走りきると、意外と「もう1本行ってみるか」という気持ちになるものです。
これは「作業興奮の原理」といって
- 「やる気」というものはもともと存在しない
- 行動するからやる気が起きる
という原理に基づいています。
なので、25分間でオールアウト(疲労困憊)まで追い込む必要はありません(追い込んでも構いませんがw)
「もう少し走れた」といういいイメージのところであえてぶった切り、次のポモドーロに移りましょう。
ポモドーロ・ランニングに必要なもの
- スマホアプリ(Brain Focus等)
- ランニングウォッチ(Garminアラート等)
しかし、現代はトマト型のキッチンタイマーなど不要です。
たとえば、スマホアプリなら「Brain Focus」等のタイマーアプリが便利です。
ランニングウォッチなら、時間ごとのアラートを設定しておきます。
Garminウォッチの例
- アラートを「25分」を設定
- パワーセーブを「5分」に設定
※いずれも「アクティビティ設定」で設定可
25分経過ごとに通知してくれるし、時計を止めて休憩に入ってから4分30秒経過時にカウントダウンを始めてくれます。
ポモドーロ・テクニックの使いドコロ
ポモドーロ・テクニックは夏ランとの相性もバツグンですが、それ以外にも応用は効きます。
時間が限られている時に
もともと仕事や勉強など限られた時間内に集中力を維持したまま、効率的に作業をするテクニックです。
たとえば90分しか猶予がないというときは、だらだら90分ジョグするのではなく、25分 x 3ポモドーロでピシッと締めてみる。
すると案外、内容の濃い練習ができるかもしれません。
同じ場所を走り続ける時に
ポモドーロ・テクニックは単純作業でも集中力をアップさせることができます。
なので、事情があって遠くに走りに行けない、同じところを周回し続けなければならない ──というときのスパイスになります。
飽きてくじけてしまいそうな練習も、各ポモドーロを大事にすることで刺激的な練習になることうけあいです。
走力テストの時に
ポモドーロ・テクニックの最終目的は、計画どおりに目標を達成することです。
- 前回の1ポモドーロと前々回の1ポモドーロはどう違ったか
- 今日は何ポモドーロで、昨日は何ポモドーロだったか
1ポモドーロをひとまとまりに考えられるようになると、何ポモドーロで目標距離を達成できたか評価できるようになります。
意外にも負荷分散だけてなく、計測にも使えるのです。
ポモドーロの応用方法
ポモドーロ・テクニックは、ランニングの密度を濃くしてくれる効果もありますが、ポイント練習のエッセンスを持ち込むことで、さらにポモドーロを活かすことができます。
ビルドアップ走
たとえば、徐々にペースを上げていくビルドアップ走。
調子がよければ、1ポモドーロごとにペースを上げてみてはいかがでしょう。
たとえば、
- 1ポモドーロ 5'30/km
- 2ポモドーロ 5'00/km
- 3ポモドーロ 4'30/km
25分ごとに区切りがつけられるので、上げやすいですよ。
閾値走
「キツいけど20分から30分なら続けられるキツさ」と云われる閾値走。
たとえば
- 1ポモドーロ アップジョグ
- 2ポモドーロ 閾値走
- 3ポモドーロ ダウンジョグ
まさにポモドーロのためにあるような所要時間ですね(○>艸<)
ロング走
ロング走はポモドーロの醍醐味ですね。
たとえば、30kmを3時間で走るなら
ポモドーロ・テクニックによる
- 集中力の維持
- 定期的な休息確保
- モチベーションの向上
ちなみに本家のポモドーロ ・テクニックでは、ポモドーロを4セットやったら、長い休憩を推奨しています。
注意点
臨機応変に対応する
1ポモドーロは厳密に「25分+5分」じゃなくても大丈夫です。
たとえば、休憩しやすそうな日陰ポイントがもう少し先、もしくは手前にあるならそこで区切ってもいいです。
もちろん休憩時間の5分もあくまで目安。
仕事に遅刻しそうなら短めに切り上げてもいいし、ゲリラ豪雨や雷がひどければ長めに休んでOKです。
守らなかったからって、誰もあなたを咎めたりはしません。
体質・気温・強度に合わせる
別に15分+5分でもOKです。
思い出してください、日本スポーツ協会の指針を。
運動に不慣れな人や体重がある人は、さらにこまめに休憩をとらなければなりません。
ポモドーロ・テクニックはあくまでテクニックで、目的は運動に集中しつつ確実に休憩をとることなので、そこを見誤らないようにご注意ください。
“走”意工夫 ~「走りたい」は創れる~
おさらいです。
- 30分ごとの休憩を
- ポモドーロ・テクニックとは
- ポモドーロ・ランニングのやり方
- 25分間の走り方
- 休憩の取り方
- ポモドーロ・ランニングのメリット
- ポモドーロ・ランニングに必要なもの
- ポモドーロ・テクニックの使いドコロ
- ポモドーロの応用方法
- 注意点
- “走”意工夫 ~「走りたい」は創れる~
ポモドーロ・テクニックには、一見たくさんのメリットや汎用性があるようにみえます。
しかし、やってみると気づくことがあるのです。
そうなんです。
でも、「ポモドーロ・テクニック」と言われるとやってみようかな?と思いませんか(^ー^)
走るモチベーションはいかようにも創れると思ってます。
そして、勝手にそれがこのブログの存在意義であり、私の使命だと思ってるので。
モチベーションが上がらないなァって時には、ぜひまたお訪ねください。
一緒に「走りたい」を創りましょう。