あっぷりノート

Fix the Bits | あっぷり工房

旅、ギア、サプリ、マインド、トレーニング ── “走る”は創れる

たった12分!マラソンタイム予想も体力測定もできる「クーパーテスト」とは何か?

f:id:you_key69:20200417001244j:plain



こんな方にオススメの記事
  • マラソンのゴールタイムがどれくらいか予想したい

  • 自分の走力・持久力がどの程度あがったか確認したい

  • 何か手軽にできる方法はないか?


  • 12分走るだけで確認できる「クーパーテスト」はいかがでしょうか?



    自分の走力ってどのくらいなの?

    f:id:you_key69:20200416234910j:plain

    ランニングしていたり、マラソン大会に参加していたりすると気になるのが自分の走力。

    • 目標に対してどれくらい進捗しているのか?


    肝心の大会がことごとく中止になっている今、トレーニングに熱が入らなくなるかもしれません。

    • 自分の走力が衰えていないか?


    さすがに毎回ひとりマラソンを開催して確認するわけにもいきません。

    • もう少しサクッと確認する方法はないか?


    クーパーテストはどうでしょう?


    たった12分間。平日の朝でも体力測定できますよ。

    クーパーテストとは

    クーパーテストは、12分間全力で走った走行距離をもとに、持久力が測れるようアメリカのクーパー博士が考案したテスト


    そのまま「12分間走」と呼んだりもします。

    クーパーテストでわかること

    クーパーテストは陸上競技だけじゃなく、持久力が問われるスポーツ全般(サッカー等)にも取り入れられているテストです。

    テスト結果で以下のようなことがわかります。

    アスリートレベル

    ざっくりとアスリートレベルの良し・悪しが判断できます。

    男性 女性
    非常に良い 3700m超 3000m超
    良い ~3700m ~3000m
    普通 ~3400m ~2700m
    悪い ~3100m ~2400m
    非常に悪い ~2800m ~2100m


    ▼参考 Wikipedia

    VO2Max

    クーパーテストでは、以下の公式で酸素最大摂取量(VO2max)を算出することができます。

    VO2max = (12分間で走った距離(m) - 505) ÷ 45

    VO2Maxは無酸素性代謝閾値やランニングエコノミーと並んで、マラソンの走力を左右する大事な要素です。


    そのVO2Maxを素人でも計算しやすいことがクーパーテストの大きなメリットだとおもっています。

    マラソン予想タイム

    12分間で走りきった距離をもとにマラソンのフィニッシュタイムを予想することもできます。

    マラソン記録 (m/min)=0.092 ×12分間走テストの走行距離-72.034

    計算がややこしいので簡易的にまとめたのが以下の表です。

    12分の走行距離(m) VO2Max マラソン予想タイム
    2700 48.8 03:59'15
    2750 49.9 03:53'10
    2800 51.0 03:47'23
    2850 52.1 03:41'53
    2900 53.2 03:36'39
    2950 54.3 03:31'39
    3000 55.4 03:26'52
    3050 56.6 03:22'19
    3100 57.7 03:17'57
    3150 58.8 03:13'46
    3200 59.9 03:09'45
    3250 61.0 03:05'55
    3300 62.1 03:02'13
    3350 63.2 02:58'40
    • 2,700mならサブ4
    • 3,350mならサブ3

    あなたは何レベルでしょうか?

    メリット

    クーパーテストには下記のメリットがあるとおもっているので、個人的に定期開催しています。

    • 短時間で
    • 走力テストができ
    • スピード練習にもなる

    短時間でできる

    必要な時間はたった12分だけ。

    平日の朝、出勤前でもトライアルができるのが個人的に気に入っています。

    走力テストができる

    既出のとおり、アスリートレベルやVO2Maxに基づいたマラソンタイムの予想等ができます。

    体力測定にうってつけですね。

    スピード練習になる

    やってみるとわかりますが、実力テストなので持てるチカラを12分間出し尽くすことになります。

    その結果、当日すぐ筋肉痛になれるんですよね


    さらに長めのジョグやビルドアップを追加することにより、ガチユル風に仕上げることだってできちゃいます。

    私のクーパーテスト例

    このメリットを活かすために、私は

    • 月1回の定期テスト
    • レース前の実力テスト

    としてクーパーテストを使っています。


    過去のクーパーテスト遍歴は以下のとおり。


    いろんな練習をしつつも、走力は落ちてないよね?という確認のために月に1回試すようにしてます。

    また、レース前はVO2Maxからマラソンタイムの予測を兼ねたり。


    特にことごとくレースが中止になっている昨今、このメリットを最大限活かしたいものですね。

    以下、私のクーパーテスト例です。

    結果

    本日4/16、実際にクーパーテストを行った結果が以下。

    • 走行距離 3,200m
    • VO2Max 59.88
    • ハーフマラソン予測 01:27'55
    • フルマラソン予測 03:06'11


    サブ3には遠いですが、ハーフマラソンのサブ90は射程範囲に入ってきたといえるんじゃないでしょうか。

    4月末にひとり清流ハーフマラソン(非公式)を走って有終の美を飾りたいとおもいます!

    前回との比較

    前回(3/18)の結果は下記のとおり

    • 走行距離 3110m
    • VO2Max 57.88

    走行距離は90m、VO2Maxは2ポイント伸びました!

    伸びた要因

    テスト結果が伸びた理由を考えてみました。

    SIT

    VO2Maxの向上を目的として、前回の測定日以降、平日はSIT(Sprint Interval Training)を走っていました。


    計15回、SITを走り続けたことが功を奏したとおもってます。

    アラート機能

    今回のクーパーテストではちゃんとGARMINのアラート機能に頼りました。

    先日の10kmのタイムトライアルで味をしめたやつです。


    上限・下限ペースを設定し、閾値を超えたら音とバイブで通知してくれる機能で、設定方法は──

    アクティビティ設定 > アラート > 新規追加 > ペース


    平均3'50/kmを狙ってたので、設定はこんな感じ。

    • 上限 3'45/km
    • 下限 4'00/km


    いま振り返るともう少し厳しめにしてもよかったかなと思いますが、10kmタイムトライアルに続き、今回もこの機能に助けられました。

    クーパーテストやトライアルの強い味方ですね。

    脛痛対策

    前回、クーパーテストを走ったときにスピードが上げられなかった要因に脛(前脛骨筋)の痛みがありました。

    ㌔4分切りで走ると痛み出してたんです。


    そのため、この1ヶ月間は

    • 骨で走ること
    • ピッチを多く刻むこと

    を意識してSITをしていました。

    その結果、今回は痛みませんでした。


    もしかしたらSITを繰り返したことで、脛筋が鍛えられたのかも?しれません。

    反省点

    最後にこれは見直したほうがいいという反省点を記しておきます。

    コースに難あり?

    どうもコースにGPSの感度が悪いポイントがありそうです。

    前回と今回の結果を見比べて気づきました。

    f:id:you_key69:20200416234045j:plain

    ペースは落としていないはずなのに、極端に落ちてるように見える部分があるのです。

    ちょうど高速道路と新幹線の高架が重なる道路なんですが、見るからにGPSがニガテとする条件がそろってます。


    安定的にペースを刻んでたはずなのにGARMINのアラートが突然『遅い』と警告してきたのです。


    その動揺のせいか、私としたことが折り返し地点まで間違ってしまいました。

    コースは再考したほうがいいかもしれません。

    ワークアウト忘れ

    クーパーテスト用のワークアウトを作成し、12分で終了するようにしていたのに、そのワークアウトを使わずにテストをしてしまいました。


    アラートの設定に気をとられて、盆ミスをしてしまいました。

    反省。


    気づくのが遅れ、6秒だけ過ぎてしまったので、VO2Maxの計算には10m差し引いておきました。

    注意点

    f:id:you_key69:20200416234927j:plain

    もちろんクーパーテストも万能ではありません。

    注意点もあるので、よく理解の上、挑戦してみてください。

    やりすぎない

    前述のとおり、クーパーテストは実力テストであり定期テストであるとおもっています。


    なので頻繁にやる必要はありません。


    また強度の高い練習なので、やりすぎてケガしないように注意してくださいね。

    いきなりテストしない

    まずは直近の練習ペースからだいたいの目標ペースを割り出してから走りましょう。

    何度もいいますが、高強度の練習なのでしくじると尾を引きます。


    そのためにウォーミングアップもしっかりやっておきましょう。

    ウォーミングアップしながら200mくらい目標ペースでスプリントしてみて、イケそうか、あらかじめ自分のカラダに問いかけておくのも大事です。

    過信しない

    クーパーテストからマラソンタイムが予想できるとはいえ、あくまで12分間の結果です。

    本当に予想通りはしれるかは実際にはしってみないとわかりません。


    この結果だけを鵜呑みにせず、落ち着いたら走行距離をのばして検証してみましょう。

    クーパーテストで良い結果を出すのが目的ではありませんからね。

    周囲に注意を払う

    12分間ノンストップで走れるコースを用意しましょう。

    本当はトラックが使えるといいですが、なかなか環境に恵まれていないとむずかしいとおもいますし、今は使えない施設も多いとおもいます。


    なので

    • 交差点がない場所
    • 歩行者がすくない場所
    • できるだけアップダウンが少ない場所

    をグルグル回ったり往復したりするのがいいんじゃないかとおもいます。


    そしていつも云っていることですが、時間帯は人との接触が少なくて見通しのよい早朝がオススメです。

    まとめ

    ということで、クーパーテストの特長を140文字でまとめます。


    いよいよ緊急事態宣言の対象が全都道府県に発出されます。

    ランニングに対する規制はわかりませんが、しばらくの間、レースは確実に中止になるでしょう。


    モチベーション維持や走力維持のためにも、サクッと試験できるクーパーテストやタイムトライアルを有効活用したいものですね。


    みんなでこの困難を乗り越えていきましょう!