こんな方にオススメの記事
VO2MaxもVDOTも重要です。
しかし、私はあえてVO2Maxを重視しています。今は。
今回はその理由を解説(弁解?)します
※本記事は前回の続きです
VO2Maxに欠けていること
前回のあらすじ。
- サブ3のためにVO2Max = 63を目指している
- VO2Maxを上げるためにSITに取り組んでいる
- SITの効果測定のために毎月クーパーテストしている
- サブ3のためにVO2Max=63を達成しても、たぶんサブ3達成できない
- なぜなら足りないものがあるから
足りないもの、とは何か。
それは、
- 無酸素性代謝(AT)
- ランニングエコノミー(RE)
え?足りてないことを分かってるのに、VO2Maxを重視するの?
はい。
そのために「VO2Max」と「VDOT」の違いを説明せねばなりません。
VO2Maxとは
ご存知の方も初めての方も。
VO2Maxとは、別名「最大酸素摂取量」
読み方は「ぶいおーつーまっくす」です。
1分間に体重1kgあたり摂取できる酸素の量のことで、長距離走のパフォーマンスを決定づける指標として知られています。
VDOTとは
もうひとつ、VO2Maxと似て非なるのがVDOT。
読み方は「ぶいどっと」
ランナーなら誰もが尊敬するジャック・ダニエルズ先生が考えたもの。
こちらも長距離走のパフォーマンスを示す指標ですが、ダニエル氏はVO2Maxが同じでもランナーによってタイムが違うことを発見。
その結果、VO2Maxとならんで大事な
- 無酸素性代謝閾値(AT)
- ランニングエコノミー(RE)
をも考慮したVDOTを考案したのです。
すごいですねえ。
結局VO2MaxとVDOT、どちらを使うべきか?
じゃあ、ATもREも考慮されたVDOTのほうが優秀では?
ちょっとお待ちを。
そう判断するのは早計です。
まず、どちらが優秀とかは、ありません。
両方重要なので。
大事なのは使い方ですね。
たとえば、私は
- SITの効果測定にはVO2Max
- 練習のペース設定にはVDOT
- マラソンタイムの予想にはVDOT
というように使い分けています。
VO2Maxの使い方
前回の記事のおさらいになりますが ──
私はVO2Maxの向上をめざして連日のようにSITをやりまくっています。
VO2Maxの向上を目指す理由は、この2つ。
- サブ3レベルの最低ラインの達成
- 相対的な無酸素性代謝閾値の上昇
そして、あわよくばSITでREも伸びないかなァ…なんて甘いことを考えております。
少し解説(弁解?)します。
サブ3レベルの最低ラインの達成
直近のクーパーテストの結果でVO2Maxは約60だったので、そもそもVO2Maxがまだサブ3レベル(VO2Max≒63)には到達していません。
なので、まずは素直にVO2Max=63超をめざします。
迅速に鈍化に気づくため
しかし、前述のとおり、仮に63に到達しても、きっとサブ3できません。
もしかすると63にさえ到達できないかもしれません。
そんな局面に陥ったとき、その状況をいち早く察知してトレーニング内容を変える必要がでてきます。
例えば、ATやREの向上にむけて
- 閾値走
- ランニングフォームの改善
に注力する等。
VO2Maxの伸び縮みを、練習内容を変更するきっかけにしたいと考えています。
相対的な無酸素性代謝閾値の上昇
もうひとつ、私がVO2Max向上にこだわる理由。
それは
ATは通常、VO2Maxの60~65%の範囲で起こるといわれています。
ということは、VO2Maxを上げれば、ATも上がるのでは?という寸法なのです。
ATについては筋機能に左右されるとも云われますし、手軽に計測する方法もなさそうなので、ひとまずのびると信じてVO2Maxを鍛えます。
ランニングエコノミーの向上
これはVO2Maxとの相関というよりも、SITへの淡~い期待です。
そう企んでるんですが、浅はかですかね。
あわよくばREも伸びて、SIT最強説が生まれないか期待をよせていますが、さすがにそんなに甘くはないか…
VDOTの使い方
すみません。
今回はVO2Maxを強調したかったので、VDOTについて多くは語りませんが、ざっくり以下のような用途で使います。
- 走力の判定
- 練習のペース設定
- マラソンタイムの予想
たとえば、
- 5000mタイムトライアルをやってみたけど、自分はどのくらいのレベルなのか
- 今ハーフマラソン走ったらどのくらいのタイムが想定されるのか
- レベルアップのための閾値走やインターバル走はどれくらいのペース設定で走ればいいのか
とにかくVDOTは万能なので、詳細は下記リンクを参照いただいたり、Google先生におたずねください。
まとめ
最後におさらいをしておきます。
- VO2Maxは最大酸素摂取量
- VDOTはVO2MaxにATとREを加味した指標
- 用途に合わせて使い分けること
- SITの効果測定にはVO2Max
- 練習のペース設定にはVDOT
- マラソンタイムの予想にはVDOT
- VO2Maxが頭打ちになったらATとREに注力
- SITでATが相対的に上がる(かもしれない)
- SITのダッシュによりフォーム改善→RE改善になる(かもしれない)
- SITの効果測定にはクーパーテストが適役
今回は用語の解説というよりも、
- 私がクーパーテストをこよなく愛する理由
- 私がVO2Maxにこだわる理由
メカニズムや用語については、また別の機会でお話しできればとおもいます。
最後までご高覧いただき、ありがとうございました!