【こんな方にオススメ】
- 市民ランナーでSITを試したい
- 適切なSITの練習量(時間や頻度)は?
- SITで本当にマラソンタイムが速くなるの?
結論からいうと、「SITは、(おそらく)タイム短縮に効果があります」。
今回はSITをつづけてきて行きついた、その根拠について報告したいとおもいます。
※SIT = スプリント・インターバル・トレーニング
第2回クーパーテストの結果
VO2max(酸素最大摂取量)を測るための最初のクーパーテスト(12km走)をやってから2週間がたちました。
当時のVO2maxは
56.56ml/kg/min
でした。
「SITを2週間つづけることで、VO2maxを底上げできた事例がある」ことを聞きつけ、それから2週間はほぼSITに費やしてきました。
そして2週間がたち、運命の再計測をしてみたのです。
その結果、VO2maxは ──
56.77ml/kg/min
にあがりました!!!
パチパチパチ ──────
って、ん???
0.21ml/kg/minしか増えてなくね?!
第1回クーパーテストとの比較
おさらいですが、VO2max は12分間で走った距離(m) をもとに算出できます。
クーパーテストというやつですね。
VO2max = (12分間で走った距離(m) - 505) ÷ 45
で、2回実施したクーパーテストの結果はそれぞれ
- 第1回 3,050m
- 第2回 3,060m
だったのです。
10mって…もう、ほぼ誤差…
なんだ、ぜんぜん速く走れるようになってないじゃん。ガックリ。
心拍測定の結果
肩をおとしつつも、いちおうMi Fitアプリで心拍の記録もふりかえってみました。
すると、こんな記録が。
- 第1回 最大190bpm、平均159bpm
- 第2回 最大161bpm、平均143bpm
ほぼ同じ距離を走ったのに、
- 平均で10%の改善効果
- 最大心拍数については15%以上の改善効果
がみられたのです!
いやいや、早とちりしてはいけない。
1回目の日がもともと心拍が高かった(体調が悪かった)んじゃないのか?
疑ってかかってみたところ、安静時心拍数はそれぞれ
- 第1回 56bpm
- 第2回 63bpm
と、むしろ第1回のほうが心拍数は低く良好な状態だったようです。
それでも2回目のほうが改善したことをかんがえると、すくなからずSITは心肺機能によい効果をもたらしたと評価できます。
心肺能力がレベルアップしていれば、同じスピードを長時間継続してはしれるようになります。
すなわち後半の失速がおさえられるようになり、結果的にタイムの短縮が期待できるのです!
私のSIT頻度
ふりかえってみると、SITを17日のあいだに8回やってみました。
- 3/28 第1回クーパーテスト
- 4/3 SIT(1回目)
- 4/5 SIT(2回目)
- 4/6 SIT(3回目)
- 4/9 SIT(4回目)
- 4/12 SIT(5回目)
- 4/16 SIT(6回目)
- 4/18 SIT(7回目)
- 4/19 SIT(8回目)
- 4/22 第2回クーパーテスト
ほぼ2日に1回のペースですね。
その間にLSD2本、レースペース1本を週末にはしっていますが、平日はSIT三昧でした。
かなり消耗するトレーニングなので、毎日SITはオススメしません。
わたしの場合は休足日は完全にオフとし、かわりに筋トレを多めにやったり、読書しまくったりしています。
実感できた効果
SIT週間の最中に実際のレースを想定したペースで21km走ったり、24kmのLSDを走ったりしました。
そこでの成果は、
- LSDでもふくらはぎの痛みをかんじなくなった
- 代わりにハムストリングスにダメージが残った(大きな筋肉が使えるようになった)
- 今まで股関節まわりに痛みを感じていたが、無傷だった
というような点です。
そして、SITでは現時点のおのれのスピードの限界にふれることができるので、どこまで追いこめるのか、感覚的にも心拍的にもわかるようになってきます。
たとえ、すぐに劇的な成果がでないにしても、SITをやっていてソンはないとおもいます。
あっぷりへんしょん ~勝負は今週末~
いまは「SITは一定の効果があるっぽい」ということまでしか云えていませんが、今週末のぎふ清流ハーフマラソンでその真価が問われます。
「SITはタイム短縮に効果あり!」と声高にさけべるように、死力をつくしたいとおもいます。
今回も最期までご高覧いただき、ありがとうございました!