新年にかこつけて、年明けから新しいことを始めてはいけない。
新しいことを始めるなら、“今”始めよう。
とは、ぼくの言葉である。
しかしながら、云うだけ云ってぼく自身が何も新しいことをはじめられていないので、年が明ける前に実践してきた。
今こそスケッチ・ジョギングの時
ぼくのやりたいことリストに“ジョギングに行った先で風景画を描いてくる”というアイデアがしばらく眠ったままになっていた。
でもかなしいかな、いざやろうとしても、
寒いし、とか
描くものなんて持ち運べないし、とか
先延ばしにする理由をいくらでも思いつけてしまう。
いつかやろう…
これじゃあその“いつか”は、いつまでたってもやって来ない。
2017年が明ける前に実現しよう!
と、年内に実践することを決めてから、ふとひらめいたことがある。
その逆境、逆に利用できるんじゃないか ──
なぜなら、もしうまくいかなかったときに
道具がなくて…とか
手がかじかんで…とか
走り疲れてしまって…とか
いろいろ言い訳ができる。
これはチャンスだ!
持ちもの
大晦日の前日、ジョギングに持っていけそうなスケッチグッズをMy道具箱からピックアップしてみた。
しかし、ランニングパンツにしのばせていくには、少々荷が重すぎる。
なので、選りすぐりの3アイテムだけを携帯することにした。
- クリアケース A7
- メッセージカード
- サクラ ピグマ 0.3mm
さいわい、3つともマルチポケットパンツにちょうど入る大きさだった。
カードとペンはかならず要るものだが、クリアケースを持っていったのは、ファインプレーだった。
ポケットのながでぐしゃぐしゃにならないし、描くときに画板としてもつかえた。
この3点セットは必携である。
もしもの時のために覚えておいてほしい。
まずはジョギングでウォームアップ
描くなら景観遺産ランナーとして、景観遺産を描きたかった。
なおかつ、まず手軽にはじめるなら近場がいいだろう。
ならば目指すは「宝光院」である。
※景観遺産めぐりをしていた過去のレポートはこちらからどうぞ
自宅からはジョギングで行けば2kmにも満たない距離ではあるが、今回は絵を描くことがミッションである。
ここで大事なことを云っておきます。
真冬のこの時期(しかも早朝)に、ランニングの格好をして絵を描くなんざ、はっきり言って自傷行為にひとしいことである。
気温は2℃とか3℃である。
でも、レース仕様なので上着は着ない。
寒すぎるのだ。
だから、カラダを温めておく必要がある。
少なくとも20分くらいウォームアップはしておきたい。
ということで、おおきく迂回して臨むルートを採用する。
大谷川の堤防からスタートします。
▲薄く雪化粧した養老山脈が艶やか
ウォームアップのつもりだったが、寒かったのでレースペースで走ってしまった。
やはり杭瀬川の堤防は気持ちいい。
▲水都大橋からは厚化粧した伊吹山が望めます
そして20分(4km強)走った先に見えてきたのが、大垣市の誇る景観遺産「宝光院」である。
▲右手に見えるのが、宝光院です
宝光院を描こう
宝光院についてのレポートはくだんの記事をご覧いただきたいが、信長や家康にゆかりのある寺院である。
今ちょうど司馬遼太郎の『国盗り物語』『新太閤記』を読んでいるので、テンションが上がっちゃう。
しかし、あまり感傷にひたっている猶予はない。
なぜならせっかく温まったカラダが冷えてしまうからだ。
ということで、おもむろにスケッチ3点セットを取り出し、描く。
▲被写体は、これです
とりあえず、サッと1分くらいで描く!
そして描きあげた景観遺産が、これだ ──
…寛大にみてほしい。
いろんなバックグラウンドやストーリー性があるということで、多目にみていただければ幸いである。
そうそう、今回の目的は風景画かもしれないが、ぼくの最終目的は東京マラソンだから…と言い訳して帰路についた。
帰宅してから、本来持参したかった水彩絵の具で仕上げてみたが…
走りはまあいいとして、いずれにしても絵画のウデはもっと鍛えねばならないようだ。
あっぷりへんしょん ~明日できることは今日やろう~
最終的にスケッチの技術が必須であるというごく当たり前のことを痛感したが、とても有意義なジョギングになったことは間違いない。
2017年の最終日にやりたかったことをやれて良かった。
また来年も新しいことにチャレンジできそうである。
皆様は悔いのない2017年をすごせたでしょうか?
来年はより有意義な年になりますように!
よいお年を!