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日々のランに刺激を!ペースで遊ぶ「ファルトレク」を紹介します

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こんな方にオススメの記事
  • ジョギングに刺激がほしい

  • 周回コースって飽きるよね

  • インターバル走は苦手なタイプ

  • ファルトレクって何?

  • 「自由なペース」って云われても困るんだけどッ


  • ペースを自由に変化させて遊ぶ「ファルトレク」をご存知でしょうか?

    ふぁ?ふぁると何?
    それ、美味しいの…?(゜ρ゜)

    という方も。


    いや、「自由」って!
    せめて目安くらいはあるでしょ ⊂(´A` )ペチッ

    という方も。



    ファルトレクとは

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    ファルトレクとは。

    あまり馴染みがないかもしれませんが、誤解をおそれずに云うなら、

    ペースを揺さぶりながら、ストレス耐性をつける遊び
    とでも云いましょうか。


    数分ごとにスピードを上げたり下げたりして自由に走るトレーニングで、肝は「ペースが自由であること」です。

    もともとはスウェーデンの軍隊が考案したゲーム感覚の訓練で、教官の合図で隊員が全力疾走したり、ジョギングしたりをくり返していたことが発祥と云われています。


    インターバル走の原型という噂もあるとか、ないとか?

    ペースで遊べればどこでやってもOKです。

    よく「起伏に富んだ自然の中で走る」といわれますが、場所は問いません。
     
    東アフリカ系のランナーが不整地でファルトレクをしていることから、クロスカントリーや峠などを舞台に推奨されていると思いますが、ロードでも可能です。

    それは語源がすべてを語ってくれています。

    • ファルトレク(fartlek)はスウェーデン語で「fart(ペースで)lek(遊ぶ)」という意味
    • 英語読みで「ファートレック」とも発音される
    • 英語圏では直訳して「speed play」と呼ぶ

    スピードを上げ下げしながら遊んでみましょう。

    目的

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    ファルトレクの目的は

    強さよりも楽しさ
    です。

    私はファルトレクをするたびに「鬼ごっこのようだな」と感じます。


    公園の土の上で緩急つけながらフィールドを縦横無尽に走って遊ぶ。

    フェイントかけたりストップ&ゴーをかけるフリをして、仮想の鬼(ゴースト)を振り切る。


    ── というのを、ひとりでやるのです。


    いや、別に仲間とやってもいいですよ。

    1. 先頭をリーダーが走り、仲間は追随する
    2. リーダーは揺さぶりをかけてペースを上げ下げする
    3. 一定時間経過後にリーダーを交代する
    4. リーダーが一巡するまでくり返す

    こうすることで自分も仲間も楽しくトレーニングすることができます。

    期待できる効果

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    ファルトレク本来の目的は楽しむことが前提ではありますが、結果的に

    故意にペースを上げ下げするにより、レース中のストレス耐性がつく
    という効果があると考えています。

    もちろん、緩急をつけることによって、心肺にも刺激が入るし、まんべんなく筋肉を使います。


    しかし、いちばんの効果は「ペースの上げ下げによって削がれる体力とメンタルを鍛えること」じゃないかと思っています。


    堤防や農道で一定のペースで走れば長時間気持ちよく走れます。

    しかし、交差点での減速をくり返したり、歩道橋を上り下りしたりすると、かなり体力を蝕まれるんですよね。

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    車も高速で巡航したほうが燃費がよく、逆に渋滞で進んだり止まったりしてると燃費が悪くなります。

    それと一緒です。


    その逆境をあえて自作自演することで、耐える修行になります。

    これはレースでのアップダウンにも役立ちますし、もし貴殿がトップアスリートなら、集団で揺さぶりをかけて相手を翻弄する技術もファルトレクで培うことができます。

    ファルトレクのやり方

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    さて、自由極まりないファルトレクですが、少しくらいは目安があったほうが良いですよね。

    • 緩急を交互に走る
    • 緩急の境界はMペース
    • 1〜3分くらいの短い時間で区切る
    • 10セット〜20セット
    • 合計時間が30〜60分

    だいたい上記のとおり。


    ご自身のVDOTがわかる場合は、

    • 急 M〜Iペース
    • 緩 Eペース以下のジョグ

    という感じで走ります。

    MとかEとかよく分かんね┐(´Д`;)┌

    という方は

    • 急 ややキツい
    • 緩 ラクである

    というざっくりした基準でもOKです。

    いや、むしろ本能に任せて。

    ダッシュとは言わないまでも、7,8割の出力で2,3分持つくらいのスピードで良いと思います。


    不整地や坂でやるなら少し抑えて、平地でやるなら強度はちょっと上げて。

    長めに走るなら少し抑えて、短めならペースを上げてみる。


    あくまでも目安なので、あとはやりながら調整しましょう。

    世界最速ランナーのファルトレク

    今やマラソンランナーなら誰もが知っているであろう、世界最高峰のエリウド・キプチョゲ選手

    実は彼もファルトレクの使い手です。


    下記のWebサイトではキプチョゲ選手がベルリンマラソン2017に向けて2017年8月~9月の期間に実施されたトレーニングが公開されています。

    上記サイトで「Fartlek」を検索していただくと分かりますが、クロスカントリーコースや高地トレーニングでファルトレクを実践されています。


    ファルトレクの内容は、主に

    • 時間
      • 4min hard, 2min easy ×10
      • 3min hard, 1min easy ×13
      • 2min on, 1min off × 20
      • 1min on, 1min off ×25
    • ペース
      • 急 2'50〜3'00/km
      • 緩 Easyペース
    • アップ/ダウンジョグ
      • 15分
      • または2, 3km

    といったものです。


    キロ3分前後のスピードは爆速ですが、彼にとってはほぼMペースです ^^;

    私のファルトレク

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    私の場合、仕事や地域の行事で遠くまで行けないときや周回コースに飽きそうなときにファルトレクの世話になります。


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    キプチョゲ選手に倣って、こんな感じで。

    • 3min hard(3'48〜4'22/km)
    • 1min easy(5'08/kmより落とす)
    • 15セット

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    時間で区切る場合は、ワークアウトを設定しておくと便利です。

    ジョグの区間にもひと工夫

    つい、疾走区間にばかり注目しがちですが、緩走区間も遊ぶことでさらにファルトレクが楽しめます。


    もちろん普通にジョグしても良いのですが、ためしにドリル的な動きを入れてみるのはどうでしょう?

    たとえば

    • 腿上げ
    • スキップ
    • シザーズ
    • トロッティング
    • バウンデイング

    ランニングのドリルは筋肉の連動性・敏捷性を向上させたり、関節の動きを強化してくれます。


    せっかく遊ぶんだから、ふだんやらない動きをふんだんに盛り込んでしまいましょう。

    使い方

    楽しくも刺激的なファルトレクは単体でというより、他のトレーニングと組み合わせることでその真価を発揮します。

    ジョギングの刺激入れに

    これはランニング初心者の方にぜひ取り入れてほしい方法です。


    ふだん自宅の周りをジョギングしている方でも、一定の区間だけちょっとペースを上げてみてるんです。

    いつものジョギングにスパイスが入って深みが増すと思います。


    風を切って走る感じ、少し息を切らして駆ける感じが、意外と心地よいですよ。

    マラニックの復路に

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    マラニックは目的地に向かうときのワクワクがたまりません。

    しかし、往路と復路が全く別のルートであれば良いのですが、もし一本道をそのまま折り返さねければならないようなコースの場合、ワクワクが半減します。


    そんなときに使ってみていただきたいのが、ファルトレク。

    同じ道でも復路に変化を与えることで、より有意義なトレーニングになること間違いなしです。

    周回コースに

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    安全安心に走れる周回コースの唯一のデメリットは「マンネリ」です。

    モルモット的な修行に飽きてしまうリスクがあります。


    そんなマンネリに刺激を与えてくれるのがファルトレク。

    時間を決めてもいいですし、目標物があるならそれを目印に疾走区間・休息区間を決めてもいいですね。

    • あの街灯から次の街灯まで
    • あの植栽からあっちの植栽まで
    • この曲がり角から次の曲がり角まで

    たとえば上記のように。

    不整地ランに

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    よりファルトレクの効果を高めるのがクロスカントリーや森林公園なんかで実践する不整地ランです。
    (これがよく云われる「ザ・ファルトレク」ですね ^^)

    ただでさえ不整地のような足元が不安定なコースやアップダウンの激しいコースは脚力に刺激が入ります。


    そこにスピードで揺さぶりをかけることによって、さらに効果を最大限に引き出すことができるのです。

    これぞ野生に帰る練習って感じがしますね。

    注意点

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    ファルトレクの怪しいところは、終わった後に

    果たしてこのやり方で合っていたのだろうか…ヽ(~ω~ )ノ ハテ?

    と謎に包まれる点だと思っています。


    実は私も一年前にファルトレクに初挑戦して、できてるのかできていないのか分からずモヤモヤっとした経験がありました。

    でも、何度かやってるうちに気づいたのは「楽しめたらそれでOK」だということです。


    結局、本来の目的に戻りますが、

    強さよりも楽しさ
    ですからね。

    何かいつもと違うことができたらそれで成功と自分を褒めてあげましょう。

    まとめ

    最後にまとめます。


    ファルトレクは

    • スウェーデン語で「ペースで遊ぶ」
    • あくまで楽しむことが目的
    • 短時間でペースを上げ下げする
    • 緩急の境目はMペースが目安
    • 10〜20セット行う
    • ジョグの時間も遊ぼう
    • 単純作業にスパイスを入れよう
    • 「ひとり鬼ごっこ」みたいなもの
    • キプチョゲ選手もやっているよ
    • あわよくば心肺・脚力がつくかもよ


    いろいろ自由すぎて不安になることもありますが、いつも頑張ってるご褒美にファルトレクってみてはいかがでしょうか。


    よりランニングが楽しめることうけあいです。