ルーツを遡ったところ、「っぽさ」が実は最先端を往っていることが判った。
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前回、バックログでボサノヴァ・アレンジ《HarpaVerde》の源流をちょっとだけ遡った。それが意外におもしろくて、もしかするとジャンルとフレームワークの関わりについて踏み込めるのでは、なんて独善的な期待を寄せてしまい、今回さらに源泉まで遡ってみようと考えたわけである。
結果的に《かえるの合唱》にたどり着くのは百も承知だが、それまでに数々のジャンルを幾たびもフレームワークを組み換えて渡り歩いてきたんだと大げさに心酔してみたい。
▼ジャンルの変遷
せっかくなので、現在研究中のサンバから。
ジャズ・プログレ
▼フレームワークの変遷
上述したように、
・サンバ
・ボサノヴァ
・プログレ×ジャズ
・ゲーム音楽
・チップチューン
というようにふり返ってみると、まるで音楽の変遷を地で辿ってきたようである。
これは偶然ではない。隣り合うジャンルはフレームワークに親和性があるからこそ遷移しやすい。これは歴史が証明している。
しかし、この《かえるの合唱》変奏曲は一部のハイライトにすぎない。今回は特定のジャンルにのみスポットを当てたが、パンクやシンフォニックメタルの流れだってある。
つまり、これから私のミッションは2つのベクトルに向かうことができる。歴史を遡る方向と、逆に現代に進む方向。
前者はクラシックから古楽へ、もしくは民族音楽の方面である。一方の後者は、まだ触れたことのないベタなロックンロールやカントリーの領域を侵すこと。
されば、もっと引き出しの幅が広がることは間違いない。
▼あっぷりへんしょん ~「っぽさ」で時代の先端を往く~
フレームワークで考えるといろんなジャンルに応用がきく。
ただ、どれもあくまで「っぽい」ことを注として添えておきたい。厳密なジャンルを語るには知識も経験も足りなすぎるから。どうしても「サンバっぽい」「ジャズっぽい」に留まってしまう。
私はそれで良いと思っている。フレームワークが「天才っぽく振る舞うためのチェックリスト」だからだ。
最後にもう一つ、どれも7拍子である理由を挙げておこう。
「そんなのサンバじゃねえよ」と詰られたとき、「いや、サンバっぽいだけであって実際にはプログレッシブ・サンバだから。普通のサンバと一緒にされちゃ困るね」と保身するためだ。
私は常に時代の最先端を走っているのである。