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曲作りで「スクラム」というフレームワークにお世話になる

アジャイル開発の具体的な方法として「スクラム」というのがあります。
 
ラグビーなどで、「スクラムを組んで…」というスクラムとおんなじスクラムです。
 
ざっくりですが、「アジャイルにプロジェクトを進めるためのフレームワーク」と解釈していただいて構いません。

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(出典:平鍋健児・野中郁次郎著《アジャイル開発とスクラム》より)
 
今回は特に「作曲の場合、スクラムをどう活用すればいいか」にフォーカスします。
 
以下、スクラム
・3つの役割
・3つの成果物
・5つのイベント

について簡単にまとめてみました。
 
(言葉を覚えると云うより、こういう進め方を見習いたいですね。)
 
 

▼3つの役割(誰が何のために、何をするか)

プロダクトオーナー
   何を開発するか決める人
 
開発チーム
   実際に開発作業に携わる人々
 
スクラムマスター
   全体を支援・マネジメントする人
 
 
チームであれば分担します。
当方はソロプロジェクトなのですべて私が担うことになります。何を目指していて、何が求められるか、そのために何をすればいいか。
 
例えば「ゲーム音楽を網羅したいけど、今はジャンルが偏ってるので、次はダンジョン系の曲を追加しよう」とかね。
 
 

▼3つの成果物(作品と課題管理台帳)

インクリメント
   スプリントで完成された機能で、出荷判断可能なソフトウェア
 
   →まずショートケーキ扱いでリリースしたい楽曲のことを云います。例えば私がSoundCloudに載せてる楽曲たちのようなことです。
 
 
プロダクトバックログ
   順序付けられた製品の機能リスト
 
   →5月レビューのときに挙がった課題やアイデアに優先順位をつけて管理します。
   重要度はもちろんアジャイルに実施できそうなハードルの低さも優先的に順位を上げるべきでしょう。
   ・フィールド、ダンジョン系のBGM開発
   ・各楽曲(インクリメント)ごとの課題消化
   ・他のモチーフと結合
   ・MTRの補修
   また、ブログ読者からこういうのやって欲しい!という要望があればリストに追加しておきます。
 
 
スプリントバックログ
   スプリント内で開発する機能リスト
 
   →今回はどれやる?というのをプロダクトバックログから抜き出します。選定は優先順位に従います。
    「ダンジョン系の曲がないから作ろう」と決めて進捗を管理します。
 
 

▼5つのイベント(計画・実践・検証)

スプリント
   開発の反復単位
 
   →MTRを1周回します。これでまずチップチューンの形になります。場合によってはそこから更に【Tone】を変えることもありですね。
 
 
スプリント計画
   スプリント内で行う開発を決定するミーティング
 
   →MTRそれぞれの内容を検討します。チップチューンを【Tone】で編成し直すかどうかはここで決めておきます。
 
 
デイリースクラム(朝会)
   毎日行われるミーティング
 
   →スプリント計画の全体の流れの中で、今回は何をするか、MTRのどれに手を着けるかを決めます。
 
 
スプリントレビュー
   スプリントの最後に行うインクリメントのレビュー
 
   →人様にお披露目しても良いか、出荷(リリース)判定をします。
 
判定基準は各自に委ねるとして…
判定後、私はOKならSoundCloudへ、NGならDropboxへアップします。
 
 
レトロスペクティブ(ふりかえり)
   スプリントの最後に行う改善活動
 
   →KPT(成果・問題・検討課題)を月末に振り返ります。まだ一回しかやったことないけど。
 
これをしとくことによって、やりっ放しは防げます。ホールケーキまでどれくらいか、俯瞰することができますからね。
 
 

▼まとめ

スクラムはチームで共有するにはもちろん、一人でやるにも便利なプロジェクト推進フレームワークだと思います。
 
改めておさらい。スクラムは、
・3つの役割
・3つの成果物
・5つのイベント
フレームワーク
 
このフレームワークを使って、誰が何のために何をやるかを決めて、作った作品やこれから作ろうとしているモノの課題・進捗を管理し、計画・実践・検証をしていく。
 
要はそういうことです。
 
 

▼編集後記

5月の月次レビューを経て、一度本家本元のやり方に立ち返ってみようと思い、《アジャイル開発とスクラム》を再読しました。
 

アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

 
なかなかデイリースクラムをやるというわけには行きませんが、マンスリーレベルで続けられたらいいと思ってます。
 
 

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