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続・苦手分野は先人のテンプレを使い回す

前回の続きです。コード進行の使い回す《テンプレ作曲術》について。

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photo credit: Andrea Balzano via photopin cc
 

▼理論に沿っているテンプレ作曲術

 「コード進行をテンプレとする作曲の仕方」はたぶん理論に逆行する作り方なんですけどね。本来は1音1音紡いでって重なったところがコードになるんでしょうけど、出来合いのを利用することによってそのステップを飛ばしてしまう訳ですから。
 

しかし、これぞ守破離そのものである!と言いきって反論を退けましょう。

 

 【守】先人のコード進行を拝借する
 【破】別のメロディーをつける
 【離】別のコード進行に変える

 

ほら、最終的に「破」→「離」のとこが理論通りになってるでしょ?

 

先人のコード進行はオリジナルへ繋ぐためのきっかけになるのです。
(頭からメロディーが止めどなく溢れてきてしょーがない!という方は対象外ですが、たぶんこの方法を使っている人が大多数なんじゃないかと邪推しております)

 

だからお手本をたたき台にすると考えると恐縮極まりないですが、まあ要するに「テンプレートを拝借する」くらいのスタンスで臨めばいいんじゃないでしょうか。

 

ここで「あること」と結びついた方はもう立派な理解者。そう、コード進行を借用するのって「アジャイルじゃん」てことです。

 

アジャイルの実現にはテンプレートが有効なんですね。

  

▼テンプレを使ったその後が大事

テンプレ作曲術の根幹は、2冊の書籍の発想に資するところがあります。

 

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術

最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術

著者は、仕事を「誰が、いつ、何度やっても、同じ成果が出せる」ように仕組み化しておくことで効率を極限までアップさせることを奨めています。そしてゆくゆくは自分ではない誰かに任せることが究極の仕事術として挙げています。

 

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

誰でもできるシステマチックで定型化された仕事はいずれロボットに取って代わられるもの。だから我々は論理的な作業よりも、感性を活かして新たな意味づけをしていかなければならないんだと著者は主張しています。感性が必要とされる背景から感性の磨き方・活かし方まで綴られた、学生時代からの私のバイブル的書籍です。

 

 

テンプレートは確かに効率的で一定の成果を得ることはできます。しかし使ったはいいが、そのままだと二番煎じになるか、金太郎アメのような作品ばかりになってしまう恐れがあります。

 

それを防ぐために守破離の気構えが大事なのです。MTRを駆使したり、モチーフに凝ったりして、オリジナリティが洗練されていくんだと思っています。

 

お手本をたくさん聴いて、テンプレの質の向上はもちろん、感性をどんどん磨いていきたいものです。

 

▼注釈として

途中何度か断りを入れていますが、「コード進行をテンプレとする作曲」ってのは、
音楽理論を勉強してたり、音感があったり、メロディーがどんどん湧き出てくる天賦の才の持ち主には違和感を覚える方法だと思います。
 
なぜなら、前提がそもそも《フレームワーク作曲法》だからです。
 
フレームワーク=チェックリストですが、天才はチェックリストを必要としません。弁当づくりの達人に冷凍食品は必要ないのと一緒で。
 
逆に天才がやってることをチェックリスト化したのがフレームワークです。料理でいうレシピってやつです。 凡人でもあたかも天才かのように振る舞えるマニュアルと思っていただいて構いません。
 
だから書店に行けば「成功するための●つのフレームワーク」ってのが、平積みで陳列されてるわけです。
 
フレームワークに頼らないのがもちろん理想ですが、苦手分野があるのであれば、タイトル通り「先人のテンプレを使い回」しましょう。
  

▼まとめ

 二回に分かれてしまったので、最後にまとめておきましょう。
 

お手本からコード進行を真似るメリットは2つ、
・入りやすくて
・美味しい
だから、コード進行を積極的に取り入れよう。

 

で、お手本からコード進行を借用すれば
・良いメロディーに繋がるし
アジャイルが実現できる
という好いことづくめですよ、という話。

 

ただ、借用しっぱなしだとオリジナリティに欠けるので、いろんな曲を聴いてはいろんな曲を書いて、守破離のサイクルをたくさん回していきましょう!ということです。
 
そう、これはすべて私自身への戒めであったのでした。
久々に読み直そう、myバイブル。

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代