ブランドの語源は「焼き印」に由来します。世にはばかる「ブランディング」とは要するに自分印を刻むことを云います。
先日、モチーフには思い入れがあって語り尽くせないと言いましたが、この場を借りて少しでも想いが伝えられたらと思っています。
▼モチーフとは
先の青島氏の定義を引用するなら
モチーフとは、2小節の音型(フレーズ)
を意味します。つまり2小節に収まるフレーズなら何でもモチーフになり得るんです。
但し、いくら2小節のフレーズであっても、あくまでモチーフになり得る可能性があるだけであって、モチーフだと断定できるわけではありません。
モチーフをモチーフたらしめるには、その2小節のフレーズを繰り返し使ったりアレンジして転用したりする必要があります。
▼モチーフの事例
じゃあ具体的にモチーフって何なの?とお思いの貴兄、よく聴けい。
分かりやすいモチーフはインスト系の曲のほとんとで聴けると思います。
クラシックや映画、ゲーム音楽やオペラなどなど、ストーリーやシリーズの全編に亘って所々に流れる同じ音型をした二小節のフレーズです。
メジャーどころですと、FFVIIのテーマとかはワールドマップでも飛空艇でも回想シーンでも聴けますし、
ファイナルファンタジー7 「F.F.VII メインテーマ」 - YouTube
スーパーマリオワールドのBGMも地上や地下、水中問わず流れます
Super Mario World Speed Run (10:11) - YouTube
ゲームの各所で同じメロディもしくは変形したメロディを耳にすることができます。
徹底してるなあ、と感心したのは《スーパーマリオランド2 6つの金貨》です。
分かりやすいモチーフはインスト系の曲のほとんとで聴けると思います。
ファイナルファンタジー7 「F.F.VII メインテーマ」 - YouTube
Super Mario World Speed Run (10:11) - YouTube
Super Mario Land 2: 6 Golden Coins TAS by ...
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あと、忘れちゃいけない、わが師の傑作。
コンセプトアルバムの雄。全編に亘って同じフレーズが聴けます。これはもはやパッサカリアに近いものを感じます。
- アーティスト: ドリーム・シアター,ジェイムス・ラブリエ,ジョン・ペトルーシ,マイク・ポートノイ,ジョン・マイユング
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▼モチーフの効能
さて、ここが肝ですが「なぜモチーフが要るか?」という命題についてです。
結論からいうと「心の琴線に触れるため」だと私は思っています。
で、そのために昨今、猫も杓子も鎬を削っているのが「ブランディング(ブランド化)」というやつなんです。たぶん。
自論ですが、ブランディングというのは常に2つの意味があると認識しています。仮に「A」をブランド化するとして
(1)Aといえば、何を思い浮かべるか?
(2)どんな時に、Aを想起してもらえるか?
という2つの意味です。「A」を会社名や商品名にするとより分かりやすいかもしれません。
モチーフで言い換えるところの、
(1)このモチーフを聴けば、何を思い浮かべるか?
(2)どんな時に、このモチーフが頭の中に流れるか?
ということです。
(2)どんな時に、Aを想起してもらえるか?
(2)どんな時に、このモチーフが頭の中に流れるか?
例えば、上の問いをこのBGMに対して投げかけてみます。
で、色々想いを巡らせた結果、別に印象的なフレーズって2小節に限らないのでは?って疑問もあると思います。そしてその問に対する解は、その通りとしか云いようがありませぬ。
では、なぜ2小節(モチーフ)にこだわるかというと、「2小節が印象に残る最小単位」だからです。
もちろんそれ以上長くてもOKですが、それ以上短いときっと判別が難しくなってきます。インパクトを残す意味では2小節がちょうどいい。そして、何より大事なことがあります。私の云わんとしていることが察知できた方は、かなりの理解者でしょう。
そう、2小節の良いところは「アジャイルに実現できる」点です。
牛丼と一緒です。美味くて早くて安いんです!
ぜひモチーフを取り入れて、作品「自分印」を刻みましょう!
まだまだ語りたいことは山山あるんですが、キリがないので、もっと話したい方はオフラインで…
理解不能という方もオフラインで…
理解不能という方もオフラインで…
以上!