7'30/kmをキープし続けて走る『くまトレ』が面白かったので、共有させていただきます!
「くまトレ」とは何か
「くまトレ」とは
𝕏でフォローさせて頂いているくまさん(@kuma_kuma0115)が開発・利用されていることからそう呼ばれています。
…というか周りが勝手にそう呼んでいる、というほうが正しいかもしれません ^^;
目的
「くまトレ」の目的は、いわゆるLSD(Long Slow Distance)としての
LSDとの違いはトータルでぴったり7'30/kmで揃えるかどうかです。
ランナー秋冬のシーズンに向けてスタミナづくりをするなら、春先のこの時期がちょうどいいと思います。
気候的にも夏は暑くて長時間走れないし、冬は寒くてゆっくり走るとカラダが温まりにくいですからね。
くまトレもこれくらいの時期がちょうど良さそうです。
トレーニングの信頼性
前述のくまさんが週2〜3回、計4時間〜6時間ほど春のスタミナ養成期に取り入れており
- ラン歴5年(2024年5月時点)
- フルマラソン 2時間43分
- 100km 8時間47分
──と、結果を出されているので、間違いありません!笑
#虎の威を借るブロガー
やり方
やり方はもうそのまんま
でも言うは易しで、行うのはメチャ難いんですよね^^;
ぼーっと走ってるとどうしても速くなっちゃう。
意識的にペースを落として耐えなければならないので、私はこれで乗り越えています!というコツをご紹介しておきます。
コツ① ピッチに頼る
ペースコントロールのためにピッチ(※)コントロールが効果的です。
※ピッチ = 1分あたりの走行歩数(Step Per Minute、略してspm)
私の場合はふだんのジョグのピッチから10spmほど落とすことで7’30/km付近まで落とすことができました。
ピッチには個人差があるので、5, 10, 15…と落としながら検証してみてください。
そんな細かくピッチを調整できないよーーという方は、脳内BGMが超オススメなので、こちらの記事を熟読してから臨むように↓
コツ② 辻褄を合わせる
7’30/kmと侮るなかれ。
やってみると「これで2, 3時間耐えれる人、すげぇー」ってなります笑
さらに、信号やら一時停止などのストップ&ゴーがあるとますます一定に刻むのは難しくなりますし、多少の坂道・起伏でも勝手にペースが速くなったりしてしまいます。
そんなときに使えるのが、秘技『歩く』です(ズルい)
なかなか、ペース走で歩いて落とすということはないと思いますが、LSDだと極端に速くなってしまったりするので、こと「くまトレ」においては7'30/kmを死守するために歩いてでも落とします笑
歩きすぎて遅くなりそうなら、また速めたり…最終的にちゃんとLSDになってるのか分からなくなるときがあります(これは私の力不足 ^^;)
コツ③ フォームを意識する
このブログの読者さんだけに特別に公開しますが、実はくま先生からもコツを聞くことができました ^^
曰く、
腹筋を意識していますね。油断すると速くなっちゃうので。
とのことです!
確かに前傾するとすぐにスピードが出てしまうので、体幹で堪えるのもひとつのテクニックと云えそうです。
これ、他言無用ですからね?
くまトレの例
さて、実際のトレーニング例をご紹介しましょう。
お手本
まずは先生の直近のお手本を掲載させていただきます。
※すみません、何故か先生のポストの埋め込みが禁止されてリンクだけになってしまいます><
https://x.com/kuma_kuma0115/status/1789521634791153672
7’30/kmぴったりで2時間15分、走行距離は18km。
このときの平均心拍数は99bpmだったそうです(すごい)
さらにすごいのは平日の朝からでも実施されていること。
https://x.com/kuma_kuma0115/status/1788006389581066282
週末だけでなく、こういうことを普段かららできることが強さの秘訣なんですよね(しみじみ)
私の場合①(5/4)
そして私が触発されて初めてチャレンジした「くまトレ」。
【成功】フォロワーさんの真似をして7'30/kmでジョグ。いや、ホントはゆっくり走るとピッチがどこまで落ちるか確認したかったんですが、途中からラン垢としてのプライドが邪魔をして帳尻合わせのトレーニングに笑。結果、ピッチはそこまで落ちず。初めてにしてはうまいこと纏められました🐻 #朝ラン pic.twitter.com/WrC5t69wZT
— ユーキ.アオヤンマ🐝ᴮᴾᴹ ᴿᵁᴺᴺᴱᴿ (@you_key69) 2024年5月3日
7'30/kmが難しいことは分かっていたので、どうやったらコントロールできるか、まずはピッチを確認するために60分試してみたのが上記のポスト。
ピッチを極端に抑えて、脚にダメージが残ったら嫌だなと思いましたが、私の場合はそこまで落ちませんでした。
ふだんの182spmが174spmになったくらいですね。
ゆっくりとは云え、足を引きずらないように股関節、裏腿(ハム)を使わなければならないことも確認できましたが…まあ、これは通常のLSDでも同じですね。
ちなみに平均心拍数は124bpm…これがサブエガランナーとの差です ><笑
私の場合②(5/12)
続きまして、一週間後に時間を2倍に伸ばしてチャレンジした例。
【成功?】今週末も7'30/kmでゆっくり走る「くまトレ」を。今回は120分にチャレンジしてきました🐻
— ユーキ.アオヤンマ🐝ᴮᴾᴹ ᴿᵁᴺᴺᴱᴿ (@you_key69) 2024年5月12日
相変わらずボーっと走ってると速くなってしまい、辻褄合わせのオンパレード…1秒、0.01km過ぎたし😅
何度か本降りに遭い、その度に引き返そうか迷ったけど走りきれて良かった。その理由は… #朝ラン pic.twitter.com/I3z1xmEXIc
極端にピッチを落とさなくても良いことは確認できたので、2時間 × 7’30/km=16kmということで、ひたすら耐えるために8km先にある河川名標識を目指しました。
そこに河川名標識があったから。実は狙ってた川と違う川に行き着いてしまったんですが…😅モチベーションの上がりにくいこの時期に雨の中2時間走れたのは「くまトレ」と #河川ラン のおかげです。とりあえず今は、下へ下へと根を伸ばしていきましょー pic.twitter.com/V4PjKWwnss
— ユーキ.アオヤンマ🐝ᴮᴾᴹ ᴿᵁᴺᴺᴱᴿ (@you_key69) 2024年5月12日
隣町までいったので信号待ちや信号ダッシュがあり、結局ピッチはほとんど参考になりませんが…
とにかくお腹が空いた!笑
朝ランは空きっ腹状態で走りますが、もっと長く走るなら食べながらマラニック的に走るのも良さそうですね。ゆっくりだし、むせることはなさそうなので笑
やってみて感じた5つの効果
毛細血管が増えたかは分かりませんが、「くまトレ」をやってみると確実に実感できることがあります。
- 暑熱馴化
- ペース管理
- フォーム修正
- メンタルの養成
- 自己肯定感の向上
解説します。
暑熱馴化
「くまトレ」の時期として春先が良い──と先ほど話しましたが、暑熱馴化にもうってつけです。
春先は寒暖差が激しく、周りの気候に左右されがちですが、息が上がることなく長時間動けるので、周りからの影響をいなすことができます。
急に夏日になったり、急に強風が吹いたりする日でも、マイペースに慣らしていけるのです。
ペース管理
遅いながらもペースコントロールの練習になります。
LSDって何となく「まあ、ジョグより1, 2分ゆっくり走ればいいでしょ」みたいに思いがちですが、あえて「遅いペースを正確に刻む」ことで、意識改革になります。
全体を通して7’30/kmキッカリに収めなければならないので、2秒速くなってしまったら次の1kmで2秒落とす…というように計算力?と集中力を要するのです。
この習慣ができていれば最初からペース配分間違えてレースに臨んでしまい、後半に撃沈するなんてことも避けられるかもしれません ^^;
フォーム修正
ゆっくり長く走るので、腕振りや着地を丁寧に確認することができます。
とくにフォームの修正時期は速く走ることは推奨されないので、ついでに「くまトレ」で確認するのがオススメです。
※但し、ゆっくり走ることでフォームが崩れてしまったり、どこか痛むようであれば止めておきましょう。
メンタルの養成
苦しいペースを耐えるというのにはもはや慣れっこのランナーさんも多いと思いますが、逆に上げてはならないというのも修行になります。
しかも、長時間。
精神力のトレーニングですね。
雨が降っても急いではいけません。笑
(注:風邪引きそうだったらスグにやめてね)
自己肯定感の向上
5’00/kmフラットでと云われるとキツいけど、7'30/kmならやってみようと思えるペースじゃないでしょうか?
憧れのサブエガランナーがやっている練習をスロージョガーでも真似できるというのも嬉しいですよね笑
スピードや距離じゃまったく敵わないけど、ゆっくり正確に刻む、という別の土俵で戦うことで自信を取り戻せます。
なぜ「7'30/km」なのか
ここまで効果を見てきて、するどい方は
と思うかもしれません。
でも、違うんです。7'30/kmであることがミソなんです!
なぜなら
15分単位で管理できると、30分、1時間…と時間単位でのトレーニングがしやすくなります。
- 30分で4km
- 1時間で8km
- 2時間で16km...
これが走りながらラップを計算するときに非常にベンリなんです。
それが7分とか8分だと…
- 28分で4kmとか
- 1時間4分で8kmとか
- 2時間で…?
というようにキリが悪くてゲーム性に欠けてしまいます。
長時間ゆっくりを耐える修行のようですが、ぜひゲーム感覚でチャレンジしてみてください。
注意点
最後に注意点を…と思いましたが、これは「くまトレ」というよりLSD全般にいえる注意点ですね。
- 時間がかかる
- 距離は踏めない
- これだけじゃ速くならない
われらがくま先生は「くまトレ」もされていますが、ちゃんとトラック練や峠走などを取り入れながら、メリハリをつけられています。
当たり前ですが、色んな練習をバランスよく取り入れなければなりません。
色んな練習の中のひとつの選択肢として「くまトレ」を少しずつ採用していけると良いですね。
最後に
このように色んなトレーニングを楽しめるのも、ランニングの魅力ですよね。
恥ずかしながら私はめったに2時間も走らないので、家族に心配されてしまいました ^^;
ほどほどにしておこうとおもいますが、遅いペースで走ったことがないという方は是非ためしてみてください。
新しい境地に出会えるかもしれませんよ ^^b
さいごに。
本記事の執筆を快諾してくださったくまさん、本当にありがとうございました!