あっぷりノート

Fix the Bits | あっぷり工房

旅、ギア、サプリ、マインド、トレーニング ── “走る”は創れる

超効率トレーニング!SITって何だっけ?

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こんな方にオススメの記事
  • 時間もねえ

  • お金もねえ

  • 速くなる術、見あたらねえ

  • 走る場所ねえ

  • 伸びしろねえ

  • めんどくさがり屋でもできまっか?


  • めんどくさがりで、寝ぼすけで、時間に追われてる ── それでも速く走れるようになりたい!というわがままなランナーにこそ、やってみてほしいトレーニングがあります。


    その名もSIT(Sprint Interval Training)

    スプリント・インターバル・トレーニングです。


    騙されたとおもって、試してみてください。



    ハーフマラソンで90分切りを目指す!

    今期のフルは終了したので、ハーフのサブ90に向けたスピード練習に切り替えたい。


    ということで、以下のような実験をしてみることにしました。

    このブログのサブテーマ「モルモットからオオカミヘ」というのは、「実験台からスピード持久力の高い動物へ」という想いが込められています。


    その信念にもとづいて、実験です。

    4月まで平日はSITだけ走る!

    取り組み前のハーフのPBは1:33'24ですが、これがどこまで伸ばせるか。


    SITにはそのポテンシャルがあると思っているので、今回はその根拠を書き連ねたいとおもいます。

    サブ90達成しました(追記)

    ※2020/04/28 追記

    平日SITルールを約2ヶ月続けた結果、本当にサブ90(1:29'17)を達成しました。

    SITでどこまで伸びるか、引き続き検証します!

    SITとは?

    SIT(Sprint Interval Training)とは、和訳すると

    • Sprint…短距離ダッシュを
    • Interval…周期的に繰り返す
    • Training…練習

    です。


    もうそのまんま、こんな練習です。

    {30秒ダッシュ+2~4分休息}×6~8回

    やってみると分かりますが、めちゃくちゃキツいです。

    高強度インターバルトレーニング(HIIT)の一つに数えられるくらいなので。


    別名、ウィンゲート式インターバルとも呼ばれ、トレーニングの研究機関でも研究されていようなトレーニングです。

    期待できる効果

    研究結果

    そんな研究がされているトレーニングなだけあって効果も確かなもの。


    たった15分程度で

    • 筋力
    • 心肺機能
    • トライアルのパフォーマンス
    を向上させることができます。

    いや、もう論文とか調べ出すとキリがないのですが、あらゆる研究機関の後ろ楯がもらえると思っていいです(説明がメンドくさいので端折った)。

    私の場合

    私が実体験として感じた効果も報告しておきます。


    週2,3回のSITを2か月続けた当時、ハーフマラソンのタイムが

    • 1:43'49→1:39'38
    • VDOT 43→45

    と4分短縮できました。


    その後も粛々と週1,2回続けることによって、一年で

    • フルマラソンも70分くらい短縮できたし(極端)
    • ハーフマラソンも10分短縮できた

    と上々の効果。

    もちろんSITオンリーではありませんが、脚力やスピード、心肺が強くなったのもはSITに資するところが大きいと信じています。

    SITのやり方

    方法

    私が実践しているSITをご紹介します。

    1. 2分アップジョグ
    2. 30秒ダッシュ+1分レスト
    3. 30秒ダッシュ+1分レスト
    4. 30秒ダッシュ+1分レスト
    5. 30秒ダッシュ+1分レスト
    6. 30秒ダッシュ+1分レスト
    7. 30秒ダッシュ+1分レスト
    8. 2分ダウンジョグ

     ────────────
     計 13分00秒

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    大事なのは、

    • ちゃんとアップとダウンをする
    • ダッシュはオールアウト(疲労困憊)まで追い込む
    • レストはもう一回ダッシュできるまで回復させる
    という3点です。

    もうそれだけ。


    レストは次の30秒ダッシュまでに回復できればいいので、

    • 完全休息
    • ウォーク
    • ジョグ

    なんでもOKです。


    回復できずに各インターバルのスピードが落ちるようであれば、レストを2~4分に伸ばしてもOK。

    最初はレスト短めで、徐々に長くしていくというやり方でもOK。


    とにかく全力で限界まで追い込むということを繰り返すことが大事です。

    余裕があればインターバル回数を8回くらいまで増やす。


    なお、理想の目安は週4回ですが、まずは週2回くらいからカラダに慣れさせたほうがいいです。

    鉄を叩いて、叩いて、名刀を鍛造する、鍛冶屋のような気持ちで臨みましょう。

    動画

    SITの紹介動画を載せておきますが、練習内容がシンプルなだけに動画の内容もすごくスッキリしています。


    特筆すべきことは…特にないですね。

    マイワークアウト

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    SITにはGARMINのマイワークアウトが超便利です。


    あらかじめワークアウトを作成しておけば、30秒ダッシュや1分休憩の切り替えタイミングを音と振動で教えてくれます。

    そうすることで、走りながら時計をみるストレスをゼロにできるんです。


    ▼マイワークアウトの操作手順はコチラの記事を参考にされたし

    歩数計測

    最悪、SITはランニングウォッチがなくても大丈夫!

    歩数でカウントできるので。


    だいたいダッシュしたら30秒で100歩くらいなので、左右1セットで50セット。

    右足接地を1カウントとすると50カウントで約30秒。


    息をととのえながら、スタート地点に戻って、再度100歩(50カウント)ダッシュ。

    超アナログですが、これでもSITはできます。

    メリット

    SITはシンプルな練習ゆえに、メリットが盛りだくさんあります。

    時間がなくても

    やってみて一番はじめに実感するのは

    ランこそ最大の筋トレ
    だということです。

    こんな短い時間でゼーハーできて、筋肉痛になれる。


    腕、背筋、腹筋、臀部、ハムストリング…全身に効きます。

    それなら日々の筋トレをやる代わりにSITにしてもいいと思うかもしれません。


    しかも、走って鍛えられる。

    すなわち走りに必要な筋肉をトレーニングできるということです。

    距離計測が要らない

    これまた嬉しいのが、時間計測のみでできること。


    陸上トラックなんかとは無縁。

    極端な話、GPSウォッチとか持ってなくてもいけるんです。


    前述したとおり、最悪歩数だけでもカウントできるので、道具いらずです。

    ペースの意識が要らない

    SITが分かりやすいのは

    全力で走ればいい
    という点です。


    閾値とかIペースとかペース意識は一切不要。

    その時の全力を振り絞るだけなんです。


    だからいちいちランニングウォッチとかみてペースの調節をしなくていい。

    筋肉痛なら前回よりペースが落ちたっていい。


    その時のベストを尽くすのみ!

    分かりやすいでしょ?

    どこでもできる

    SITが良いのは、200m~300mくらいダッシュできる道があればどこでもやれるところ。

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    30秒ダッシュして、1分かけてジョグして戻ってくる→また30秒ダッシュして…というのを繰り返せばいい。

    もしくは、30秒ダッシュ+1分歩いて折り返し、また30秒ダッシュして戻ってくる…なんて方法もあり。


    とにかく場所を選ばないのです。

    どこでもできるんです。

    寝坊しても大丈夫

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    ヤベっ!寝坊したッ!

    ってときも大丈夫。

    SITはアナタの味方です。


    前述のとおり、たった9分で絶頂まで連れていってくれるので、ご安心ください。


    裏を返せば、SITの前夜はたっぷり寝れるってことです。

    むしろ、たっぷり寝たいがために私はSITをはじめたといっても過言ではありません。

    雨や猛暑の日に

    短時間でワークアウトできるので、雨の日や猛暑日でもサクッと終えられます。


    雨で濡れる時間を最小限に。

    滝汗かく前にあがる。


    トレーニング後のストレスはできるだけ減らしたいですもんね。

    カラダを大きく使える

    SITは全力走なので、アナタの潜在能力をすべて引き出してくれます。

    カラダを大きく使って走れるので

    • 疾走感が気持ちいい
    • 眠っていた筋肉を呼びさませる
    • この時期、すぐにカラダを温められる

    という利点もあります。


    よく「ジョグの後に200mくらいのウィンドスプリント(通称、流し)を2,3本しましょう」という助言を聞きます。

    それの発展系みたいなもんです。


    カラダを大きく使って筋肉と心肺に刺激を入れる。

    その刺激を入れまくれるトレーニングだと思ってください。

    注意点

    SITは高強度トレーニングと云われるだけあって、

    • くるしい
    • キツい
    • 危険

    の3Kが揃っています。

    ケガしないように、故障しないように、そして過信しないように注意点をあげておきます。


    どうか、安全なトレーニングを心がけてください。

    ウォーミングアップとクールダウン

    特に冬は冷えて筋肉が強ばってるので、しっかり温めてから走りましょう。

    出走前にダイナミック(動的)ストレッチ、ワークアウト後はスタティック(静的)ストレッチでカラダを労ってあげてください。

    ご褒美を

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    大好きなランが3Kばかりになるのは辛い。

    休日はゆっくり旅ランして、ご褒美をあげましょう。


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    これからの時期は花見ランや学びの多い城巡りランなんかいいですね。

    転ばないように

    ジョグや閾値走などと違い、猛スピードで走るので

    • つまずかないように!
    • 脚が絡まらないように!
    • 小石を踏んづけないように!

    ご注意ください。

    過信しない

    確かにSITはすばらしいトレーニングです。

    しかし、SITだけに頼ることなく、幅広いトレーニングを怠らないようにしてください。


    万能にみえるSITにも苦手なことだってあります。

    たとえば、脂肪をエネルギーとして長時間走る練習にはなりません。


    なので、休日はロング走に出かけるなどして足りない部分はべつのトレーニングで補いましょう。

    トレーニング5原則の1つ「全面性の原則」は、偏った練習をするのではなくバランス良く鍛えることを奨めています。

    バリエーション

    SITはシンプルな分、いろんな応用が利くのも特長です。

    ランニング

    たとえば、ドMの方にはこのようなメニューをおすすめします。

    • 坂道でやるSIT
    • 公園で懸垂してからやるSIT
    • SIT後に7kmジョグするガチユルSIT
    • 10秒ダッシュ+休息20秒のタバタ式SIT

    短時間で終えられるので、いろんなトレーニングと組み合わせて、アナタなりのSITを創りあげてみてください。

    自転車

    着地衝撃を分散させるために自転車でSITをするという選択肢もあります。


    スピンバイク

    雨や雪、夜道をキケンということであれば自宅でできるスピンバイクでSITという選択肢もあります。

    ウォーミングアップとして

    SITは2, 3本走るとだいぶ温まります。

    「ジョグの仕上げにウィンドスプリントをやりましょう」という発想とは真逆ですが、ジョグの前に短縮版SITをやるのもオススメです。

    • ポカポカ効果
    • カラダの可動域が広げられる
    • 有酸素運動前の無酸素運動でダイエット効果

    という効果が期待できるので、ウォーミングアップにミニSITも取り入れてみてください。

    いい刺激になりますよ。

    あっぷりへんしょん ~#SITやれ~

    一年前、SITに出逢い、成長を実感しています。

    フルのサブ4達成、サブ3.5を達成し、ハーフマラソンも90分切りが射程範囲に届いてきました。


    改めてSITを見つめ直し、さらに皆さんにSITの効能を広めるために「#SITやれ」のハッシュタグも立ち上げました。

    ぜひ、伸び盛りの貴方も伸び悩む貴女も、ぜひ SITで一緒に成長しましょう。