こんな方にオススメの記事
VDOTの表にもよく出てくるレペティション。
気になっている方も多いはず。
かく云う私も、ずーーーーーっと気になっていました。
SIT(Sprint Interval Training)と似てるのかな?
ようやく試すことができたので
- やり方
- 結果
- SITとの違い
をレポートいたします。
レペティションとは
レペティション(repetition)は、和訳すると「繰り返し」という意味。
その名が示すとおり、
- 短距離を全力疾走し、
- 十分な休息をはさみ
- 繰り返し走る
通称、レペ。
まずはやり方を確認しましょう。
やり方・ルール
レペティションにはやり方がいくつかありますが、今回はダニエルズ式に従います。
- 距離・本数
- トータルが週間の5%または10kmを超えない
- 1本が2分を超えない
- レスト
- 疾走時間の2~4倍
- 完全休息またはウォーク
基本的には上記ルールに従い、1本あたりの距離と反復回数を決めます。
メニュー例
例えばこんな感じに。
- 200m(43秒/本、休息90秒)x 12本
- 400m(90秒/本、休息180秒)x 8本
他にも
- 1000m x 5本(休息10分)
というレペもありますが、2分を超えないというダニエルズ式ルールから外れるので除外しています。
目的(効果)
そもそもレペにはどんな効果を期待して、何のために走るトレーニングでしょうか。
スタミナ向上
私がレペに興味を持ったのは、
あくまで、SITと比べて、ですが。
VDOTの向上
しかも、VDOTに基づいたペース指標がある以上
- VO2Max
- 無酸素性代謝閾値(AT)
- ランニングエコノミー(RE)
SITでVO2Maxが向上することは分かりました。
それ以外のAT、REはレペに軍配が上がることを期待しています。
回復力の向上
また、やってみて初めてわかりましたが、休息から回復させるトレーニングにもなると考えます。
完全に足を止めて休息するか、少し動いたほうがいいか。ストレッチしたりマッサージしてもいい。
長めに休息がとれるので、しっかり休んで次にリスタートを切る練習にもなります。
インターバル走との違い
よくレペと比較されるのが、インターバル走との違いですが、個人的にはSITとどう違うかが気になるところ。
インターバル走(ダニエルズ式)
まず、インターバル走との違いですが、インターバル走もレペもいろんな種類があるので、ダニエルズ式で比較した場合の違いを記しておきます。
レペティション | インターバル | |
---|---|---|
距離 | 短距離 | 短~中距離 |
休息 | 完全休息・ウォーク | ジョグ |
ペース | ほぼ全力(Rペース) | 速い(Iペース) |
休息の取り方が違いますね。
インターバルは完全回復前に次のインターバルに入りますが、そこはレペと違うところ。
ペースはVDOTに基づいて設定します。
ちなみにRペースの「R」はレペティションの「R」です。
SITとの違い
レペティションも、距離によってはSIT(Sprint Interval Training)にかなり似つかわしいトレーニングになり得ます。
いずれも短距離ダッシュを繰り返すからです。
SITはこんな感じ。
違いは下記のとおり。
レペティション | SIT | |
---|---|---|
距離 | 短距離 | 短距離(30秒) |
休息 | 完全休息・ウォーク | ジョグ |
ペース | ほぼ全力(Rペース) | 全力 |
SITは
- 距離ではなく時間で制限する
- ペース設定はなくとにかく全力疾走で疲労困憊まで追い込む
ということから、そもそも概念が違うと云えます。
やってみた
それでは例として、私の初レペ挑戦記をお届けします。
距離・回数
まず、どのような距離と回数を設定するか。
ルールのおさらいです。
- 距離・本数
- トータルが週間の5%または10kmを越えない
- 1本が2分を超えない
- レスト
- 疾走時間の2~4倍
- 完全休息またはウォーク
われわれ市民ランナーは、週間走行距離の5%はあまり参考にしなくても良いかも知れません。
例えば私の場合、月間220km・週間約50kmだとすると、 5% = 2.5kmです。
それに収まるようにすると
- 200m * 12本
- 400m* 6本
に留めなさい、ということになります。
いや、別にいいんですけどRペースでそれは物足りなくないですか。
で、いちばんの違和感は「または10kmを越えない」というところ。
2.5kmと10kmじゃ、差がありすぎるんですよね。
しかし、5%が10kmだとすると週間200kmランナーってことになります。恐ろしい距離です((((;゜Д゜)))
なので、5%は無視して「10kmを超えない」を採用することにします。
また、SIT(Sprint Interval Training)で200mは慣れているので長めに走ってたっぷり休む方式で「400m × 10本」ではしることにしました。
設定ペース
初めてなので設定ペースはVDOTを参考にしました。
すこし背伸びをして10km40分切りの基準となるVDOT 52に。レストは疾走時間の2倍で。
- 400m 85秒(3'32/km)
- レスト 170秒
1500mの実績から、少し余裕ありそうかなと思いましたが、初めてだし、雨だし、バリウム翌日だしってことで上記設定で臨むことにしました。
レストの仕方は完全休息かウォーキングか、完全回復する方法を現地で決めます。
ワークアウト
もちろんGARMINのマイワークアウトにも登録しておきます。
ワークアウト中でもペースアラートが設定できるのは、知りませんでした。
これは収穫でしたが、あとでこれが仇となります ^^;苦笑
結果
あいにくの天候でしたが、もう豪雨じゃなきゃ出走です。
まず先に結果から。
おはようございます!
— あおやまゆうき🌵非接触型ランナー (@you_key69) 2020年7月18日
🏃13.2K #HISワールドチャレンジ
400mレペ x10(82_80_80_78_82_82_82_79_74_73)
初めての400mレペ。昨日バリウム補給したし雨なので設定85秒(r175)でチャレンジしましたが、SIT慣れしてるせいか意外と軽く、ラスト上げても余裕をもって終われました😌
雨ですが、良い一日を! pic.twitter.com/c5NzZqcWoo
1, 2本走ってみましたが、ちょっと設定が甘かったかな?と思いつつ、でも10本あるからと力を温存してしまいました。
結果的にもっと追い込んでも良かったです。休息時間に完全復活できるので。
SIT慣れしているので、余力をのこしつつ、1本 80秒(3'20/km)あたりでまとまりました。
終えてみた感想
反省点
反省点としては、先ほどのアラート設定。
テキトーに設定したペースアラートが「速い、速い、速すぎィィィ」と怒鳴りつけてくるもんだから時計がほとんど見れず。
思わぬ刺客に惑わされて、ラップタイムが最後までよくわからないまま終わりました。
休息の使い方
レストは止まると足が固まってしまいそうだったので、止まらずウォーキングにしました。
で、少し休んではストレッチをしたり、マッサージをしたり。
今回は雨でしたが、暑い日はレスト時間に給水してもいいですね。
170秒はすこし長かった感がありますが、有意義に使えたとおもいます。
結果的に疾走時間が平均80秒にだったので、160秒くらいが良いかもしれませんね。
疲労フリー
最後上げられたし、そこそこゼェハァできたにも関わらず、終わってみればほとんど疲れが残りませんでした。
むしろ、始める前にあったアキレス腱の違和感も吹き飛んでしまったほど。
時間が許せば週1~2回、刺激入れとしてやってもいいかもしれませんね。
個人的には得意分野だと思うので、できるだけ持久力トレーニングを重視し、自信を取り戻したいときに再びやろうかなとおもいます。
SITを見直す
レペを経験したことにより、2つの意味でSITを見直しました。
時間効率
今回のレペ(400m x 10)は合計45分くらいでした。
一方、同じくらい追い込めるSITは15分くらい。
逆にSITの時間効率、やっぱスゲェって見直しました(感心の意味)。
休息の取り方
レペのおかげで休息の大切さを知りました。
完全回復するまで休んだほうが、次のインターバルで全力疾走できる。
私のSITは60~90秒で次のインターバルに移ってしまうので、もう少し休息時間を伸ばしてもいいんじゃないかと考えさせられました。
そういう意味で、 SITを見直そうとおもいます(改善の意味)。
まとめ ~初めてのスピード練習に~
陸上未経験者にとって、メートル刻みの練習ってどことなくマニアックな印象がありました。
85秒とか言い慣れないしw
けど、実際にやってみると
- 短めの距離からできるし
- 完全回復までレストできるし
実はレペこそ、スピ練ビギナーにこそ入りやすいトレーニングなんじゃないかとさえ感じました。
向き不向きはあるかもしれませんが、1000mインターバルよりもきつくなかったです。
SITなんて更にキツいですし…。
まずは少ない回数からでいいので、スピード練習にご興味あれば、ぜひレペのお試しを。