あっぷりノート

Fix the Bits | あっぷり工房

旅、ギア、サプリ、マインド、トレーニング ── “走る”は創れる

一人マラソンを決行するために!コース設計や注意点を解説します

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こんな方にオススメの記事
  • 参加予定のマラソン大会が中止になってしまった

  • 大会を目標にせっかく練習を積んできたのに…

  • どこかでその成果を披露できないものか

  • 一人マラソン大会?

    「コースはどうするの?」
    「補給はどうするの?」


    そうですね。

    おもしろそうだけど、心配ごともたくさんあります。


    一緒に整理していきましょう。


    続々と中止になるマラソン大会

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    もはや全国ニュースにもなっているので、ご存知の方も多いかとおもいます。

    東京マラソンの一般参加取りやめに端を発して、地方のローカル大会まで中止を発表しはじめています。


    もちろんマラソンだけじゃなく影響を受けているイベントも多数。

    もはや「感染対策」だけじゃ説明できないケースもあります。


    わかります。

    このためにどれだけトレーニングを積んできたか。何百キロ走ってきたか。

    遣りきれないですよね。私もそうです。

    でも、これだけ鍛えてきたわれわれはこんなところで挫けちゃダメだとおもうんです。


    それを理詰めで責めても納得できないでしょう。

    私は「大会主催者は天災による"自粛"を選んだのだ」と自分に言い聞かせることにしました。

    一人マラソン大会を開催しよう

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    しかし、走ることは悪いことじゃない。

    大会を目標にトレーニングを積んできたのだから、成果を披露する場をもとめるのは自然な流れです。


    もし舞台がなくなったら、一人で勝手にマラソン大会を開催しよう。


    自由にコースを設計して、補給食を持ち込んで。

    手作りで記録証作ってさ。


    とにかく42.195km走る。

    ハーフの方は21.0975km走る。


    そう考えるとすこしワクワクしてきませんか?

    私はこの発想にいたったとき、落ち込んでた気持ちが少し晴れやかになってきました。

    逆境を転機に変えるために

    周りには「残念だったね」と無慈悲なことを云われるかもしれません。

    でも
    「いや、一人で42km走ったんで」
    「別に、一人で21km走ったんでいいです」
    と、笑い飛ばしてやれたら面白くないですか?


    皮肉なことに、マラソン大会の中止を受けて、むしろマラソンをやってて良かったとさえ思えてきました。

    だって、苦しいながらも一人で大会が開けるから。

    • どこでも走れる
    • 一人で走れる
    • 生涯走れる

    空間的にも、人数的にも、時間的にも、他のスポーツより制約が少ない競技だとおもうんです。

    狂ってますかね?笑

    コースの設計方法

    しかし、一人マラソンは思いつきで走れるようなもんじゃないことは理解しています。

    少なくとも、初チャレンジでは。


    なので、催すうえで、考慮にいれるべき項目をリストアップしました。

    • 距離
    • 荷物置き場
    • 駐車場
    • トイレ
    • 計測方法

    ひとつずつ周到に用意していきましょう。

    距離

    まず設定距離を走りきらなければ意味がありません。

    フルだったら42km、ハーフだったら21km。

    キョリ測

    よって、大まかな距離を把握するためにMapionの「キョリ測」を使いましょう。

    めちゃくちゃベンリです。

    だいたいどこからどこまでが走りたい距離なのか、ざっくり俯瞰できます。

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    こんな風に、ざっくりと。

    GARMIN CONNECT

    ざっと俯瞰できたら、交通規制はできないので

    • 交差点や信号がないこと
    • 歩道があるか道幅に余裕があること
    を前提にルートを組んでいきます。

    より距離の精度を上げるために、GARMIN CONNECTの「コース作成」を使うとベンリです。

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    通りたい経路にポイントをおいていくことで、コースの全長をを測ってくれます。

    Googleストリートビュー

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    経路によってはGoogleストリートビューが役に立つかもしれません。


    特に歩道があるか、交通量はどうか、確認しやすいので。


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    どんな道かは航空図でもそれなりに確認できます。


    自ずと堤防や農道ようなコースがメインになることでしょう。

    「景観が良い」と理想的ですが、そうわがままも云ってられません。

    荷物置き場

    まずスタート地点が自宅か、それ以外かが分岐点となります。

    自宅なら気にしなくてもいい。


    もし自宅以外だったら

    • クルマで現地まで行くのか
    • 電車で行くのか

    で、またアプローチが変わってきます。


    クルマならクルマがそのまま荷物置き場になりますし、電車なら駅のロッカーに預けることになるでしょう。

    東京マラソンみたいにスタート地点からゴール地点まで荷物を運んでくれるならいいが、それへ叶わぬ願いなので、同じ場所に帰ってきましょう。


    42km先の駅まで電車で行って、そこから帰ってくることも考えましたが、この荷物問題により断念しました。

    もう少し暖かくなったら試してみたいですね。

    駐車場

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    そもそも自宅から出発できるなら駐車場は不要です。

    が、上述したとおり、クルマを荷物置き場と考えるなら駐車場は必須です。


    私が遠征でよく使うのはスポーツ公園か、道の駅です。

    単なる駐車場としての機能だけではなく、トイレや自販機があったり、温泉が併設されていればそのまま入浴して帰ることも可能です。

    トイレ

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    一人マラソンなので、ご自身の体調や体質、走行時間と相談していただければOKですが、緊急時に備えて中間地点あたりに一箇所くらいトイレがあると安心です。


    公園や神社ならよく堤防にも隣接しているので利用しやすいんじゃないでしょうか。

    トイレに行かなくとも手洗い場としても使えますし。


    そうそう。

    「トイレが空いている」というのは、一人マラソンの大きなメリットですね。

    計測方法

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    一般的な大会はICチップでラップタイムを図ってくれますが、一人マラソンの場合はそうもいきません。

    ランニングウォッチやスマホアプリ、つまりGPSで計測することになります。


    したがって、できるだけ開けたコースで走るようにしましょう。

    ちなみに、GPSがニガテとされているのは以下のような条件です。

    • 高圧線の近く
    • 建物の中や直下
    • ビル街や住宅密集地
    • 密集した樹木の中や下
    • 大雨、雪などの悪天候
    • 地下やトンネル、地中、水中
    • 端末の周囲に障害物(ある場合
    • 端末のGPSアンテナ部周辺を手で覆い隠すように持っている場合

    完全に避けることはむずかしいとおもうので、できるかぎり。

    知識として知っておいておく程度で良いとおもいます。

    注意すべきこと

    よし、計画は完璧。

    じゃあ走れるか、というとそうは問屋が卸しません。


    まだ、一人マラソンには解決すべき課題があります。

    • 補給の問題
    • 交通の問題
    • メンタルの問題

    補給・補水

    一人マラソンを開催するにあたって、どうしてもむずかしいのが補給所(エイド)が用意できない点です。

    なので、

    • いつも以上に補給食を携行する
    • 私設エイド(補給所)をつくって、その周りをぐるぐる走る
    のどちらかを選択せねばなりません。

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    私はというと、

    • ウェストバッグに補給食
    • リュックにペットボトル

    を背負って走るつもりです。

    もし足りなければ、小銭や電子マネーを持参して、自販機やコンビニで補充することもセーフティネットとして張っておきます。


    あと、最悪、死にそうになったらタクシーで帰れるようにクレカも必須かな?

    交通

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    これも本当に注意してほしいことですが、公道を走る際は絶対クルマに気をつけてください。


    交通規制ができない以上、自分の身は自分で守る。

    周りに迷惑をかけてはいけません。


    信号無視も厳禁です。


    交通量の多い場所はできるだけ迂回しましょう。

    不安ならいつも走っているコースを2往復、3往復しても良いし、スポーツ公園とかをグルグル廻るのもありです。


    コースを設計してみるとわかりますが、42.195kmって結構長い。

    片道21kmでも平気で隣町をもぶち抜いていきます。


    だから見知らぬ土地はあまり選ばないほうがいいですね。

    初めての道をいきなり本番で走るのはリスクしかないので、もし走るなら自転車やクルマでもいいので下見ができるとベストです。


    できるだけ交通量の少ない、早朝の時間帯に走るというのも一案です。

    メンタル

    これを云ってはおしまいですが、公式レースと違う点がどうしてもモチベーションに影響してきます。

    声援もないし…
    達成感だってきっと劣るだろうし…

    と考えていてはダメです。

    • 目標達成して、オリジナル表彰状を作る!
    • フォロワーに報告して褒めてもらう!

    ということをモチベーションに走り抜けましょう。


    気持ち悪いかもしれませんが、苦しいときは妄想上の声援に笑顔で「ありがとう」と応えることで、足どりがすこし軽くなります。

    オンラインマラソンにも

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    この記事を書いてる途中で「名古屋ウィメンズマラソン」の一般参加の中止が発表され、代わりにオンラインマラソンの開催が決定しました。

    参加方法や条件はさておき、苦渋の決断をせまられる中、公式が先進的な代替案を提示するのは評価に値することだとおもいます。


    それでも「一人で42.195kmも走れるわけない」とか賛否あるようですが、もし参加したいという変態女性ランナーの方がいらっしゃるなら、少しでも当記事がお役に立てれば幸いです。

    もちろん、先日ご紹介した #デジマラ 参加者の方も、ね!

    あっぷりへんしょん ~運営に感謝~

    低クオリティの一人マラソンとはいえ、マラソン大会を企画するのってつくづく大変だなあ、と思うと同時に運営スタッフの方々に感謝がこみ上げてきました。

    いつもありがとうございます。


    そして今回、想像を絶する苦労を重ねて大会を企画・運営してきたにもかかわらず、中止の判断をせざるを得なかった心中はお察しするに余りあります。

    どうか、またみんなが笑顔で「ナイスラン」と云いあえる時が帰ってくることを祈っています。


    もう、それだけ。