こんな方にオススメの記事
サブ4ができないなら、あえてサブ3.5を目指しちゃいましょう。
本記事はシリーズ第4弾です。下記、未読の方は順にご覧ください。
そして、上述のマインドに同意いただける方は、ぜひ先を読み進めてください。
スピード練習の必要性
「10km・ハーフマラソン編」で綴ったとおり、下記のペースで走るのはサブ4を目指すランナーにとっては一見速すぎるようにみえます。
距離 | タイム | ペース |
---|---|---|
10km | 46分 | 4'36"/km |
ハーフ | 1時間42分 | 4'50"/km |
当たり前です、サブ3.5を目指すのですから!
サブ4の達成には得てして「スタミナをつけること」に重きをおかれる傾向にあります。
スピードではなく、4時間ジョグできる脚の筋力を鍛えるべきだと。
しかし、それがサブ4を阻む原因だと思うのです。
その壁を突破するにはスピードも必要だとおもっています。
終盤に失速することをあらかじめ考慮しておくならば、30kmの壁にぶち当たるまでに貯金を残すべく、つっこめるスピードがほしいのです。
ここがサブ4とサブ3.5の大きな違いかもしれません。
ぶっちゃけ「前半貯金をつくって終盤失速する」というのは褒められた走り方ではありません。
理想はイーブンペース、いやむしろネガティブスプリット(後半につれて速くなるペース配分)です。
ただ、初めて!どうしても!サブ4達成したい!という情熱があるなら泥臭くてカッコわるい方法もあるんじゃないか、と考えてたどり着いた方法が今回のご提案です。
VDOTでできること
「なーんだ。じゃあ、とにかくスピード練習すればいいのか」と闇雲に走っても意味がありません。
目的意識を持たなければカラダは応えてくれません。
じゃあ何を意識すればいいのか。
安心してください。ちゃんと先人が道しるべを用意してくれています。
それがVDOTです。
VDOTは「1分当たりの最大酸素摂取量」の略称ですが、要は“走力レベル”のようなものです。
▼このサイトがめちゃくちゃ分かりやすいです
VDOTが高ければ長い距離を速く走れる、すなわち走力レベルが高いことを意味します。
覚える必要はありませんが、
- サブ4レベルで、VDOT 38
- サブ3.5 レベルで、VDOT 45
くらいです。
VDOTを知ることで
- 現在地の把握
- 理想のタイム
- 身近な目標設定
- 理想の感覚
現在地の把握
自分のVDOT(レベル)を把握するためには
- Webサイトの早見表
- 専用アプリ
などに自分の5km走やハーフマラソンの実績を当てはめてみて算出することができます。
私は先ほどのWebサイトにも良くお世話になりますし、
VDOTO2というアプリも良く使います。
(以下、アプリのスクリーンショットでお届けします)
実際にはご自身の実績で割り出していただきたいですが、サブ4を狙えるレベルだと、距離ごとにだいたい以下のようなタイムかとおもいます。
距離 | タイム |
---|---|
5km | 25分 |
10km | 52分 |
ハーフマラソン | 1時間56分 |
この現状を理想と比べて、ギャップを確認しましょう。
理想のタイム
理想のレベルは現在地を調べたときと同じように、フルマラソンのタイムが3時間30分を切るVDOTを調べればOKです。
VDOTは45くらいなので、距離ごとのタイムは下記のとおりです。
距離 | タイム |
---|---|
5km | 22分 |
10km | 45分 |
ハーフマラソン | 1時間41分 |
仮に現在のVDOTが38くらいだったとしたら
- 5km 3分短縮
- 10km 7分短縮
- ハーフマラソン 15分短縮
が当面の目標となるわけです。
身近な目標設定
どうでしょう?
「ハーフマラソン、15分縮めるぞ!」より、まずは「5km走を3分縮めるぞ!」のほうがハードルは低く感じないでしょうか?
いきなり長距離での漠然とした目標を立てるより、短い距離からクリアしていくほうが、達成感もありモチベーションが続くと思うのです。
それをVDOTは教えてくれている気がします。
ハーフマラソンへの参戦でもおすすめしましたが、短い距離でトライ&エラーを繰り返したほうが、カラダへの負担も少なくて済みますし。
理想の感覚
VDOTはレベルにより、楽に走れるペースやややキツイと思えるペース、さらに推奨される距離・時間の指標ももうけてくれています。
ペース | 感覚 |
---|---|
5'37"/km | 2時間以上続けられる軽いジョグ |
4'40/km | キツいが、5kmまたは20分走り続けられるペース |
4'18/km | 10~15分しか持続できない、かなり速いペース |
これくらいの感覚になれると、かなり余裕をもってサブ4を目指すことができます。
VDOTの最大のメリット
上記のとおり、距離ごとの目標タイムやペース感覚をおさえておくことで、
- 過剰なスピードで練習することがなくなる
- しかし、レベルアップのための負荷がわかる
ようになります。
これは、
- 故障を未然に防ぎつつ
- 走力のレベルアップを促す
という両面をサポートしてくれることを意味しているのです。
すごくないですか、VDOT。
めざすは理想のVDOT
理想のVDOTはわかったが、じゃあ実際にどのようなトレーニングをすればいいのか?
簡単に云ってしまうと「スピード練習」です。
どんな練習かは、また次のシリーズでお届けする予定です!
〈続く〉