養老町のパワースポットといえば「養老の瀧」かもしれないが、ほかにも秘められしスポットがまだまだ影をひそめている。
もともと“パワースポット”の概念をよくわかっていない筆者でさえ、パワーを感じられずにはいられなかったので、ここにはきっと“何かある”んだろう。
紹介したい。
因縁の文化遺産「柏尾廃寺跡」
廃寺側から云わせれば筆者は何の縁もない男だが、わたしからすれば柏尾廃寺跡は因縁の文化遺産なのである。
というのも、文化遺産ジョギングをはじめたころ、Webページの情報だけをたよりに目指したが、とうとう見つけることができずに引き返すことになってしまったのである。
で、そのたどり着けなかったわだかまりを抱えて生活していたところ、その在処が大垣市のフリーペーパーに掲載されていたのを見つけたのである。
そこで今回はそのヒントをたよりに、再び秘められし文化遺産を目指すことにしたのである。
柏尾廃寺跡は神明神社をめざしなさい
長くつづく秋雨や台風のあいまに、唯一といっていいほど久々の晴れ間がおとずれた。
10/18の話である。
あらかじめ事前に調べておいた地点を目指して走っていたところ、「ふれあいセンター養老広場」という公園にさしかかった。
そこに願ってもいないソース(情報源)がかかげられていたのである。
現在地と目的地の位置関係が明らかに!
そして、またしても目指してたところが全然ちがっていたことまで判明したのである。
あぶなかった。
また、今回もミッション失敗に終わるところだった。
ありがとう、ふれあいセンター。
すでに分岐点を行きすぎていたので、すこし引き返して、北上する。
▲ここを右折(北上)が正解です
あとは、ひたすら坂道を駆けあがる。
そして、ダンジョンの入り口につきあたることになる。
一瞬、進入をためらうような幽然とした雰囲気である。
ただ、景観遺産あらため文化遺産ランナーとして、ここで立ち止まるわけにはいかない。
警戒しながら、歩をすすめる。
何が危険って、雨上がりのせいで苔がむしまくった遊歩道が滑ってあぶなすぎるのだ。
下ばかりを警戒しながらしびらく進んでいると、頭上に気配をかんじた。
いつの間にか神明神社のふもとにたどりついていたのである。
神明神社と柏尾廃寺跡
階段の先には、異世界へのゲートのようなオーラがただよう。
目的は廃寺跡だったはずが、無意識のうちに吸い込まれるように神社を参拝していた。
林の合間から差しこむ光が、じつに神秘ッ!
RPGだったら絶対「HP/MP全回復!戦闘不能から立ち直り!」とか、なりそうなポイントである。
参拝をおえて階段をおりると、すぐふもとにはトイレまである。
どうやらハイキングコースになっているらしい。
そして、その北側には ──
柏尾廃寺跡ッ!
ようやく、念願かないました。
織田信長ともゆかりのある(というか、信長に焼き払われた)寺だったらしい。
今『国盗り物語』を読んでるので、その辺の武将には敏感になってるのです。
100mほどはなれた北側には、件のフリーペーパーにも掲載されていた千体仏があるらしい。
せっかくなので行ってみよう。
ここも林の合間から光がさしこむ、秘宝的な演出で迎えてくれる。
千体なのか、それ以上なのか定かではないが、圧巻であるのは間違いない。
廃寺跡とあわせて見物されることをおすすめしたい。
柏尾廃寺跡の所在地はココ(左端)。
ふれあいセンター(右端)との位置関係とあわせてお届けしておこう。
夏は蚊が多そうなので、紅葉の時期に来るのがいいと思います。