以前ほどではありませんが、今年もそこそこ本は読みました。
その中から、一冊。
ベスト1を紹介したいとおもいます。
それは ──
『国盗り物語(一)』です!
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1971/12/02
- メディア: 文庫
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読んだ当時、かるく記事でもふれたとおり、国盗り物語(全四巻)を読みました。
引き続き、いまは『新史太閤記』を読んでいます。
でも、ダントツで『国盗り物語(一)』がおもしろい。
庄九郎(斎藤道三)の生きざまが、勇猛果敢で爽快すぎるのです。
寺の坊主から商人になり、美濃を統治するまでに至る、その道を切り拓いていくプロセスがたまらない。
「織田信長編」より圧倒的に「斎藤道三編」のほうがおもしろい。
庄九郎が深芳野をうばいに、土岐頼芸に接触する場面は格別である。
庄九郎は、人間に運命があるとはおもっていない。シナ渡来の甘い運命哲学などは弱者の自己弁護と慰安のためにあるものだと信じている。
庄九郎は運命を創らねばならぬ側の男だ。
とくにこの一節にはハッとさせられた。
ぼくの人生ももっと能動的に動かせるのではと、すくなからず片田舎のサラリーマンの琴線にふれたのである。
悩めるときに思い出したい名文である。
あっぷりへんしょん ~2018年はもっと新刊を~
そんなわけで、ぼくの心を動かしたこの本がもっとも印象的だったので、ベスト1となりました。
今年はあまり新刊を読んでいないので、来年は新刊の割合をもう少し増やせるといいです。