こんな方にオススメの記事
トレイルランニングはいかがでしょう?
と不安になる気持ち、分かります。
私もそうでした。
しかし、入念に下調べ・下準備をすることで最高にたのしむことができたので、そのプロセスをお届けしたいとおもいます!
トレイルランニングとは
トレイルランニングとは
一般的にはハイキングコースや登山道、林道を走ることを云います。
通称、トレラン。
トレランの効果・メリット
トレイルランニングには未舗装路ならではの、ロード(舗装路)とは違ったメリットが詰まっています。
- 起伏が刺激になる
- 着地衝撃が少ない
- 接地バランスの養成
- 景色を楽しみながら走れる
- マラソンのオフシーズンにできる
たとえば上記のとおり。
起伏が刺激になる
ふだんロードでは使わない筋肉を駆使して、前へ上へ(ときには左右へ)進むので、短時間でもバキバキに鍛えられます。
たった1時間動いただけでも激しい筋肉痛になりました。特に腿は3日間死ねます (ノД`)
軟弱ランナーであることを差し引いても、これはすごい運動強度だとおもうのです。
着地衝撃が少ない
土や砂利、芝生の上を走るので、アスファルトのような硬い衝撃がありません。
云わばクッション性の高いシューズを履いて走り続ける状態になるので、足に優しく走ることができます。
体幹バランスの養成
大きな石を踏まないように、泥で滑らないように、木の根っこにつまづかないように…とバランスをとりながら走るのでランナーに必要な体幹を鍛えることができます。
ランニングではふだん使わない横の動きがはいるので、股関節まわりに刺激がはいります。
そしてふつうに走ってるだけじゃ筋肉痛にならない背中まで筋肉痛になれます。
全身を使えてる証拠ですよね。
景色を楽しみながら走れる
トレランでは大自然の中を駆け抜けることになります。
ふだん目にしないような植物や生物にも出会います。
とくに低山でも山頂から眺める景色は絶品です。
マイナスイオンもたっぷり浴びて、リラックスしていきましょう。
マラソンのオフシーズンにできる
個人的にはいちばんきっかけとなったのがこれですね。
秋冬がシーズンであるマラソンは気温が高くなる時期は長時間トレーニングができません。
しかし、トレイルであれば標高が高かったり、木陰が多かったりして涼しいのです。
つまり、夏ランをできるだけ快適に走るためのオプション(選択肢)になり得るのです。
もちろん、そのぶん注意すべき点もたくさんあります。
ロードでのランニングは手慣れたものかもしれませんが、トレイルについては超ビギナーなので、初心にかえって勉強しなおしましょう。
コースの見つけ方
超ビギナーに必要なのはじゅうぶんな下調べです。
まず走るフィールドを探しましょう。
トレイルランニングを始めるにあたって、初心者がいちばん最初にぶちあたるのが
という悩みだそうです。
確かにどこを走るか決まらないと、どんな装備を持っていけばいいのかも決まりませんからね。
コースの探し方には以下の3つをご提案します。
- 登山アプリ
- 長距離自然歩道
- 山城・ダム湖
「山や林なんてそんじょそこらにはないでしょ」とお思いの方も、ぜひダメ元で調べてみてください ^^
登山アプリ
初のトレランに挑むにあたり、「タグゾウランニングTV」をめっちゃ拝見しました。
動画では「YamaReco」が紹介されていましたが、私はフォロワーさんが使っていた「YAMAP」の存在が気になっており、YAMAPのほうが個人的に見やすかったので、YAMAPをインストールしました。
コースを探す
アプリの検索フォームから「地域名」で検索してみましょう。
- まずは短いコースで
- いきなり断崖絶壁なんて怖いし
- 虫とかイノシシとから出たらヤダし
- ランニングシューズでも行けそうなところ
地図から直感的に探すのもありです。
気になるスポットがあればもちろん山名や渓谷名で検索してもOK。
コースを確認
高度や距離を調べておきましょう。
「超」初心者なので、まずは累積高度は500m以下にしておいたほうが無難ですね。
上り440m、1.2kmほどでも正直キツかったです。
さらに路面の状態を確認しておきます。
アプリでは先人がたくさん写真を投稿してくれているのでたいへんに参考になります。
「超」初心者の装備でも走れそうか。
険しい岩場とかはご免ですよ。
地図をダウンロード
YAMAPやYamaRecoでは地図をダウンロードしてスマホ内に保存しておくことができます。
※無償版の場合、2つまでダウンロード可能
山奥でネットが使えなくても、スマホとGPSを頼りに目的地にたどり着けるようにするためです。
長距離自然歩道
「長距離自然歩道」といって、全国的に○○自然歩道という環境省が推進しているハイキングコースがあります。
曰く
四季を通じて手軽に、楽しく、安全に自らの足で歩くことを通じて、豊かな自然や歴史・文化とふれあい、心身ともにリフレッシュし、自然保護に対する理解を深めることを目的とした歩道です。
環境省が計画し、国及び各都道府県で整備を進めています。
とのこと。
地域別にまとめるとこんな感じです。
長距離自然歩道 | 都道府県 |
---|---|
北海道自然歩道 | 北海道 |
東北自然歩道 | 青森県・岩手県・宮城県・ 秋田県・山形県・福島県 |
東北太平洋岸自然歩道 | 青森県・岩手県・宮城県・ 福島県 |
中部北陸自然歩道 | 群馬県・新潟県・富山県・ 石川県・福井県・長野県・ 岐阜県・滋賀県 |
首都圏自然歩道 | 茨城県・栃木県・群馬県・ 埼玉県・千葉県・東京都・ 神奈川県 |
東海自然歩道 | 東京都・神奈川県・山梨県・ 静岡県・岐阜県・愛知県・ 三重県・滋賀県・京都府・ 奈良県・大阪府 |
近畿自然歩道 | 福井県・三重県・滋賀県・ 京都府・大阪府・兵庫県・ 奈良県・和歌山県・鳥取県 |
中国自然歩道 | 鳥取県・島根県・岡山県・ 広島県・山口県 |
四国自然歩道 | 徳島県・香川県・愛媛県・ 高知県 |
九州自然歩道 | 福岡県・佐賀県・長崎県・ 熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県 |
意外と全国に広がっていることにおどろきますよね。
山城・ダム湖
YAMAPや自然歩道が見つからなくても大丈夫。お近くに城址や湖はないでしょうか?
上記はわたしのEvernoteの一部です。
個人的な趣味で恐縮ですが、自称「文化財ランナー兼湖畔ジョガー」なので、走っていける城址や湖を常にリストアップしています。
城址
古くから山城というものがありますが、やはり軍事的に防御や監視のためにも山の頂きには地形的なメリットがありました。
お近くに山城はないでしょうか?
ただ単にトレイルを走るだけではなく、目的地があるとモチベーションもさらに上がるので一石二鳥です。
ダム湖
ダム湖は河川の上流で水をせき止めて水量を調整してくれています。
すなわち山奥にありがちなのです。
近くにダム湖はないでしょうか?
ダム周辺に登山道はないでしょうか?
あっ
山奥にはべつに走っていく必要はありませんよ。
自転車や電車でもOK。クルマならそのまま拠点にできるので麓にある駐車場もセットで探すといいと思います。
「超」入門なのでできるだけ低くて近い山を選んでください。
- 目安
- 標高 〜500m以下
- 距離 〜10km以下
- 時間 〜2時間以内
持ち物
装備をととのえる前に、もういちど確認させてください。
- 断崖絶壁なんかに行かないですよね?
- 夕方なんかに出かけないですよね?
- 低山ですよね?
大丈夫ですよね??
ここが守れないと「超」ビギナーには命の保証はありませんからね 。
これをふまえて持ち物を準備していきましょう。
シューズ
さて、まず気になるのはシューズじゃないでしょうか。
「超」入門者は
できるだけコストを抑えながら、様子をうかがうためです。
本当はグリップ力のあるトレランシューズを履くのが望ましいですが、雰囲気を味わうためにハードルを徹底的に下げておきます。
まずは
- ランニングシューズで走れるか試してみて、滑りそうならあきらめる。
- シューズを変えるのではなく、コースを変える。
- コースをランニングシューズに合わせて選ぶ。
そうすれば投資はかぎりなくゼロに抑えられますからね。
手持ちのランニングシューズの中でも
- 履きなれたもの
- 雨の日でも滑りにくい(グリップの利く)もの
- 汚れても構わないもの
私の場合はシューズはお気に入りの「GEL-DSトレーナー23(asics)」。
気に入りすぎて同じのを2足持ってるのですが、雨ランで濡れたときの予備としてキープしていたシューズを履きました。
結果的に、今回訪れたトレイルはぜんぜん問題なし。
スピード練習もロング走もトレイルもいけるDSトレーナーはホント、万能です。
装備
「超」入門レベルのトレイルランニングには、シューズと同じく装備もあまり物々しくないほうが理想的です。
むしろ重装備は余計な負荷になりかねません。
備えあれば憂いなしなので”念のため”が多少あっても良いとおもいますが、重装備にせざるを得ない場合
を今いちど疑っていただいたほうが良いかもしれません。
何度もいいますが、
以下は私のプチトレイル装備。
- GARMINウォッチ
- スマートフォン
- ベスト型ザック
- Insta360GO
- ゲイター
- 熊鈴
- バフ
ベスト型のザックに収まる程度であれば、ギリギリ軽装備といえるんじゃないでしょうか。
以降、ふだんロードのランニングではあまり使いませんが、今回トレイルに装備していったグッズをかんたんにご紹介いたします。
ゲイター
本来はふくらはぎの筋肉をかばう目的で装着します。
トレイルにおいては虫や草で足がかぶれたりしないようにゲイター(カーフスリーブ)で下腿を守ります。
熊鈴
投資はゼロにおさえるといっても、「カタチから入るタイプ」の方もいるとおもいます。
そんな方にオススメなのが
怖い思いをしないのがいちばんなので、これは念のため。
「超」ビギナーなので100円ショップで買いました。
リング部分をカラビナに付けかえると付け外しが簡単になりますよ。
バフ
他の登山客がいるかもしれないので、近頃のエチケットとして。
すれ違うときがあれば装着します。
補給食
これまた念のため、補給食も持っていきます。
- アクエリアス
- アミノショット
- マグオン
何が起こるか分からないので、「超」ビギナーは慎重にいきます。
結果的に使ったのは1時間弱のトレイルで、アクエリアス250ml程度でしたが(気温15℃)。
補給食(ジェル)が要らないのであれば、大それたザックもいらないかもしれません。
スマホとソフトフラスクをランニングベルト(またはポーチ)につっこんでおけば良いので。
その他
上記の動画のように、ガチのトレイルランナーは緊急用にエマージェンシーシートやテーピング、三角巾などをもっていきます。
しかし、われわれ「超」ビギナーはそんなもののお世話になってはいけません。
ちょっと行ってすぐ帰ってこれるハードルの低さが大事です。
- 虫除けを浴びて
- 絆創膏を持って
- タオル、除菌シート、プロテインを車にスタンバイ
そんな感じで臨みました。
今は時期的に虫は少ないですが、夏まっ盛りの時期はふつうに虫除けくらいはしておきたいですね。
トレランの走り方
ぜったいにトレラン用の走り方があるはずだ
とおもいシンガーソングランナーSUIさんのYouTubeで予習をしていきました。
インプットしていったのは、以下のような走り方です。
上り
- 小股で
- 膝を曲げない
- 腕振りで体を引き上げる
- 前傾してその場で足踏みするイメージ
- 足は障害物を避けるためだけに上げる
せっかくいろいろ頭にたたきこんでいったのですが、結果的にのぼりはほとんど歩いてばかりになり、使いこなせませんでした orz
駆け上がれるようになるまでに習得しておきたいですね。
下り
- つま先からミッド気味に接地
- 着地衝撃を腕の引き上げで緩和する
- 馬のようにパカパカ、2ステップで下る
なぜなら
- カカト接地だと、お尻からすべり落ちる
- カラダを伸ばしておくと、衝撃を緩衝できる
- 馬のように2ステップで下ると、スピードが出すぎず恐怖心が和らぐ
これは見様見真似でやってみました。
できていた自信はありませんがw
失速せず、ケガなく、転ばずに帰ってこれたのは走り方のおかげだったはずです。
トレランのマナー
走るコースも決まった。装備もOK。あとは最後にマナーを勉強しておきましょう。
山や林道には一般の登山客もいらっしゃる可能性があります。
ロードよりも道幅がせまいとことのほうが多いので、すれ違うときや追い抜くときは特に注意が必要です。
トレイルランニング「超」入門として、以下のマナーは知っておきましょう。
- 挨拶
- 登り優先
- 追い抜かない
- 植物はとらない
- 場所・時間帯に配慮する
挨拶
トレイルですれ違う方に挨拶をしましょう。
挨拶をするだけで心が晴れやかになります。
しかし、山での挨拶には別の目的もあります。
挨拶をしておくと相手の性別や服装をなんとなく記憶することができ、万が一遭難などの事故が起きたときに捜索の手掛かりになるのです。
挨拶をすることで自分の存在に気づいてもらうこともできますね。
登り優先
トレイルにかぎらず登山でも一般的には「登りが優先」とされています。
理由はいろいろあるようですが、例えば
- 下る人が動いて落石を起こしてしまう、待機している登りの人にあたるリスクがある
- 下る人の方が相手に気づきやすく、よけるスペースを確保しやすい
など。
あせらず、楽しくいきましょう。
追い抜かない
登山客やハイカーの方とすれ違うとき・追い抜くときは走るのをやめましょう。
歩いてる方にとっては狭い道では走っている人は脅威です。
追い抜くにしても道が広くなってから。
「失礼します」とか「ありがとうございます」とか一声かけられるといいですね。
山林を汚さない
山にお世話になる以上、生態系をこわしてはなりません。
植物を摘んだり、ムダな殺生をしたりしてはならないのです。
もちろんゴミを捨てるなんてのは言語同断ですね。
登山のルールでは食器は洗わない=洗剤を使わないというマナーもあるくらいですからね。
トレイルを外れない
トレイルを外れて走るのもマナー違反です。
草木を踏むことで植生を荒らしてしまったり、植物が生えなくなって雨水がトレイルを侵食してコースそのものを破壊に導いてしまう…など、思いもよらないところに影響をおよぼすことがあります。
そもそも道を外れて走ること自体が危険ですからね。
道は譲りあって走りましょう。
場所・時間帯に配慮する
一部の登山客からはトレイルランナーの存在を煙たがられている話も聞きます。
肩身のせまい思いをしなくていいように、できるだけ人手の少ない場所・時間を狙いましょう。
これはロードでも同じですけどね。
人としてのエチケットを守っていきましょう。
このご時世なら口元を覆うというのもマナーかもしれません。
迷子になって別の意味で迷惑をかけてしまっては目も当てられないので。
行ってみた
今回は前述したように「YAMAP × 城址・ダム湖 × 東海自然歩道」のお膳立てをうけて
- 菩提山ハイキングコース~菩提山城址~明神湖
という夢のコラボを実現することに成功しました。
遅ればせながら、その様子をかいつまんでレポートさせていただきます。
YAMAP
YAMAPで近場のハイキングコースを調べていたときに、点と点が線になった瞬間がありました。
前掲した城址リストの「菩提山城址」とダム湖リストの「明神湖」が共演をはたしている活動データをみつけた瞬間です。
古えから
CERCA TROVA(探せ、さらば見つからん)
と云いますが、求め続ければたどり着けるのです。
▼参考にしたのは、こちらの活動データ
これくらいの距離・高度やトレイルの雰囲気ならビギナーでも行けそう!と背中を押していただけました。
感謝です。
コース
竹中氏陣屋跡から菩提山登山口(南)に入り、城址を経由して、登山口(北)を出て明神湖を一周して帰ってくるコース。
全長8kmで約1時間のアクティビティでした。
ペース
まずひとつ云えることは、トレイルランニングの「超」ビギナーはペースや距離を意識したらダメだということ。
めっちゃ頑張ってるのに、ぜんぜん進まなくて萎えるから。
速くなるためではなく、強くなるためと思ってわりきりましょう。
トレイルの風景
すこしでも雰囲気が伝わればとおもうので、コースの風景の画像と動画を載せておきます。
画像
均されたトレイルを駆け、
階段づくしのトレイルをのぼり、
獣道っぽいトレイルを突き抜けた結果、
標高402mの低山でしたが、ビギナーにとっては十分な刺激でした。みんな、こんなところ駆け上がれてスゴい😌 pic.twitter.com/8ZZQ42NHu0
— アオヤマユウキ🌵RECREATIONAL RUNNER (@you_key69) 2021年5月4日
山頂の風景は感動ものですね。
感慨にひたっていたせいか、なぜか山頂からの眺望写真は一枚しか撮っていませんでした。
動画
登山口~山頂~登山口の動画です。
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— アオヤマユウキ🌵RECREATIONAL RUNNER (@you_key69) 2021年5月4日
本日のプチトレイル動画🎥
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菩提山の登頂から下山までを70秒におさめました😌 pic.twitter.com/GR9Mp8NYdh
トレイルのコースがどのような感じか、イメージにつながると幸いです。
菩提山城址
山頂は竹中元重が建てた菩提山城址にもなっています。
築城後、息子の重治(竹中半兵衛)があとを継ぎ、そのまた息子の重門は不便だからと麓に引っ越して廃城となったとさ。
そりゃそうだ、こんな山奥に住んでたら買い出しにいくのだって命がけだもんな。
明神湖
トレイルとは直接関係ありませんが、今回菩提山を下りたあとのもう一つのお楽しみとして明神湖(不破北部防災ダム)周りの散策がありました。
下山後は明神湖の外周でおかわりラン🏃
— アオヤマユウキ🌵RECREATIONAL RUNNER (@you_key69) 2021年5月4日
湖周には約2.5kmの舗装路があり、木漏れ日を浴びながら涼しく走ることができます😌#Insta360GO pic.twitter.com/u3dGccCA9P
一周2.5kmほどの道路が整備されているし、桜並木で日陰も確保されていたので涼しかったです。
トイレや駐車スペースもあったので、
単純に明神湖だけを目当てにきても良いですね。
散々心肺と脚を追い込んだ後にジョグをすることで、ガチユル的な効果が得られた気がしています。
注意点
トレイルランニングにはロード(舗装路)と大きな違いがあります。
「超」入門するにあたり、注意点として5つの「しないこと」をリストにしました。
- 自然を見くびらない
- 当日の天気だけで判断しない
- 数字は気にしない
- 脚へ負担をかけすぎない
- トレラン偏重にならない
安全で快適なトレイルランニングを行う上で、前述した「トレランのマナー」とともにぜひ参考にしてみてください。
自然を見くびらない
やっぱりロードとまったく違うのは大自然の中を駆け抜けること。
大自然は気持ちいいですが、危険と背中あわせ。
とくに危険生物(熊、ヒル、マムシ、イノシシ、スズメバチ…)なんか調べだしたらキリがありません。
今の時期はまだマシですが、夏になれば最低でも蚊やブヨへの対策は不可欠ですね。
はじめて「ディート※」という言葉を知りました。
※吸血害虫(蚊・ブヨ・マダニ・ヤマビル等)の感知能力を撹乱し、吸血行動を阻止する効果を持つ成分
当日の天気だけで判断しない
ロードではギリギリまで雨が降っていても止んでしまえばすぐにでも走りに出られます。
むしろ夏なら雨のほうが気持ちいいので、喜んで走りに出ていってしまう(シャワーラン)というランナーも多いです。
しかし、トレイルは油断するべからず。
仮に当日は雨がやんでいたとしても、前日までに雨降りが続いていたのなら要注意です。
泥で汚れるのはもちろん、岩はすべるし、ぬかるみに足をとられるしと難易度が倍増します。
「超」入門にはハードルが高いので、ビギナーはおとなしくロードでトレーニングしましょう。
数字は気にしない
峠道でもロードなら多少の起伏はがんばれるかもしれません。
しかし、トレイル(特に登り)は異次元です、
とか、
とか、ロードと同じような感覚で距離やペースを基準にしてしまうと、違いすぎてショックを受けます。
考えてみれば当たり前ですが、勾配が急になればなるほど、実際の走行距離とGPSの位置情報はズレるのです。
上図は極端な例ですが、45°の傾斜を1.41km登っても、GPS的には1kmしか進んでいないことになります。
そりゃ感覚狂いますよね。
その勾配は起伏走というよりも登山なので、前に進むというよりも上に登るという感覚のほうが近いです。
よって、タイムを気にするのではなく、無事に行って帰ってこれた自分を褒めてあげましょう。
脚へ負担をかけすぎない
トレランは1時間程度の運動でも、ロードと比べ物にならないくらい大ダメージをうけます。
走り方も大切ですが、当日までに脚を酷使しないこと(休ませてあげること)も大事です。
下腿
急勾配ののぼりや階段、岩場は足首が鋭角に曲がるので、アキレス腱に負担がかかります。
ロードでは味わわない傾斜なので、慣れていないとよりキツく感じるかもしれません。
また、上りでストライドを広げすぎると脹脛(ふくらはぎ)で重心を移動させることになるので下腿へのダメージが大きくなります。
できるだけストライドは小さく、上半身の反動でカラダを上に持ち上げるようにしてあげてください。
腿
私の場合は背中など、ふだんランニングじゃ筋肉痛にならないようなところまで筋肉痛になりましたし、とくに腿(もも)は前も裏もヒドかったです。
その後のトレーニング計画にも影響する可能性があるので、心してかかってください笑
私ははじめてのトレイルを経て、3日復帰できなかったので ^^;
トレラン偏重にならない
自然を駆け抜ける解放感や登頂したときの達成感は、ロードで味わうものとはまたひと味もふた味も違います。
ゆえに中毒性があります。
しかし、本職がマラソンならやっぱり主戦場はロードで練習しなければなりません。
常に足にはアスファルトへの耐性をつけておく必要があるので。
よってトレイルは「補強トレーニング兼気分転換」というポジションにおいておくと良いとおもいます。
【結論】トレランは夏練に使えるか?
夏に向けて新しいトレーニングとして試してみたかったトレイルランニング。
実際に夏ランに使えそうか?
ただ、危険と隣り合わせであることも間違いありません。
夏限定のマラソントレーニングと割り切るなら、深入りしすぎないこと。
ハマりそうなら、しっかり装備を充実させながら攻めていくことをオススメします。
「走る」を創ろう。