「ビジネスモデル」をとてもわかりやすく説明している書籍に『成功はすべてコンセプトから始まる』(木谷哲夫, ダイヤモンド社, 2012)という本がある。
どれくらい分かりやすいか、紹介させてください。
- 作者: 木谷哲夫
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ビジネスモデルの基本要素はたった3つだけ
曰く、
ビジネスモデルは突き詰めると、
誰に(顧客)、
何を「約束」するか(提供価値)、
なぜそれができるのか(その根拠)、
という三本柱で成り立っています
なぜなら ──
三本柱が頭の中に生き生きと具体的にイメージされ、これでおカネが回るな、という感覚が得られれば、ビジネスのコンセプトとしてOKです。そして、顧客の頭の中にも三本柱が植えつけられたとき、それは「ブランド」となります。
キャッシュを回すうえでもブランディングにおいても、この三本柱が不可欠だからである。
たとえば、東洋水産の「マルちゃん正麺」を以下のとおり例にあげている。
顧客:もっとうまい即席ラーメンが食べたい
提供価値:生の麺ならではの味、なめらかでコシのある食感
その根拠:生麺うまいまま製法
その他、「ヘルシア緑茶」なんかだと
顧客:お腹が気になるサラリーマンに
提供価値:一日一本で、メタボ不安解消します
その根拠:茶カテキン。日本初のトクホ飲料です
というような具合である。
コンセプトを策定するうえで大事なこと
ビジネスモデルはまず、コンセプトありきで考えなければならない、と著者はいう。
このビジネスモデルの発想が先にあれば、技術自体は他からライセンスしてきても十分儲かるビジネスになったはずです。
大事なのは
根拠=自社の強み、ではない
ということ。
自社の強みを前提にかんがえると、自分の都合に合わせてしまうことになる。
強みを活かすのではなく、どうやったら勝てるかで発想する
これはビジネスモデルにかぎった話ではない。
「自分のできることは何か」ではなく、まず「相手が何を求めているか」、「何に困ってるか」をマーケットインの発想でかんがえていかなければ、お声はどんどんかからなくなっていってしまうことであろう。
戒めである。