ひさびさに作詞にチャレンジした。不純な動機で。(もちろん曲も作ったよ)
ビジネス書を読むのはスキである。
でも読んだ内容はすぐ忘れてしまう。
なんでこうも記憶に定着しないのだろう。
もちろん「読書術」系の本だって読む。
でも、いざ実践するころには微塵もおもいだせなくなっている。
一方、歌の歌詞って自然に身につく。
誰だって1曲くらい空で歌詞を口ずさめる曲はあるだろう。
だからビジネス書のエッセンスだってメロディにのせてしまえば記憶に定着しやすくなるのでは、と思った。
ということで、まずはビジネス書のエッセンスを歌詞にすることからはじめたい。
どうか、あきれずに付いてきてほしい。
■まずはエッセンシャル版(読書メモ)を頼る
さて、ごまんとあるビジネス書のなかから、記念すべき歌詞化第1号に抜擢したのは、これ。
冒頭でもふれた「読書術」系の本からぼくがもっとも懇意にしているビジネス書『キラー・リーディング』である。
この版は残念ながら絶版となり、いまは復刻版が販売されているよう。
その昔、キラー・リーディングを読んでエッセンシャル版としてまとめていたので、それをベースに詞におとしこんでいきたい。
まず、このエッセンシャル版の云わんとしていることは、このような内容である。
目的
・限られた時間でいかに必要な情報だけを読みとるか
ポイント
・空腹は最高のソース+オートマトン機能(つまりタイミングが大事)
・リアル書店・図書館にいればどんどんヒントがみつかる
・本はオーディションでふるいにかける
1. 仕事に使えるか
2. ヒントとなるか
3. ブラッシュアップに使えるか
4. 猛烈に関心があるか
5. 持ち運びに手頃か
・面・線・点でキラーフレーズ・ワードまで落としこむ
・コツは速読×多読×省読
・キラーフレーズ、ワードをスキャニング/デジタル保存/カード化する
・カードをマインドマップ化してアイデア発想する
・情報の腑分け→キモ→アイデアが最終目的
これを推敲して歌詞にしていこう。
■エッセンシャル版をさらに歌詞っぽくする
いちおう押韻とか考えたり、
入りきらないワードはむりやり読み替えたりして、
やっぱりサビは著書を選んだ目的を高らかに歌い上げたい…
ビジネス書の主張をのこしつつ歌詞っぽくする、その絶妙なバランスがむずかしい。
そうして歌詞になったのが、これだ ──
KILLER READING
Am G F E7
そう何事にも タイミングは大事
Am G F G Am
オートマトン機能 委ねてみたいし嗅覚で貪ろう 書店・図書館内
”空腹は最高のソース” 疑いないF G Em Am F G A7
より速く 多く 省く 読み方で
F G Em Am Fdim7
そして面へ 線へ 点へ 落とし込め
G
キラーワード(あなた)までAm7 C Em7
限られた瞬間(とき)に要点を 掴むためAm7 C A7
本能任せに焦点を 当てるだけF G
抱いたキラーワード(あなた)を
Em Am
記憶だけじゃなく
F G Ab Bb
紡いでみたよ 求めていた着想になる
わざわざ曲までつくったのでやたら時間がかかってしまった。
(歌詞よりも曲づくりのほうが時間かかった)
↓こんなメロディにのせる想定で。
この歌詞を口ずさみながら、他の本を読めばキラー・リーディングしまくれることうけあいである。
2010年代後半は、音楽業界で「ビジネス系」が旋風を巻きおこすかもしれない。
■あっぷりへんしょん ~記憶したいものは何でもメロディにのせてしまえばいい~
学生の方々は、たとえば「奥の細道」とか「平家物語」なんかにメロディをつけてしまえば、わざわざ暗唱しなくても自然に身につくはずだ。
理屈上は。
何より読書メモ(エッセンシャル版)をさらに歌詞レベルまで推敲するプロセスのおかげで、本の内容を整理して記憶しやすくなったんじゃないか、とさえ感じた。
好きな読書と作曲の融合。
結構おもしろかったので、またやってみたい。
「この書籍をとりあげてほしい」という、積極的なリコメンドもお待ちしています。