今回は「願望をどうやって具体的な結果にむすびつけるか」というところに焦点をあてたい。
そのカギとなるのが「信念」である。
信念というものは、願望という、形を持たない一種の思考を、物理的な実体あるいは現象的事実に転換するのである。すなわち信念によって、思考は紛れもなく現実化するのだ。
つまり、信念が願望と結果のパイプ役らしい。
信念というものは、あなたがそう意欲すると、いわば信念の前段階なような状態が、心の中に一定の位置を占めるようになる。(中略)意欲することによって信念の前躯体のようなものが心に生じると、それを成功原理などで温めていくことにより、その信念の前躯体は、徐々にカラを破り一人前の信念となっていくのである。
意欲という名の願望(あるいは思考)から信念がうまれる。
そして、信念をよりつよく育てることもできるようだ。
繰り返し潜在意識に命令を送り込むことが、信念を自発的に開発する方法である。
具体的には?
人は自分の心の中で繰り返してきた言葉を、最終的には信じるようになるものである。たとえ自分の心の中で繰り返し反芻する事柄が嘘であったとしても、自分の心の中で繰り返し反芻しているうちに、その嘘を受け入れるようになってしまうのだ。そしてそれはその人の確信、あるいは信念となっていく。
要するに「自己暗示」というやつですな。
「あの人のコト、好きかも」「うん、きっと好きなんだ」「めっちゃスキ!」というやつである。
それが、深層自己説得となり、最終的に信念をそだてるのだ。
すごいだろう、自己暗示。
その自己暗示=深層自己説得の働きをよく表現しているという詩が紹介されていたので最後にしるしておこう。
負けると思ったらあなたは負ける
負けてなるものかと思えば負けない負けるのじゃないかな、と思ったらあなたはもう負けている
というのも、成功は人の考えから始まるからだ
すべてはあなたの心の状態によって決まるのだ自信がなければあなたは負ける
何かに勝つためには自信が必要だ人生の闘いに勝つのは、必ずしも最も強くて、最もすばしっこい人ではない
最終的に勝利を収めるのは、“私はできる”と思っている人なのだ
やや「負ける」という語句を使いすぎのような気もするが、くじけそうになったときはこの詩を繰り返し味わうといいかもしれない。

- 作者: ナポレオンヒル,Napoleon Hill,田中孝顕
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