今日は10分で編曲するための音楽のお話。
「コンデンススコア」と「トランスクライビング」を覚えておこう。
■コンデンススコアはピアノ譜のようなもの
「もくご」は吹奏楽曲のための「コンデンススコア」になっていることに気づいた。コンデンススコア(condensed score)とは凝縮された楽譜。オーケストラや吹奏楽の簡略化した楽譜のこと
※あくまでぼくが作った「もくご」のことです
コンデンススコアとは、身近な例でいうところのJ-POPのピアノ譜のようなものである。
ピアノで弾けるまでシンプルにメロディや伴奏が削ぎ落とされた楽譜のことだ。
例えば、金管五重奏というのがある。「きんご」だ。
きんごによくあるのは、トランペット2本、ホルン、トロンボーン、チューバの編成。
試しに前回作った「もくご」から「きんご」へトランスクライビングしてみる。
Track1:トランペット
Track2:トランペット
Track3:トロンボーン
Track4:チューバ
Track5:ホルン
さして違和感はないのではないか。
むしろ金管の力強さがぼくのひ弱な音楽をバックアップしてくれてる気さえする。
(1)すぐできる
新しいメロディを考える必要はない。
ピアノ譜のそれぞれの音をボーカルやギターにあてがっていけばバンドになるし、フルートやクラリネットにあてがっていけば「もくご」になったりする。
編曲で大事なのはその楽器を当てはめていく行為。
それを「トランスクライビング」という。
トランスクライビング(transcribing)とは転写するの意。すでに存在する既成のスコアを、それとは別の楽器編成に当てはめなおす作業のこと
楽器(音色)は、編曲の3要素(とぼくが勝手に思っている)の一つだから大事に扱ってあげたい。
■トランスクライビングして金管五重奏にする
「もくご」がコンデンススコアになってるということは、それを別の楽器にトランスクライビングして(置き換えて)も成立するはずである。
Track2:トランペット
Track3:トロンボーン
Track4:チューバ
Track5:ホルン
■あっぷりへんしょん ~トランススクライビングの3つのメリット~
ぼくはここから3つのメリットを見出だした。新しいメロディを考える必要はない。
特に8小節ならば、10分もあればできる
楽器(音源)を入れ替えて、アーティキュレーションをちょっといじるくらいだ。
別に金管五重奏でなくてもいい。弦楽五重奏にしたっていいし、バンドサウンドにしたっていい。
「もくご」の発端が吹奏楽であった。
それがコンデンス・スコアであることに気づけたことは大きい。
「もくご」と「きんご」を組み合わせれば、ほぼ吹奏楽の土台が出来上がる。
これはひとえにトランスクライビング様のおかげだろう。
こじつけだ、というコメントは控えてほしい。図星だから。
以上