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シンボルメイキングを都道府県章に学ぶ ~後篇~

前回の「シンボルの成り立ちを体系的に捉え」…の続き。
 
分析だけなら誰でもできる。ここで終わってしまえば「親ぼる会」の名が廃る。
 
先に進まねばなるまい。
 
ということで、今回は目的の後半部分「未来のシンボル創造に寄与すること」にチャレンジだ。
 
つまり、新しいシンボルマークを作ってみようという企画である。
 

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▼何のシンボルを作るか?

さて、作るのはいいが、何を作るかという課題にいきなり直面する。
 
あっぷりノート(このブログのタイトルです)のロゴでも作ろうか?
はたまた、この「親ぼる会」のシンボルマークにしようか?
 
うむむ…どれも独りよがりな感じがするので、組織の理念である「未来のシンボル創造に寄与すること」をやり遂げたい。
 
 
都道府県章に学ぶ、シンボルメイキング…?
 
 
あ、そうだ。石川県の県章にしよう!
 
 
都道府県章に学んだノウハウを都道府県章を作るのに活かす、というのは即効性が期待できる。
 
 

▼石川県の県章を考える

前篇で発覚したことだが、石川県の県章は現時点で「設定なし」である。
 
だから今のうちに僕が用意しておいてあげれば、いざ石川県民が「県章がほしくてたまらない」という渇望状態になったら、すぐに差し出せる。
 
なんて善良な団体なんだ、親ぼる会は。NPO法人化の話が来たらどうしようと、ついNPO設立の方法を調べてしまった。
 
 
ただ、ぽっと出の僕がなんのゆかりもない「石川県」のシンボルを作るなんて大きなお世話だと思うだろう。
 
そう、これはまぎれもなく、大きなお世話なのだ。
 
それを承知で石川県にまつわるシンボルマークを考えてみたい。
 
まず、多くの都道府県章に見られた4つの傾向「文字」「名産・名所」「抽象観念」「地形」からアイデアを練ることにする。
 

・文字

まずは個人的に一番好きなスタイル。ひらがなで「い・し」。

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篆書で「石川」。画数が少ないからシンプルに篆刻にしたくなる。

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ちょいと変形させて、ピクセルフォントにアレンジしてみた。

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「イ」が4つで「いし」に「川」のダジャレ。

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このダジャレパターンは難易度が高い。分かりやすすぎず、「実はイが4つなんだよ」というストーリーが語れるさじ加減を演出しなければならない。
 
加賀藩の「賀」を角字で。何も手を入れずしてこの美しさ。古来より伝わるニッポンの芸術である。

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・名産・名所

ぽっと出の僕が作るためには多祥なりとも石川県にまつわる知識が必要である。
 
金沢市には一度いったことがある。兼六園金沢城21世紀美術館やひがし茶屋街…
 
思い出すだけでまた行きたくなる。兼六園の霞ヶ池がトレビの泉だったら間違いなくコインを投げて再来を願っただろう。
 
 
新旧の文化が見事に融合した県とこじつけて、シンボライズしやすそうな兼六園の灯篭を、ピクセルアートにしてみた。

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ドット絵調のシンボルも前衛的でいいんじゃないか。クール・ジャパンにおけるクール・イシカワとして。
 
石川県の誇る伝統文化として輪島塗がある。

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この文様や漆器のフォルムがシンボライズの参考になるかもしれない。
 
意外と加賀前田氏の紋章「加賀梅鉢」がそのまんまだったりして。

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あと、蟹が美味しいよね。

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という理由で蟹のドットシンボル。
 
やや手抜きになってきた。
続いて、ベタに県花・県鳥からアイデアをいただこう。
 
郷土の花「クロユリ」。

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県の花ではなく、郷土の花であることが石川県らしさといえる。

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ユリの紋章は、中2心をくすぐる。「ISHIKAWA」の刻印入り。
 
県鳥は「イヌワシ」。英名は「Japanese Golden Eagle」。

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この雄々しすぎるシンボルはすぐ下の項でチャレンジだ。
 
 

・抽象観念

平和と発展の象徴として多く採用されがちな飛鳥。県の鳥イヌワシを基調に「いし」を意匠化してみる。

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平和と発展に、勇ましさをプラスだ。
 
 

・地形や色など


地形自体が右肩上がりだもん。「発展」を名乗るにはうってつけのルックスである。

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緑の大地に、青い日本海を「石」「川」の漢字で表現した。
 
 
加賀友禅の基調となる加賀五彩(えんじ・黄土・藍・草・古代紫

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さて…ネタが切れる前に次に進もう。
 
 

▼ドラフトを推敲する

露骨に右往左往してしまったが、ひとまずアイデア出し終了。
 
ということで、ドラフトがそのまま使えるのか、組み合わせて改良できるか、はたまた却下か、選定せねばならない。
 
輪島塗に「イが4つ(イシ)に川」のロゴをあしらったら、丼ぶりみたいになった。並、つゆだく。

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加賀前田氏の家紋「加賀梅鉢」に加賀友禅の五彩で色付けたら、愛媛県章をしのぐ派手さに。

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とまあ、いろいろ考えたけど、結局僕のイチオシのシンボル(略して、イチオシンボル)はこれ。

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結局自分の嗜好に落ち着いてしまう。
 
 
ちなみに石川県には県章とは別に県旗のマークがある。

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「石川」の文字をベースに県の地形を重ね、青色で海をあらわした、なかなか秀逸なデザイン。
 
これが県章の代わりとされる場合が多い。
 
よって、新シンボル(略して、新ボル)作成プロジェクトにますますの大きなお世話感が増してしまうが、親ぼる会が作った県章を目にして「やっぱり正式な県章をつくろう」となってくれれば、それは親ぼる会冥利に尽きるってもんです。
 
もしどなたかの知り合いで石川県知事がいるなら、そうお伝えいただきたい。
 
 

▼あっぷりへんしょん ~求ム。画像編集できる人~

余計なお世話とわかっていながら頭をひねっていると、たまに空虚に苛まれる瞬間がある。

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まあ、延々と考え続けるのはキライじゃないんだけれども。
 
ただ、あいにく清書がニガテなんだよね(見ての通り、推敲したあとも手書き止まり)。
 
せめて僕にイラレを使いこなす才能があれば…
 
ぜひとも「親ぼる会」のメンバーに欲しいスキルである。
 
ということでillustratorとか使える方、鋭意募集中です。
 
 
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