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自治体を象徴する紋章と戯れる ~県章・市章~

最近、僕の自己紹介はおおむねテンプレート化されてきている。

 

とはいっても、出身地や趣味のPRくらいだけど。

 

「僕の出身地は名古屋市の天白区です」

 

すると、だいたい「天白区ってどこ?」となる。

 

名古屋市の右端にあって、日進市と隣接してます」

 

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↑ここ。出身有名人は杉浦貴(プロレスラー)
 

この時点では「へー」とか「あっそ」程度のレスポンスだ。

 

しかし、ここから巻き返しを図る。

 

「天白区には3つのいいところがあります。

 

(1)何もないゆえに、のどか
(2)何もないけど、地下鉄で30分も走れば名古屋駅
(3)シンボルマーク(区章)が秀逸

 

ホントに一度、天白区のマークをググってみてください」

 

これ↓

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「企業のブランドロゴとか施設のシンボルマークとか気になっちゃうんですよね」と趣味につなげたり、「御社のロゴにはどんな意味が?」と場を繋いだりする。

 

まあ場は繋がっても話術が拙いせいで、すぐ失速しちゃうんだけど。

 
 

▼県章・市章の楽しさ

先日、とある企業主催のワークショップにて、天白区のシンボルについて語る機会があった。

 

そのとき、同じ卓上だった滋賀県のは信楽町出身の方が「信楽のマークもシンプルですよ」と情報提供してくださった。

 

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ほんとにシンプルにひらがなの「し」を図案化している

 

残念ながら信楽町のシンボルマークは2004年の合併により廃止されてしまったようだが。

 

こっちも負けじと問題提起。これは愛知県犬山市の市章。

 

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一見、漢数字の1に見える紋章だが、「どこが犬山市なの?」

 

こういう謎解きの要素もあるのが、県章・市章の面白いところ。

 

象徴学者になりきって、「犬の鳴き声と数字の1がかかってんじゃね?」なんて推理すると楽しい。

 

実は「犬山城主の成瀬氏が用いた『丸に一』の紋章が由来」なのだ。「なーんだ」ってね。

 

こうやって情報交換する場は楽しい。シンボルについて語らう場を「親ぼる会」として発足したい。

 
 

僕がうるさいもんだから、妻も情報提供してくれる。立派な会員の候補だ。

 

養老町のマークが面白かったよ」

 

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この露骨すぎるセンス…これも地域性か。

 
 

▼県章・市章から地元を見つめ直す

せっかくなのでちゃんと出身地の「愛知県」「名古屋市」「天白区」のシンボルマークを見つめ直してみよう。

 

まず「愛知県」の県章。

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ひらがなの「あ」がベースになっているのは一目瞭然。

 

太平洋に面していることから、旭日波頭(朝日をバックに波が立ってくずれる様)をモチーフにもしているらしい。

 
 

そして「名古屋市」の市章は末広がりの「八」。

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由来は尾張徳川家の合印とのこと。こういうのは面白くない。知識がないと分からないから。犬山市の市章と同じパターンだ。

 

だから「なぜ徳川家の合印は『八』なのか」というのを考えたくなる。市章から離れてしまうので一旦やめとくけど。

 

脱線ついでに話すと、Jリーグ名古屋グランパスエイトの「エイト」はここに由来していた。

 

…していたんだけど「エイトのせいで、チームが万年8位と奮わない」ということで今や「エイト」は取っ払われちゃった。蛇足だね。

 
 

最後にお気に入り「天白区」のシンボルマーク(区の場合は区章というのだろうか)。

 

一見ただのマル二つだが、よく見ると「てん」がベースになっていることがわかる。

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中心のトンガリは未来への発展を表しているらしい。東山スカイタワーではない。

 
このように県章・市章は、「昔ながらの紋章」や「文字とモチーフの意匠化」のパターンが多い。もっといっぱい調べたくなるね。
 
 

▼あっぷりへんしょん ~シンボル会のメンバーを募集しています~

県境とか市町村をまたぐとき、よく標識に添えられている県章・市章。

 

これが旅の楽しみを盛り上げる。

 

どんな意図があるんだろうと作り手や採用者の想いを汲んだりする。

 

地名の文字を図案化したもの、かつての藩主の合印や自然・名所をアイコン化したものとパターンはいくつかある。

 

でもそのパターンにも限りがあるような気もする。

 

そのパターンを洗い出して、地図上で県章・市章を整理してみたい。

 

 
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