※2019/05/07 加筆・修正しました
0. おさらいしよう
チップチューン(ピコピコ音楽)をつくる前に、まず基礎編となる「チップチューンを作るための6つのTips」をながし読みしておくことをオススメします。
が、そんな時間はないよ!という方のために、ざっくり6つのTipsとは何かを列挙しておきます。
- 楽器に相応しい音型にする
- ノートを縮めて擬似ディレイを表現する
- 高速アルペジオで和音っぽくする
- ときにはベースに別の役割をもたせる
- パンで空間系エフェクトを演出する
- ドラムをロック調にしてチープさをUPさせる
以上!
このTips(コツ)を意識することでチップチューンはチップチューンっぽさが増すはずです。
1. 事前に準備しよう
前提条件
曲づくり始める前に、チップチューンを作るための環境づくりをします。
DTMをやるには当然のことではありますが、VSTが使えるDAW環境があることを前提にしているので、まずはDAWソフトを準備してください。
VSTのセットアップ
必要なのはチップチューンを奏でるための音源、ピコピコ音のVSTをダウンロードし、DAWソフトに組みこみます。「ピコピコ音 8bit VST」とかで、検索すればすぐに見つかりますよ。
【追記】その後「Magical 8bit Plug」というVSTを試してみて、かなり気に入ったので別途記事掲載しました。
▲FamiSynthIIの代わりにつかってみるのもアリです
音色の調整
次に音色の作成です。- メロディー(メイン)
- メロディー(サブ、伴奏)
- ベース
- ノイズ(Dr. & Perc.)
後述しますが、同じピコピコ音でもできるだけ違った音色にしておくことで役割の違いに明確になります。
微調整は毎回めんどくさいので、気に入った音色になったらハードコピーをとって保存しておくと良いでしょう。
なお、シンセをお持ちの方は、SquareLeadのような音色で弾いていただいても構いません。
でき上がったプロトタイプ版はこちら↓
ただ単にピコピコ音で鳴らしたってだけの状態です。
これを、よりチップチューンらしくするためにブラッシュアップしていきます。
(2)ノートを縮めて疑似ディレイ
(3)高速アルペジオで疑似和音
(4)ときにはベースに別の役割を
(5)パン振り分けで疑似リバーブ
一方の(1)と(6)はチップに限らずジャンルやら雰囲気に合わせるべきであり、鵜呑みにはできないと思ってます。
2. プロトタイプ曲をつくろう
童謡だとアジャイルで作りやすいです。今回は先日作った《Theme of "P"》をチップチューンらしくリアレンジしときます。3. 6つのTipsでチューンアップしよう
《チップチューンを作るための6つのTips》にしたがってチューンアップした結果、こうなりました↓(1)楽器に相応しい音型
クラリネットで吹くイメージで、もともとトリルとかスタッカートを採用してました。なので、このままにしておきます。
(2)ノートを縮めて疑似ディレイ
リードにのみ適用してみました。わずかにですが、奥行きが増しました。
(3)高速アルペジオで疑似和音
メイン、サブそれぞれの旋律で分散オクターブ。確かによくチップチューンで耳にする奏法です。
(4)ときにはベースに別の役割を
後半のベースはアルペジオに、代わりにサブはリードへ、リードはベースへとジョブチェンジ。変化があって楽しめますね。
(5)パン振り分けで疑似リバーブ
前半のサブと後半のベース(アルペジオ)に実装。空間が広がった気がします。
(6)ドラムをロック調にしてチープ感演出
もともとロック調だったのでそのままで。基本的な8ビートです。
あっぷりへんしょん ~まとめ~
最後にチップチューンの作り方をまとめます。Chipのための4つのTips
《チップチューンを作るための6つのTips》を検証してみて、大事なのは以下の4つであると感得しました。(2)ノートを縮めて疑似ディレイ
(3)高速アルペジオで疑似和音
(4)ときにはベースに別の役割を
(5)パン振り分けで疑似リバーブ
事前準備(初回のみ)
- ピコピコ音源を入手する
- 音色を調整する
チューンアップ方法
- ノートを縮めて疑似ディレイ
- 高速アルペジオで疑似和音
- 音色の役割を交替させる
- パン振り分けで疑似リバーブ
チップチューンをチューンするためのチップ…とお後がよろしすぎる!