あいかわらず世のため人のために奔走しているしんぼる会(会員1名)ですが、ちょっとシンボル界に小石を投じてみようと思います。
われらしんぼる会が次に狙っているのは区章だ。
都道府県や市町村の統廃合によりシンボルが増えるかどうかはハンドリングしにくいが、政令指定都市が増えて区が設立されるというのは予想できるんじゃないか、という甘い読みが根拠である。
さて、どの市のどこの区をチョイスするかはあとに回すとして、まず区章が最近みてきた都道府県章と違うのか、追ってみよう。
僕の地元、天白区を擁する名古屋市だ。
Q. では名古屋市はぜんぶで何区あるでしょう?
正解:16区
これからは「名古屋16区」をスタンダードな呼称にしていきたい。
Q. 16区すべて云えますか?
正解は…この記事読んでるうちに判明するでしょう。
どうしても思い付かないラスト1区が意外と隣町だったりする。あるある。
Q. それぞれの区の位置関係は?
正解はこれ↓
じゃあ最後に、16区の区章をそれぞれ知っていますか?
シンプルなものが多く、シンボル研究にはもってこいの区章が多いので、名古屋市民に限らず、市区町村章ファンの皆様も必見だ。
Q.それぞれの区章と区名を結びつけなさい
正解はこちらからPDFがダウンロードできます
・基本的に頭文字系
・発展・融和はテッパンだが、幸運・情熱は都道府県章にないコンセプト
・植物を模るシンボルは多いが、区の木・花は使用されていない(そもそも名産は取り上げられない傾向にある)
・相変わらず「飛鳥」の人気は高い
・個人的に「名古屋IC」を盛り込んだ名東区の発想が好き
という特徴があり、根本的に都道府県章や市町村章と大きく違うことはない。
ただ、名古屋市の区章たちが市区町村章を語る上でお手本的なサンプルたちであることはお分かりいただけたと思う。
ということで、このお手本を鑑みて、新しい区章を考えてみたい。
次に政令指定都市になりうるのはどこだろうか。
調べたところ、水戸市、宇都宮市、金沢市、姫路市…と名だたる地区が名乗りを上げているようだ。
ただ、どうせ区章を作るならよく知っていている市で、肌で風土を感じられる場所がいい。
すると、候補地の中に「岐阜市」を発見した。
これはいい。岐阜市は隣町だ。岐阜にしよう。
各務原市や羽島市と合併して初めてクリアになる。
ただ、産業廃棄物の不法投棄などで、合議が難航しているようだ。
んー、さすがにしんぼる会もそこまでケアはしてあげられない。
でも、近い将来実現するかもしれない。
ってことで、強引に進める。立ち止まったら飽きちゃうから。
で、何区にしよう?
これもしんぼる会だけじゃ決めかねるなあと攻めあぐねていたら、勝手に予想しているサイトがあったので案を拝借。
で、そうなった場合。羽島区は現羽島市の、各務原区は現各務原市の市章を転用されかねない。
だから北区・南区の区章を思案してみようという結論に行きつく。
北区・南区は色んな政令指定都市に存在するがゆえに、しんぼる会らしさをアピールしやすい格好の題材じゃないか。
我ながらピックアップのセンスに惚れぼれしちゃう。
それは「北区」と「南区」の関係にも同じことが云えるのではないだろうか。
というワケで作ったシンボル。NORTHを逆さにすると、SOUTHになるアンビグラム。
↑こっちがNORTHで、
↓こっちがSOUTH。
連続回転させると、こんな塩梅。
ロゴにはいいが、区章には不向きか。
ごらん、好奇心が悪さをしても先人の知恵が道を正してくれるでしょ、というのを体を張って示してみた。
じゃあ、こんなのはどうだろう。90°回転で、NとSが表現できるシンボル。
先人の教えに倣いつつ、しんぼる会の発想をプラスだ。
例えば、北区(N)は山々に囲まれた緑色に。
南区(S)は洗練された市街地と長良川を水色で、なんてのはいかが?
頬杖ついて、うっとりしたくなっちゃう。
果たして僕の渾身の作は、しんぼる会らしさを表現できたのだろうか。
▼名古屋市の区について、一問一答
東京23区、大阪24区はなんとなく耳にしたことがある。この画像作成作業がパズルみたいで楽しかった。
▼名古屋市の16区章
意外と全部眺めたことがなかったので、ここいらでさらっておくことにしよう。そしてシンボルの成り立ちを総括すると
・発展・融和はテッパンだが、幸運・情熱は都道府県章にないコンセプト
・植物を模るシンボルは多いが、区の木・花は使用されていない(そもそも名産は取り上げられない傾向にある)
・相変わらず「飛鳥」の人気は高い
・個人的に「名古屋IC」を盛り込んだ名東区の発想が好き
という特徴があり、根本的に都道府県章や市町村章と大きく違うことはない。
▼どの市の区章をターゲットにするか
冒頭でも述べたが、新しい区章を考えるためには新しい政令指定都市を考えなければならない。▼何区のシンボルを画策するか
岐阜市だけでは現時点で人口が40万人程度で、政令指定都市の条件となる50万人には満たない。▼北区と南区は表裏一体の関係である
僕は秀逸なシンボルとして「ウロボロス」を賛美している。ウロボロスは南北は対称でもあり一体でもあることを教えてくれる。
↓こっちがSOUTH。
▼他の北区・南区のシンボルと比較する
現在の全政令指定都市(20都市)で北区と南区をともに擁しているのは8都市ある。現存する北区・南区のシンボルマークたちと見比べてみよう。
比較しているうちに、名古屋市の区章の完成度が思った以上に高いことに感心してしまった。
その証拠に名古屋市のホームページでは各区のシンボルマークを前面に押し出してるし。
そして、しんぼる会が作った区章は色が淡すぎる気がした。
いずれにせよ、たとえ岐阜市がダメでも北区・南区シンボルが他でも活躍できる将来性はある。もうちょっと濃いめにすれば。
浜松とか区章を設定してない(?)みたいだしね。
方向性はぶれてないだろうか。
「シンボルの成り立ちを体系的に捉え、未来のシンボル創造に寄与すること」
うむ。重要な文節が欠落していることに気づく。
なので、やや軌道修正。
「シンボルの成り立ちを体系的に捉え、 大きなお世話なんだけど、未来のシンボル創造に寄与すること」
これだ。しっくりくる。
これを総じて「小さなお世話」と呼ぼう。
さて、今回の件で、気になったことがある
それは「シンボル」の定義だ。
ロゴとシンボルの違いは?紋章とは?アイコンって何?
ヘタをしたら「しんぼる会」の名が覆りかねない。
しんぼる会が「小さなお世話」をするなわばりにマーキングしとかなければ。
あ、「マーク」も、か。