こんな方にオススメの記事
もはや何のためのトレーニングか意識することは当たり前の時代。
この混沌とした世の中において、もっと大局的な視点でトレーニングを意識しなければ生き残れません。
なんと大ゲサな?
そう、大胆に意識することが大切なのですッ!
意識性の原則
今回はトレーニングの5原則、第3弾。
毎度ご覧いただいている方は何度もすみません。
「意識性の原則」を説明するためには、トレーニングの5原則は避けてとおれないので、まずはそこから。
トレーニングの5原則とは
トレーニングの5原則とは、トレーニングの効果を最大限に引き出すための原則。
過去に個別性の原則と漸進性の原則について書かいたので、その流れで今回はその中から「意識性の原則」をピックアップします。
意識性の原則とは
意識性の原則は簡単に説明すると
- 運動の目的・意味をよく理解すること
- トレーニング時にどこ(心肺や筋力等)に効いているのか意識すること
ランナーにとっての意識性
では、ランナーにとっては具体的にどんなことを意識すればいいのでしょうか。
初心者ランナー
まだ走り始めたばかりのランナーにおすすめしたいのは
人はよくも悪くも慣れ(馴れ)ます。
慣れは習慣化という側面もありますが、馴れにはマンネリ化という意味があります。
マンネリ解消のために、たまにいつもと違う道を走ってみることで
- こんなところに神社がある
- 新しいお店ができたな
- ここに抜け道が!
そして、次に何が見つかるかワクワクするサイクルができれば勝ったも同然。
ランニングが日々のイベントになります。
最高なのは、実際にその見つけたポイントにランニングで訪れたり、実際に家族や友人を連れていくこと。
「いいところ知ってるじゃーん」
「え、こんなところまで走りに来たの?」
冒険心を意識することで、周囲からも評価されるという副産物も得られます。
サブ4を狙うランナー
レースでタイムを狙う場合、そのトレーニングが何のための練習かを意識しましょう。
意識しておかないと「毎日30分ジョギングする」というような変化のないメニューに終始してしまい、「なんか全然速くならない」という状態に陥ってしまいます。
ダイエットのためならそれでも構いませんが、ある程度タイムを狙うのであれば、その練習が
- フォームを見直すためなのか
- スピードを養うためなのか
- 持久力を養うためなのか
- 休息をとるためなのか
例えば、ジョグひとつとっても目的が変われば意識することは変わります。
- 回復のためなら、血流を促進するよう接地を意識する
- 点検のためなら、少しダイナミックに体を動かして痛むところがないか確認する
- 脂肪燃焼のためなら、ゆっくり長くフォームを維持する
- フォーム改善のためなら、肩や腿の使い方、骨盤の傾き、ピッチ/ストライド等を変えてラクな態勢を探す
何のためにトレーニングをするか、そのトレーニングは効いたのか、効果測定しましょう。
根本的な意識
何を今さら!と思うかもしれません。
確かに、無意識にトレーニングすることのほうが少ないかもしれません。
しかし、トレーニング以外に大切なことも意識できているでしょうか?
むしろ大事なのはここからです。
普段の生活
トレーニングに対する意識はランニング以外の活動でもできます。
たとえば。
- 掃除機かけるとき、腰を落としてハムを起動する
- 洗車するとき、ダイナミックに肩甲骨を使う
- 公園で遊ぶとき、鉄棒で懸垂をする
これらを意識するだけで、淡々と過ごしていた日常生活に彩りが生まれます。
意識性の原則は偉大です。
今後のランニング生活の布石になるので、精神を研ぎ澄ませておきましょう。
普段の姿勢
ランニングフォームは普段の姿勢にかなり影響をうけます。
ふだん猫背なのに、走るときだけ急に「背筋のばせ!」といわれても「あれ?背筋ピンってどうだっけ?」となります。
ふだん、ランニングしている時間は数十分から数時間だとすると、他事をしている姿勢のほうが圧倒的に長いからです。
- 歩く姿勢
- 立つ姿勢
- 座る姿勢
その逆もまた然り。
せめて食事の時の姿勢は正しましょうか!
食事はその人の本性が丸裸になるとも云いますからね^^;
私ほ30年以上、生粋の猫背でしたが、ランニングのおかげでだいぶ猫背がマシになりました。
そして肩こりに悩まされることもほとんどなくなったのです。
意識性の原理はふだんの生活をもレベルアップさせてくれるのです。
普段の自分
ランニングを意識する生活を始めると、次第に食事や睡眠にも意識がいくことになるでしょう。
そして周りからの目も変わります。
前掲のとおり
- 家事をこなし
- 背筋を伸ばして
- 良いものを食べる
という生活をしていると、ランニング以外にもメリットは波及していきます。
すべてはランニングにつながっているという意識を持てるようになると、生活にもプラスのリズムが生まれるようになるのです。
最終的には無意識の境地へ
大事なのは、最終的に
実際やってみるとわかりますが、意識することを意識してると頭をつねにフル回転させることになります。
疲れるし、ぎこちないし、覚えてられない。
ランニングフォームを正すときに、たとえば
- お腹を上げて
- 骨盤はやや前傾
- 腕は後ろに引いて
- 腿は着地時に上げる
- 接地は一直線上に
- ピッチは180~190spm
- 自転車を漕ぐように屈伸運動
と、いろいろ意識したとします。
でも、こんなに一気にぜんぶ直せませんよね。
どれか意識するとどれかおそろかになってしまいます。
なので、まずひとつずつ(多くても3つ!)無意識的にできるようにまで繰り返すことが、意識することの目指すところです。
自然に楽しむ
ランニングを楽しむことも同じです。
意識的に楽しもうと不自然になるし、ぎこちなくなります。
振り返ってみると、実際は時間を忘れてあっという間だったというときこそが一番幸せだったりします。
本当に楽しいときって楽しいことすら自覚できない瞬間のことをいうんですよね。
無意識まで昇華しちゃいましょう!
そして次の意識へ
無意識へ昇華すべき理由は
たくさん意識してるとできないけど、少しでも無意識でできるようになると、脳内に余裕が出てきます。
そうなったときが、浮上していた次の課題へ着手するチャンスです。
先ほどの例でいくと、
- お腹を上げて
- 骨盤はやや前傾
- 腕は後ろに引いて
が無意識的にできるようになったら、次に
- 腿は着地時に上げる
- 接地は一直線上に
- ピッチは180~190spm
を試してみる ──
という感じで。
もはや、ランニングに限ったことではありませんが。
意識は知識から
人は知らないことは意識できません。
言語化して初めて意識できるようになります。
たとえば「VDOT」という言葉を知ってるか、知っていないかで、ひとつひとつのトレーニングに対する意識が大きく変わってくると思います。
知っていれば、どれくらいのペースで走ればレベルアップに最適かが目安としてわかります。
でも知らないとずーっとゆるーい負荷のまま練習してしまう。
ヘタしたら「インターバル走って何それ?美味しいの?」という状態になりかねません。
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もし、今ここで「やべっ、ついてけねェ」と思った方は、この辺の記事を読んでみてください。
どうでしょう。
自分が興味ないことを語ってるブログも読者登録しておくといいかもしれませんw
書籍から学ぶ
Webで調べているとどうしても関心事にばかりに知識が偏ってしまいます。
なので、いろんな側面からランニングを知りたい方は書籍から吸収するのがいいです。
たとえば。
毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! 月間たった80㎞で2時間46分! 超効率的トレーニング法 (SB新書)
- 作者:吉岡 利貢
- 発売日: 2011/09/16
- メディア: 新書
書籍なら偏りなく網羅的に、しかも(出版社という)第三者にしっかり精査された知識が学べます。
あっぷりへんしょん ~大切な5つのポイント~
まとめると大事なポイントは以下の5つのです。
- 意識するために知識を仕入れる
- 無意識になるまで意識的に繰り返す
- マンネリ防止へ意図的に変化を加える
- すべてはランニングに繋がる意識を持つ
- ランニングだけに偏らないように意識する
これだけで、トレーニングの効果はあがり、生活の幅も広がるでしょう。
次回はさらにこの意識とのシナジー(相乗効果)が期待できる
- 反復性の原理
- 全面性の原理
についてお話しする予定です。
今回ばらまいた伏線を回収しますので、乞うご期待!