先日のVO2maxの記事の中で、スプリント・インターバル・トレーニング(以下、SIT)がマラソン向きだと知りました。
そこで、今朝ためしに実践してみたところ、めっちゃ市民ランナー向けのトレーニングだと感じたので、報告させてください。
被験者の基本スペック
さっそくご報告したいところですが、その前に被験者(わたし)の基本スペックをのせておきます。
年齢 35歳(♂)
職業 システムエンジニア
所在 岐阜県大垣市
ランニング歴 3年
ハーフマラソンPB 1:43'26"
フルマラソンPB 4:24'30"
※PB=パーソナルベスト、自己ベストのことです
ランニングレベルは中庸といったところでしょうか。
そんな市民ランナーがSITに挑むとどうなるか、参考になれば幸いです。
計画
はじめにSITの内容をおさらいしておきましょう。
・(30秒 全力スプリント+4~5分 休止)×4~6回
・それを週4回
※全力スプリントで尽き果てるまで力を出しきるのがポイント
※転ばないように注意
いま全力でスプリントするとしたら、きっとVO2maxを測定したときのスピード4'00"/kmよりもはやく走ることになります。
30秒間なので、さらに早いスピードが出せるかもしれません。3'30"/kmくらいでしょうか。
一方の休止については、完全に立ち止まってもいいし、呼吸が整えられるペースでのジョグをしてもいいそうです。
全力ダッシュがどれだけの負荷になるかわかりませんが、ひとまず軽いジョグで休止することにしてみます。
休止ジョグのペースは、例のVO2max判定表の回復ペース=5'43"/kmを目安にします。
(30秒ダッシュ+4分ジョグ)×5セット
のつもりですので、トータル22分30秒。
仮にダッシュのペースを3'30"/km、ジョグのペースを5'43"/kmとするなら、走行距離はだいたい4.2kmくらいになる計算です。
▲というのを、Spread Sheetで計算しました
距離や時間だけみると特別なかんじはしませんが、より密度が濃いトレーニングであることの裏がえしなんだとおもいます。
油断は禁物。気をひき締めてまいりましょう。
実践
ステージ
実践のステージは近所の堤防です。
歩行者専用の道があるのでそこで走ってみます。
走る場所を選ばないのがSITのいいところですね。
ランニングウォッチで手動ラップを取得する
はじめてランニングウォッチ(Garmin 230J)で手動でラップタイムを測りました。
本来、ラップというのは400mトラックを1周、2周...と走るときに1周分のタイムを測るためにつかいますが、今回は各インターバルを1ラップとして記録しました。
- lap1. 30秒 ダッシュ
- lap2. 4分 ジョグ
- lap3. 30秒 ダッシュ
- lap4. 4分 ジョグ
:
というようにです。
記録開始はいつもどおりにアクティビティをスタートします。
区切りの時間がおとずれたタイミングで…
Garmin 230Jの場合は、戻る(矢印)ボタンを押すことでラップが切れます。
結果
所感と注意点
予想どおり25分弱で4.2km、かなり濃厚な時間となりました。
ただ30秒という時間はあっという間にすぎてしまうので、ダッシュし始めに温存しようと卑しくかんがえてはいけません。
最初から全力でのぞまないと、最後まで力を使いきることができなくなります。
1セット目は限界まで出しつくすことに失敗しましたが、それでも4セット目以降のダッシュはかなり疲弊しました。
ダッシュのあともすぐにジョグに切り替えれず、歩いて呼吸を整えたりしていましたが、特に問題なくトレーニングはクロージングをむかえました。
ラップタイム
はじめての手動ラップに挑戦した結果、タイムはこのように記録されました。
▲Garmin Connectアプリのキャプチャ
ペース
最速が2分台前半だせたのは意外でしたね。
▲RunkeeperのGPSが作動しなかったので、ペースもGarmin Connect頼み
心拍数
もちろんMi band 3も装着し、心拍数も計測しました。
もちろん運動強度は90%超ですが、ビルドアップやウェーブ走で追い込むときよりは心拍が上がらなかったのが意外でした。
これもSITのなせる業なんでしょうか。
効果は?
心肺機能がレベルアップしたかどうかは、効果検証をしてみないとわかりませんが、筋肉は応えてるような気がしています。
つい先ほど夜の筋トレタイムを終えたばかりですが、臀部からハムストリングスにかけてちゃんと筋肉痛になっていました。
すくなからずSITの負荷が筋肉を破壊してくれたんだととらえています。
SITが市民ランナーに向いてる3つの理由
はじめてのSITを経験して、すごく市民ランナーフレンドリーなトレーニングだとかんじたので、書き記しておきます。
(1)タイム計測だけでできる
正確な距離が必要なわけではないので、専用の競技用トラックがなくても、そのへんの道端でできます。
VO2maxを測るときは、正確な距離がわからず、Garmin 230J とRunkeeperから概算で計算しました。
その点、SITはタイムだけ測れればいい。
最悪、ストップウォッチさえ持っていればいいんです。
これは市民ランナーにはありがたいですね。
(2)汗をかかない(かきにくい)
最近また冷えこむようになり、今朝の大垣市の気温は6℃だったというのもありましたが、これだけ出しきったのに不思議と汗がふき出してきませんでした。
汗をかかない=朝シャワーが省ける(または、短時間ですむ)というメリットがあります。
これも朝いそがしい市民ランナーにはありがたいことです。
この時期でも10kmのビルドアップやウェーブを走れば、後半は汗をたれ流してるので、短期間にスパッとケリがつくSITは汗をながす暇さえあたえないのかもしれませんね。
現に心拍も限界値までは上がっていなかったので。
(3)時間の節約になる
今朝すこし寝坊してしまいましたが、7時過ぎからでもじゅうぶんトレーニングできました。
もし、これが10kmのスポット練習だと45分くらいは時間が拘束されてしまいます。
でも、SITならトータルで25分弱なので、トレーニング時間が単純に半分になります。
これも、朝いそがしい市民ランナーには大変ありがたいことですよね?
あっぷりへんしょん
これで本当にタイムが伸びるなら、SITほど市民ランナーに向いてるトレーニングはないんじゃないかと買いかぶっちゃいそうなくらいです。
まだ1回のトレーニングではなんとも云えないのですが、週2~3回ほどやってみて、2週間後にVO2maxを測ることで効果検証するつもりです。
このSITがSHITにならないことを祈って…!
最期までご高覧いただき、ありがとうございました!