今回は満を持しての上石津ジョギングに臨みます。
ターゲットは「善性寺」。
景観遺産としても申し分なさそうだし、片道がちょうど10kmというのもポイント。
その顛末はいかに ──
上石津地域までのみちのり
大垣市は飛び地で、上石津地域と大垣地域は養老町をへだてて位置している。
▲左下が上石津地域(大垣市)でまん中が大垣地域(大垣市)。ちなみに右の小さな飛び地は墨俣地域(大垣市)である。
上石津地域までのみちのりは遠くないはずだったが、意外と“険しい”みちのりであった。
というのも、上石津地区につながる養老町の道路(県道227号)には、歩道がなく ──
日曜日の早朝とはいえ、クルマとすれ違うときは、田んぼや草むらによけたり、クルマに気をつかわせたりしてしまうのだ。
これはよくない。
上石津ランの洗礼だろうか。
上石津町、つまり大垣市に再度はいるわけである。
が、この堤防沿いも歩道がない。
危険だ。
しかし、ほどなくして、堤防からすこし逸れた位置に側道をみつけた。
これはいい。
上石津ランの計らいだろう。
これは、余談というか、結果的にたんなる道草だが ──
名神高速道路をくぐり、牧田川沿いの堤防を西にしばらく走ったところに「広瀬橋」という橋がある。
目的地につながるルートではないにもかかわらず、なぜか渡りたい衝動にかられ、つい橋をわたってしまった。
自宅から走ってこれる場所に、こんな雄大な自然が横たわっていることに、感服してしまう。
飛び地とはいえ、同じ市内の誇りだ。
わたりきったあとに橋を引き返して、あらためて目的地をめざす。
▲ちなみに、善性寺につづく街道には常夜燈がならんでおり「上石津町牧田地域の常夜燈群」として、別で景観遺産として認定されています
#64 善性寺の全景
すこし寄り道をしてしまったが、自宅からちょうど11km走ったところに『善性寺』の立て看板をみつけた。
この先にみえる竹林がその景観遺産を引き立て役をかって出てている。
竹林越しにたたずむ山門をみて、思った。
── 竹林は、ズルい。
その、竹林をぬけると山門と鐘堂がお出迎え。
逆光でもその輪郭から威厳はじゅうぶんに伝わってくる。
山門
本堂
鐘堂
御手洗と物置
旧瓦とムクゲ
そして、南側からみわたせる全景が景観遺産である。
なまこ壁や石垣とバックにそびえる南宮山とのコントラストがまさしく景観とよぶにふさわしい。
「景観遺産」のシンボルとはひさしぶりのご対面である。
山門からふりかえって拝める竹林も、またよい。
天然のアプローチである。
ここには、ふとジョギングに来たことさえ、失念させてしまうような充実感がある。
が、別れを惜しみつつも、このアプローチをあとにしよう。
最後にふりかえって、また、想う。
── 竹林は、ズルい。
あっぷりへんしょん ~今後は上石津町も守備範囲へ~
景観遺産ジョギングをはじめた頃(1年前)は、敬遠していた上石津地域へのジョギング。
でもいつしか走れる距離がのびてきて、往復20kmも走れれば、上石津までもじゅうぶん足がとどくことに気づいた。
はじめて上石津入りしてみたが、養老山麓や牧田川にかこまれた、自然豊かな地域であることが、よくわかった。
大垣地域から上石津地域のあいだにある、養老町をぬける道には歩道がないので、なかなか足しげく通えないなァとおもっていたら、復路によさげな道を発見した。
農道である。
主幹道路ではなく、脇の農道をゆくのだ。
これはいい。安全だ。
上石津地域はその恵まれた自然のおかげで、その自然そのものを景観遺産としたり、自然を祭る寺院を景観遺産にしたり、と景観遺産が点在している。
いままで敬遠していたが、今回の訪問で上石津地域も射程距離にいれることが認識できた。
これは大きな収穫である。
これからもランニング距離をのばしながら、あらたな景観遺産を詣でていきたい。