ライティングには心理学の知識も必要だということなので、実家にねむっていた心理学(というより心理術)の本を引っぱりだしてきて読んでみました。
どうぞ。
「ひとたらし」のブラック心理術
一時期はやった内藤誼人著の“ひとたらし”シリーズ第一作目。
「人たらし」のブラック心理術―初対面で100%好感を持たせる方法
- 作者: 内藤誼人
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2005/09
- メディア: 単行本
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人を動かすライティングには、人を説得して納得してもらう術を心得ていなければならない。
そこで、本書から“説得”にまつわる以下のテクニックを3つご紹介したい。
・レッテル法
・壊れたレコード戦術
・事前謝礼法
レッテル法
「◯◯しろ!」と言うのではなく、「キミは◯◯の人間」というレッテルを貼るだけでいいのだ。上手にレッテルを貼ってあげると、部下のほうも、「なるほど、自分はそういう人間なんだ」と納得してくれ、結果として、その通りのふるまいをしてくれるようになる。
とある学校でゴミ捨てにかんする実験がおこなわれた。
どのクラスも、実験を開始する前には、ゴミをきちんとゴミ箱に捨てるのは約20%である。
ところが、「みんなキレイ好きな人たち」というレッテルを貼って話しかけるようにしたところ、なんと80%以上の子どもたちが、きちんとゴミを捨てるようになったのだ。
先生がゴミを捨てるようにと説得した場合では、45%ほどの子どもしかゴミをきちんと捨てるようにならなかった
これは意外とみんな自然につかえてるような気もする。
レッテル法では、そういう押しつけがましさを巧妙に隠すことができ、下の人間もそれを受け入れやすいわけである。
壊れたレコード戦術
「寝る前に、おもちゃはきちんと片づけないとダメよ」
「どうして?」
「片づけなきゃダメなの」
「このまま出しておいたら、明日もすぐ遊べるのに」
「きちんと片づけましょうね」
「…はぁい、わかりました」このように同じセリフをうんざりするほどくり返すのが、〝壊れたレコード戦術〟である。
この戦術がすごいのは、
理屈などなくとも、人を説得することはできる
という点である。
子ども相手でなくとも、うんざりするほどリピートされると「そういうものなのか」「しかたがないか」としぶしぶ納得してくれるかもしれない。
渋々だけど。
事前謝礼法
これは読んで字のごとく
「事前に謝礼する」というテクニック
である。
相手に謝礼するのなら、相手が行動をおこす「前」のほうがいい。どうせ謝礼を渡すのなら、前もってあげてしまったほうが、説得のしやすさも違ってくるし、相手のやる気も違ってくるのだ。
ここでも謝礼を事前にわたすか、事後でわたすかの実験結果がのっていて、前者が78%の効果があったのに対して、後者は66%だったようだ。
著者いわく、このテクニックには相手を信頼してるんだよというアピールができるために納得してもらいやすいとのことだが、僕はもうひとつの側面もあるとおもう。
謝礼を受けとってしまったからにはやらねば ── という〝借りがある〟感覚である。
いずれにしたも、人を動かすことに有効であることにはかわりないかもしれないが。
あっぷりへんしょん ~心理術はさりげなく採り入れたい~
ここでネタばらしをしてしまってるので、僕が
「いつも読んでいただき、本当にありがとうございます」
「皆さんは本当に良い読者ですよね」
「この壺いかがですか?買ってください。買わないとダメなんです。」
とたたみかけたところで、まったく効力を発揮しないだろう。
こういうのは、さりげなく小出しにしていかないとね。
何せ「ブラック心理術」なので。