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おつまみ一行レシピ―〓(きき)酒師がつくる (vela BOOKS)
- 作者: やまはたのりこ
- 出版社/メーカー: 東京地図出版
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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▼作曲の1行レシピ
これを作曲に応用すると、たとえば ──
「通奏低音をベースにしたハーモニックマイナースケールをチャーチオルガンで演奏する」
てな塩梅になるだろうか。
1行のレシピにうまくMTRを盛り込められればしめたものである。
【Rhythm】通奏低音
【Melody】ハーモニックマイナースケール
【Tone】チャーチオルガン
フレームワークのお家芸「バランス良く偏りなく」が実現できるはずだから。
▼フゲッタとは
今回チャレンジしたのは《かえるのフゲッタ》である。
「フゲッタ」とは、イタリア語で「小さなフーガ」の意味で、必ずしもフーガの形式を満たさないが、フーガ調の小曲たちを総じて称するらしい。
まともな教育を受けていない愚生としては、「フーガっぽい曲」を表現するのに都合のよい言い回しなのである。
先人の作品では、やはりJ.S.バッハのものが著名だ。
また、もう一つ教養のなさが露呈してしまうのだが、「フゲッタ」はどことなく料理名っぽい。『バジルと豆乳のフゲッタ』なんて云われれば、思わずイタリアン?と勘違いしてしまいそうなくらい。
だから『フゲッタの1行レシピ』というのはしっくりくる。そんな安直な発想から今回のタイトルは生まれた。
…できれば愚生の悪ふざけを呪わないでほしい。
▼あっぷりへんしょん ~シンプルとアジャイルは違う~
この「1行レシピ」は《フレームワーク作曲法》の究極的な考え方かもしれぬ。
フレームワークでバランスよく要旨を盛り込めていれば、1行でコンセプトは十分伝わるからだ。
ただ、シンプルだからと云って「アジャイル」かと云うと、そうは問屋が卸さない。
確かに発信する方はシンプルでアジャイルかもしれないが、受け手にはまさしく「行間」に見え隠れする情報を感得するための知識やスキルが求められる。
そして、所詮はおつまみレベルであり、「とりあえず」的な作品になりがちなことも念頭に置いといたほうがいい。
つまり1行レシピは手順を詳らかにするよりも、要旨を説くことに向いているということである。
なんだか身も蓋もない結論になってしまったことをお許しいただきたい。
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