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補給食入門!まず「マルトデキストリン」より始めよ

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こんな方にオススメの記事
  • 長時間走っているとお腹がすく

  • マラソンやLSDに何か持って行けばいいの?

  • え?マルトデキ…何だって?


  • 直近3回の33km走では、補給食を検証しながら走りました。


    その結果が下記。

    回数 ペース x 補給 結果 33kmタイム
    第1回 Mペース x BCAA 30kmで撃沈、残り3km歩き+JOG 2:50'39
    第2回 Eペース x マルトデキストリン 33km継続できた 2:56'22
    第3回 Mペース x マルトデキストリン 33km継続できた 2:37'07


    第1回目は筋力不足ではなく「腹減った…」という、いわゆるハンガーノックにより挫けてしまいました。

    BCAAでは空腹は満たせなかったのです。


    続く第2回・3回はマルトデキストリンを携行したところ、エネルギー切れにならず、最後まで走りきれたので、こちらが正解だったと結論づけています。

    詳しく解説しましょう。



    エネルギー切れ問題

    腹が減っては戦はできぬ」といういいますが、まさにそのとおりで、腹が減っては走ることさえできなくなります。


    経験則ですが、120分くらいなら無補給で耐えられます。

    が、2時間以上走り続けるとなるとお腹が空くのです。


    私がはじめてハンガーノックを味わったのも25kmにチャレンジしたLSDでした。


    でも、おにぎりでも持って走ればいいのかというとそういうわけにもいきません。

    当たり前ですが、重いし消化にも良くない。


    じゃあ何を持って走ればいいのか。

    アミノ酸より糖質

    最初の33kmで失速したときは、アミノ酸(特にBCAA)による筋分解の抑止に期待して、アミノバイタルを携行していました。


    しかし、現実は違いました。

    筋分解ではなく、エネルギー切れが襲いかかってきたのです。


    しまった──


    筋分解は防げても、そもそも筋肉を動かす源(つまり糖質)が枯渇してしまっては元も子もないのです。

    BCAAじゃ空腹は満たせないのです。


    ハンガーノックは恐ろしい。

    力が出なさすぎて、手足が震えてきます。


    アンパンマンのカバお君の気持ちですね。

    マルトデキストリンとは

    そんなハンガーノックを打ちのめしてくれるアンパンマン的な存在が「マルトデキストリン」です。


    マルトデキストリンは砂糖の仲間で、ランナーのエネルギー源になります。


    くわしくはググってほしいですが、ざっくりメリットをあげると下記のとおり。

    • 消化に良く、即効性があり
    • 甘すぎないため、大量に摂取できて
    • カロリーが多いため、エネルギー源になる


    前述の「腹減ったァーーー」という状況を打開してくれる栄養素なのです。

    BCAAの罠

    ランニングでは、上達していく過程でどうしてもBCAAのほうが先に目につきます。


    経験上、ランニングをはじめた頃は短い距離でも筋肉痛になっていたので「筋肉痛抑制のためにBCAAを摂る」というのが出会いになりがちだからと察します。

    一方、マルトデキストリンはお腹が空くくらい長時間・長距離を走らないと必要にかられないので、それなりに成熟したランナーでないと出逢いません。

    よって、BCAAに比べると信頼関係はうすいのです。


    なので、より親しんできたBCAAを補給食に選んでしまうというのはごく自然な流れだとおもいます。

    携帯しやすそうなパッケージだし。


    でも、BCAAをとってもぜんぜん空腹は満たされないんですよね。

    ちゃんと糖質(=マルトデキストリン)を補給しなくては。


    これは盲点でした。

    いつ・どれくらい摂ればいいの?

    では、マルトデキストリンはどうやって摂取するのがいいのか。

    摂取量

    目安となる摂取量は「体重1kgあたり0.6g」と云われています。

    たとえば

    • 体重50kgの人は30g
    • 体重60kgの人は36g
    • 体重70kgの人は42g

    ── という感じです


    マラソン用の補給食は一般的に30g~40g程度のマルトデキストリンが配合されているので、ざっくり1本分という計算で良いでしょう。

    吸収・持続時間

    • 吸収時間 即時
    • 持続時間 約1時間

    「のど渇いた」と感じた時点ですでに脱水症状だというのと同じで、「腹減ったァーーー」という時点では、もうすでにエネルギー切れ状態です。


    マルトデキストリンは即効性がありますが、空腹を感じる前に補給しておきましょう。

    走り始めてから1時間ごとに必要量(体重60kgの人は36g)が目安です。

    30kmを走る例

    来る2/16に「庄内緑地ロングディスタンス(30kmの部)」に出場するので、その補給イメージを考えます。

    マルトデキストリン

    摂取量と持続時間を考慮すると、1時間ごとに1本という感覚で摂取でいいとおもっています。


    たとえば、30kmを3時間で走るなら

    • 10km地点で1本目
    • 20km地点で2本目

    という感じです。


    3時間を2時間半で走るペースなら

    • 12km地点で1本目
    • 24km地点で2本目

    ですね。


    あとは、上記に加えてBCAAを投入します。

    BCAAへの応用

    ついでにいうと、BCAAは

    • 摂取量 体重1kgあたり0.1g(体重50kgで5g)
    • 吸収時間 30分
    • 持続時間 約2時間

    といわれています。

    30kmの目標は2時間22分22秒なので、スタート時にアミノショットを1本(BCAA 3.6g)飲む予定です。

    30分後に効きはじめ、2時間持続するので、目標タイム通りなら間に合うはず!という算段です。


    補給食の特徴さえ理解してしまえば、補給タイミングを考えるのって面白いですよね?

    シーン別に使えるマルトデキストリン

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    最後に、私のマルトデキストリン歴からおすすめの補給食を紹介したいとおもいます!

    ジョギング・LSDに

    ゆっくり噛みながら走れるペースの場合は、食べごたえのある準固形の補給食がいいです。

    コストも高くないのでおすすめです。

    ロング走

    長距離を走る場合は、キャップ付きで小分けにしながら飲めるタイプがいいですね。

    明治 ザバス ピットイン エネルギージェル 栄養ドリンク風味 69g×8個

    明治 ザバス ピットイン エネルギージェル 栄養ドリンク風味 69g×8個

    • 発売日: 2014/09/08
    • メディア: ヘルスケア&ケア用品

    手がかじかんで開けられなくなることを防ぐために、先にキャップは開栓しておきましょう。


    ピットインジェルは軽くて持ち運びやすいのですが、コスパ重視していきたければ、イオンのトップバリュや各ドラッグストアのPBなんかでもOKです。

    重いけど大容量で、しかもお安い!

    レース

    スピード重視でサッと飲みきりたいランナーはマグオンがおすすめです。

    マルトデキストリンと併せてミネラルやカフェインも配合されてるので、脚攣り防止や覚醒効果が期待できます。

    あっぷりへんしょん ~まず「マルトデキストリン」より始めよ~

    ハンガーノックに打ち克つには、BCAAではなくまずマルトデキストリンから始めてみましょう。


    いろんな形のマルトデキストリンがあるので、自分の走り方にあったタイプをチョイスしてみてください。

    今まで以上に長く走れることに驚きますよ。


    私はまだやったことありませんが、Amazonなんかの通販サイトでは「水飴」としてもマルトデキストリンが販売されています。


    粉末状のBCAAやクエン酸等と混ぜて、カスタマイズし、オリジナル補給食を作ることもできますよ!