ぼくの音楽ライフを語るうえで、Mr.Children(ミスチル)は切ってもきれない縁にある。
はじめて買ったCDはミスチルの『名もなき詩』だったし、ギターをはじめたきっかけは『花 ~memento mori~』だった。
1983年生れのぼくにとっては『名もなき詩』(1996年)がまさに青春ドンピシャの世代なのである。
けど、そのまま時代はビジュアル系全盛期に突入し、その流れでぼくはHM/HRの世界をさまようことになり、10代後半以降はJ-POPと疎遠な関係になっていった。
ふりかえると、最後に買ったミスチルのシングルは『終わりなき旅』(1999年)。
それからミスチルとは20年ちかく距離をおいて生活をいとなんでいたことになる。
このままミスチルとの関係はうすれ、気をぬけば思い出すことさえなくなってしまうのか。
しかし、ラブストーリーは突然おとずれる。
先日、妻の兄(つまり義兄)とBOOK・OFFを徘徊していたときに、J-POPの棚から2枚のアルバムがぼくを呼ぶ声がしたのだ。
この2枚が。
▲MICRO / MACRO
そのときは直感的な体験だったが、今おもえばセレンディピディとはこのことだったんじゃないか。
帰ってプレイヤーにかけてみると
箒星、HANABI、くるみ、Sign、しるし、youthful days、エソラ…
怒濤のメロディ、歌詞の応酬である。
何がすごいって、この20年ちかくもの間、一切おとろえることのないそのクオリティと桜井和寿氏の才能が、とにかくすごいのである。
ぼくの中では、
TOMMPROW NEVER NOWS、シーソーゲーム、名もなき詩…
あたりの時代が、ミスチルが隆盛をきわめた時期だと思っていた。
でも、ちがった。
彼らはあのクオリティを維持しつづけ、ファンを一層拡大して成長していた。
いや、ぼくが「成長」とかいうこと自体、おこがましいくらい。
それからぼくらは20年間の空白を埋めるかのように愛し合った。
毎晩、毎朝。
なんなら、今や妻のほうがハマっている。
おかげでもう家族全員で『エソラ』を歌えるほどに。
もし、ミスチルから離れて久しい諸兄諸姉がいらっしゃったら、これを機にきいてみてほしい。
彼らは日本の宝です ──
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