とつぜんですが、問題です。
- 一万円紙幣のサイズ(縦×横)は何mmでしょうか?
- 一万円紙幣の重さは何グラムでしょうか?
- 五千円札のサイズは何ミリでしょうか?
- 千円札は?
川村元気 著『億男』
- 作者: 川村元気
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2014/10/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (33件) を見る
川村元気著の『億男(おくおとこ)』をよんだ。
職場の元先輩で独立・起業し、いまや億を稼ぐようになった、まさに億男から3年ほど前にさずかった本である。
どのような意図でぼくにゆずってくれたのかは不明だが、ようやく読むことができた。
で、読みおわった率直な感想だが、
── 金は魔物である
そのひとことに尽きる。
以前、橘玲の『マネーロンダリング』を読んだときも同じような印象をうけたのを鮮明におぼえている。
お金はひとを幸せにもするし、不幸のドン底にもつき落とす。
お金がないゆえの不幸ではなく、ありすぎるゆえの不幸である。
だれもがお金持ちを夢見て生きているのに、いざなったら不幸になるなんて矛盾してやしないか。
『億男』も『マネーロンダリング』も結局はフィクションなので、これはもう億万長者になって体験してみるしかない。
『億男』では億万長者になるためのヒントが随所にちりばめられていたので、すこしだけ紹介したい。
お金はお金が好きな人のところに集まる
「お金のことばかり考えていると卑しい」「お金では買えない幸せがある」
大人たちにそう教えられ、お金に興味がないことのほうが美徳として育ってきた気がする。
たしかにお金で幸せは買えないかもしれない。
しかし、すくなくとも自由を手にいれることはできる。
「お金は鋳造された自由である。」
とは、ドストエフスキーの言葉である。
自由になりたいなら自由になれるだけのお金が手元にあるといい。
ではどの程度の“自由”がほしいのか?
「お金は、具体的な夢を好みます。ぼんやりとした夢に、お金は近づいてきません」
これは登場人物のひとり、千住のセリフである。
遊んで暮らしたい、大きな家がほしい、好きな食事を好きなだけ食べたい、朝好きな時間におきて好きなだけ働いて寝る etc.
いろんな自由が描ける。
ただそれぞれの自由を手にするために、どれだけのお金が必要かはあまり描かれない。
本当に手にする人と、そうでない人の差はやはり、そこなんだとおもう。
スタートラインが違う。
具体的なお金を声高に叫ぶのは恥ずかしいことじゃない。
お金が好きだ!と素直になること。そして、お金に興味をもち、お金のことをもっともっと調べて詳しくなること。
そのために冒頭に出した問題がある。
これは、おなじく登場人物の九十九(つくも)が主人公の一男に問うた質問でもある。
君は一万円札の大きさを知ってるかい?
重さは何グラムか知ってるかい?
どれも調べればすぐ分かることだよ。調べなくても、定規をもってサイズを測り、秤をもって重さを量ることなど五分もあれば済むことだ。
(中略)
つまるところ、君はお金が好きじゃないんだ。
九十九は一男を追いつめる。
そして、最後に福沢諭吉先生の名言でたたみかける。
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」の続きを知ってるか、と。
賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるによりてできるものなり
お金持ちになりたけりゃ、お金のことを勉強しなければならないのである。
あっぷりへんしょん ~冒頭の問題の答え~
- 一万円札の大きさ:縦76mm・横160mm
- 一万円札の重さ:1g
- 五千円札の大きさ:縦76mm・横156mm
- 千円札の大きさ:縦76mm・横150mm
紙幣は縦の長さがすべて同じなのである。