結局「安定の最大手」という結論になります。
どうぞ。
書いて生きていくために必要なこと
上阪徹氏の『書いて生きていく プロ文章論』を読んで、実際に“書いて生きていく”とはどういうことなのか、興味がわいた。
なので、サクッとしらべてみた。
もちろん、サクッと理解できるほどかんたんな分野ではないのだが、プロ文章家(たとえばセールスコピーライター)になるためのロードマップがしるされたWebサイトがいくつか見つかったので、気になってメモってしまった。
各サイトにしるされていたのは、おおむね以下のとおりである。
(1)ライティングの知識を吸収する
コピーライティング、マーケティング、心理学を網羅的に吸収するために、本を読んだり先生に習ったりする
(2)ライティングの訓練をする
お手本の写経やブログ執筆をしたり、書いた文章を添削してもらったりする
(3)文章で実績をつくる
クラウドソーシングサービスで収入を得たり、他人の執筆を手伝ったり代筆したりして報酬を得る
(4)お金になる仕事をする
仕事を受注して納品していく
形からはいって満足しがちな僕は(1)から順にやっていくと、本を読んでおしまいになりそうだったので、すこし背伸びをして(3)からはじめることにしてみた。
クラウドソーシングで執筆してみる、というチャレンジである。
さて、どのサービスのお世話になろうか?
サグーライティング
クラウドソーシングの中でもライティングに特化したサイト。
文字単価が他のサービスより高めという噂だったのでいきなり飛びついた。
プラチナライターに昇格するといちだんと稼ぎやすくなると前評判は上々。
しかし、待ちかまえていた現実はいささか厳しいのであった。
まず会員登録して驚いたことに、ライティング案件がぜんぜんないのだ。
僕がログインしたときには20件。
しかも、美容、ファッション、健康、医療等、書ける気がしないテーマばかり。
中には女性ライター限定というような案件まで。
いきなり出鼻をくじかれた印象である。
べつのサービスへ移ろう。
Sinobiライティング
次にライティング専門のサービスに登録。
サグーライティングとまったく一緒ではないが、執筆テーマはほぼ同じ印象。
キーワード別に検索はしやすいが、それでも美容や健康系の案件が多数をしめる。
今や脱毛やエステ、風俗の知識が重宝される時代なのか。
案件数はサグーライティングより多いものの、同じクライアントがテーマをすこしひねって別案件として募集していたり、アダルト系のテーマが多かったりと、これといって食指がうごく案件にはめぐり会えなかった。
いきなり仕事を選ぶ立場にないのはわかっていたが、こうもハードルが高いとは。
はっきり云って、ナメてました。すんません。
ランサーズ
こうなったらライティング専門サイトじゃなくたっていい。
困ったときの最大手、ランサーズに頼ろう。
先の2サービスでは気にならなかったが、ま ずランサーズにログインして感じたのは、スマホサイトがあること。
これが非常によかった。
スマホでのブラウジングが格段に楽で、案件を探しやすいのである。
この時代、モバイルに最適化していることは、ユーザにこれほどまでに好印象をもたらすとは。
そんなおもてなしに気を良くした僕は、おもしろそうな案件を次から次へと見つけては、お気に入り登録していく。
さすが大手。
サグーよりもシノビよりも、ジャンルの幅が広い。
ある程度目星をつけたところで、はじめての案件をきめる。
まずは、書きやすそうな分野で
・POSシステムについて
・作曲について
という案件に手をつけることにした。
書いてみた所感
「POSシステムについて」は文字数以外にこれといった制限がなかったので、いつもブログを書くがごとく「導入する3つのメリット」というような記事を投稿した。
一方の「作曲について」は、キーワードに「中田ヤスタカ」を入れねばならなかったので、簡単に中田氏の曲を聴いたり経歴をしらべたりしながら、持てる作曲の知識を総動員してかいてみた。
この「書くために知らないことを調べてから書く」というのは、新感覚である。
案件はそれぞれ、500文字 150円、800文字 300円。
文字単価にすると、0.3円、0.375円。
けっして高くはないが、べつに他のサービスとくらべて安いということもない。
むしろ案件をえらべるという点では、自由度は高いとおもう。
さすが大手。
執筆にかかった時間は、2本で合計で30分くらい。
つまり時給900円くらいの仕事である。
これで“書いて生きていく”ということにはなりそうもないが、職業文章家へのステップアップのひとつとしては貴重な体験であった。
何せブログは自分で好き勝手に企画して、書くだけというわりと一方的な行為であるのに対して、ライティングはクライアント(お客さん)からの要望をもらってそれに応えるというスタンスにかわる。
そういうインタラクティブな環境というのが、新鮮なのだ。
ちなみに、承認されたかどうかはまだ現時点ではわからないので、結果が出たらまたご報告します。
あっぷりへんしょん ~クラウドソーシングだけでは食っていけないが、ステップアップには最適~
素人には相手のもとめる記事を書くというチャンスはなかなかない。
けれど、クラウドソーシングはその疑似体験をさせてくれる良い“場”だとおもう。
大人向けの「キッザニア」みたいなものである。
それだけで食っていくには非効率だけど、本当にライターになったときに、この経験は役に立つんじゃないだろうか。
自分の得意分野を探すうえでも役立ちそうだったので、自分がどんな分野でならライティングできるか、もうすこしウデ試ししてみたい。
もしライターとしてのステップアップをお考えのかた、得意分野をお探しのかたは、ぜひ「ランサーズ」をどうぞ。