▲要するに、ダジャレです
いつもこの時期になるとはじまる恒例のミッションがある。
年賀状向けのおりがみだ。
来年の干支は「酉(とり)」。
鳥か、うーん、なに作ろう。
すなおにニワトリを折ってもいいが、ひねりが足らない。
どうせつくるならカッコいいのがいい。
イヌワシなんかどうだ。
クレバーでかつスマートな出で立ちだろう。
これをおりがみで…
ん?
ワシをおりがみで?
いや、ワシなら和紙でしょ。
ということで、鷲を和紙で折ることにきめた。
鷲の折りかた
ただ、鷲ってどうやって折ったらいいのか。
僕の持っているおりがみ本には「鷲」の折りかたなんて載っていない。
でも、僕にまったく不安はなかった。
これがあるからだ。
https://www.youtube.com/watch?v=SVs2y3etuWE
いまの時代にいきててよかった。
YouTubeである。
もちろん、鷲にかぎらずいろんなおりがみが紹介されている。
いまや、憂うことなく誰でもどこでもおりがみができる世の中なのだ。
ユビキタス・オリガミの到来である。
和紙の調達
さて、折りかたはわかった。
じゃあ、和紙は?
というと、手もとにないので調達しにいかねばなるまい。
どこで?
ここはあえてアナログにさがそう。
タウンページで「紙(和紙)」を検索すると ──
「小川紙店」しかヒットしなかった!
大丈夫か、大垣市!
けど、小川紙店に一縷ののぞみを託す!
もちろん場所だってあえて地図でさがす。
本町の…2の72…というと ──
▲このへんかな?
おおがきマラソンのスタート地点のすぐ近くのようだ。
そうそう、マラソンの疲れをほぐすべく、チャリでむかおう。
そのほうが愉しそうだし、なんとなく。
そして、待ちうけていたのは ──
▲粋な店構え
そうそう、こういう店をさがしていたんです。
中にはいっても期待をうらぎらない、まさしく「紙店」の名に恥じぬ品揃え。
紙の類いがところせましと面をつらねており、初見では“どこに何があるかわからなさ”に圧倒されてしまう。
「和紙のおりがみありますか?」
とたずねると、
「こちらと…ちょっと離れてるんですけど、こちらにもありますので。」
量販店のように、商品の陳列はカテゴライズされていない。
でも。
「これは1色しか入ってないんですけど、裏は、ほら、こんな色になってます」
「袋あけて感触たしかめてもらってもいいですよ」
云々。
量販店ではうけられないおもてなしに与れる。
いいよね、こういう雰囲気。
そこで、実際にいくつか手触りをたしかめさせてもらった結果、「手染 小紋」のおりがみで折ることにした。
鷲を。
あとは、折るのみ!!
鷲を!
和紙の鷲
で、いきなり完成形をお披露目するが、どうだろう。
新春をことほぐにふさわしい出で立ちではないだろうか。
勇ましい。
いまや年に一度の行事ではあるが、折るたびに「おりがみ」は日本の宝だとしみじみ想うわけである。
これのどれかが年賀状に採用される予定です。