「大きなお世話を小さなお世話に」がモットーの当ブログだが、今回「うまくやらないと大きなお世話になっちゃうよ」という事態にみまわれたので、戒めとしてさらしておきたい。
■きっかけは「ないものは創ろう」
舞台はわが家。
あいかわらず「はたらく自動車」がすきな息子。
機関車や恐竜、ブロックにパズル等々、いろんなものに関心が散漫になりつつあるものの、はたらく自動車への愛は一貫している。
その意思は見倣いたいものである。
さて、はたらく自動車の中で、今回スポットをあてるのは「クレーン車」である。
トーマスでいうところの
クランキーだ。
妻は
世界遺産に登録された長崎造船所のクレーンをみて、ひとこと「クランキーだ!」と云っていた。
明治日本の産業革命遺産 長崎「三菱長崎造船所(ジャイアント・カンチレバ-クレーン)」
妻もそんな調子だが、当の息子はそこら辺のヒモをひろっては、肩車を要求し、くれーんしゃ!となりきっている。
おかげでぼくの首回りがすり傷やら腫れやらで年甲斐もなく、生傷がたえない。
たしかにわが家にはクレーン車の玩具がない。ないから、当人がなりきっているのだろう。
これはいかん。
ないものは創ろう。さもないと、僕の躰がズタボロになりかねん。
ここいらで、遊べるクレーン車をつくって、自らをいたわることにした。
(この時点では、まさかこの発想が波乱を巻き起こすことになるとは誰も知るよしもなかったのである…)
■マグネットクレーン車の作り方
このクレーン車に限ったことではないが、たいして凝ったつくりではない。
さらっと流していこう。
準備するもの ・牛乳パック
・ミニマグネット
・ビニールテープ
・ビニタイ(モール)
▼一応、このミニマグネットが今回の主役
作り方(3 STEP) (1)牛乳パックを切り出し、マグネットを設置する
(2)
マスキングテープで巻いていく
(3)壊れたショベルカーにビニタイで結びつけて完成
むかし作った牛乳パック新幹線にもマグネットを装着すればこのとおり。
── というのを夜な夜な作って、寝た。
そして、翌朝。
ぼくが出かけたあとに息子が起きてきたので、ここからは妻談であるが ──
息子がクレーン車を目にするやいなや、
「うわあああああああん」
と泣き出したらしい。
よくよく聞いてみると、どうやら
「自分の意に反して、ショベルカーに新機能が追加アップデートされている!」
という嘆きであったようだ ──
なんたる「大きなお世話」。
ぼくが帰宅するころには、妻の説得もあり、すでにほとぼりが冷めていたようだが、妻と息子にしたら大きなお世話どころか、余計なお世話に映ったにちがいない。
ぼくは二人に対し、「この事態を真摯にうけとめ、再発防止に努めます」と深く頭を下げざるをえなかった。
■あっぷりへんしょん ~小さなお世話はニーズありき~
その後はよろこんでクレーン車で遊んでおり、ぼくもクレーンの一部として酷使されることもなく、結果オーライだったものの、プロセスの不備は看過できない。
きっとどこかに慢心があったのだろう。
頼まれてもいないのに、「創ってやろう」という傲りが。
むかし、自分で偉そうに云ってたじゃないか。
── 大きなお世話はシーズありき、小さなお世話はニーズありきである、と。
今回はその「市場をリサーチし、利用者のニーズをとらえきれなかったこと」が反省点である。
だからこういうのに色を塗りたくなっても↓
勝手に塗ってはいけないのである。
いやはや、まったく「
育児は育『自』」だと、あらためて襟をただすことになった日常のひとコマであった。
追伸:ミニマグネットのことをアピールしそこなったが、工作がより楽しくなる素材なので、ぜひ有効活用してください