無性に本屋に行きたくなるときがあるだろう。
そんな瞬間がぼくには今日おとずれた。
別に目的はない。ただひたすら本棚の間を練り歩いては、立ち読みしまくるのだ。
二時間くらい。
行くなら大きい本屋がいい。
でも大垣にある大きい本屋はよく知らない。
たぶん一番は『喜久屋書店』だ。きっとね。
あまりこの辺じゃ馴染みのない本屋さん。なんせ「喜久屋書店」は兵庫県発。
なぜ大垣の地に降りたったのか不明だが、少なくともぼくはそこが一番好き。
刺激のシャワーを浴びてきたので、冷めやらぬうちにしたためておく。
今一番ホットなのは「中山道」。大垣にも第五十六次の赤坂宿がある。
お気に入りの妻籠や馬籠も中山道の宿場。いつか宿場から宿場まで歩いてみたい。
ゆくゆくは中山道六十九次を制覇だ!なんて。ま、いいか。妄想するのはタダだし。
その暁には町並のスケッチを挿し絵にしてエッセイでも書こう。
タイトルは伊藤洋志氏の著書に倣って「マチナミをあるく」だ。
ありきたりな熟語でもカタカナにすると新鮮だから。
女子に混じって立ち読みというのがやや引目を感じてしまうが、挫けてはいけない。
折り紙のときもそうだった。
ぼくは素人のくせに素人なりのこだわりってのがあり、一枚の紙で作りたいと常々思っている。
別の紙から切って貼りつけるみたいなことはしたくない。
「これ、ぜんぶ一枚の紙でできてるんだよ」というストーリー性に美学を感じるから。
折り紙のときもそうだった。
いけないのは、ルールを縛ると可能性が狭まっちゃうと考えること。
現実はむしろ逆である。
ルールを作ることによってアイデアは生まれるのだ!って思わされた作品がこれ↓
CITYという章に、カードではなく紙を蛇腹状にした作品が載っていた。
一枚の紙というルールから逸脱せず、むしろ可能性が広がるアイデアだ。
これで町並をポップアップにしたら面白いかもしれない。
フレームワークは料理との相性もいい。
肉・野菜・出汁というフレームを組み合わせて、「肉じゃが」「カレー」「ミネストローネ」なんかが作れる。
料理は音楽との相性もいいようだ。ほれ。
『EQ・レシピ』『コンプ・レシピ』
▼マチナミをあるく
工場フェチとか廃墟フェチとか世の中には色々いるだろう。ぼくは「古い町並み」フェチだ。▼ポップアップ×TOWN
ポップアップカードは概して手芸コーナーに設けられている。『ポップアップ・クラフト』
▼編曲レシピ
「フレームワーク作曲法」という持論がある。肉・野菜・出汁というフレームを組み合わせて、「肉じゃが」「カレー」「ミネストローネ」なんかが作れる。
フレームワークも堅苦しい表現を改めて「編曲レシピ」とでも謳おうかし。
レシピにするなら「作曲カフェ」もいい。こんなカフェに似合うBGMの作り方、とか。
▼仕事するように遊べ
「仕事するように遊べ」は『新しい「男」のルール』の帯に掲げられていたフレーズだ。──趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わりに、人生を揺るがすような出会いも発見もない。 真の達成感や充実感は、多大なリスクと危機感を伴った作業の中にあり、常に失意や絶望と隣り合わせに存在している。 つまり、それらはわたしたちの「仕事」の中にしかない。
その言葉を真に受け、「やっぱり所詮趣味なのね」と半ば諦めかけていたが、「趣味も本気でやりゃあいいのね」と一念発起させられたトリガーフレーズになった。
そうね。マチナミ巡りもポップアップクラフトも編曲レシピだって本気でやりゃあ人生が揺らぐことだろう。
本気でやれば、ね。
そこで目にしたのは『どっとこどうぶつえん』!
これ、ぼくがほしい!
でもなぜゆえ絵本に?ドットと幼児に関係性が?
抽象思考を鍛えるため?
そうか、むしろ具体化する力のほうか。
というか、ぼくにも描けそう!なんてナメた直観まで湧いてきやがる。
▼親子deドットバトル
帰り際、吸い込まれるように絵本コーナーへ。帰ってさっそく挑戦。ほ、ほら…!
ちゃんと息子は空気よんでくれて、「ぞーたん」「ぱんぱん」って云ってくれたよ。
もしやこれはWin-Winではあるまいか。父親のドット力養成に寄与し、息子の読解力を向上させるから。
にしても、このドット感。ポップアップカードに向いてる。
あ、干支とか良さそう!それを年賀状にしたり…
と妄想は尽きない。
▼あっぷりへんしょん ~ネタわずらいは書店で治癒する~
結局立ち読みしただけだったんだけど、単なるネタわずらいだもの。そりゃ、そうか。おかけで延命させてもらった気分だ。良しとしよう。