penのバックナンバー(11/1号)で「nendo」の特集を読んだ。
岐阜駅周辺で(たぶん)最大級の書店『自由書房EX』 - あっぷりノート
pen 11/1号との出逢い。
本誌では、佐藤オオキ氏の生い立ちからnendoの成り立ち、仕事場やスタッフ紹介、直近のプロジェクトや対談など、いろんな角度から佐藤氏やnendoに迫っていて、ぼくみたいにnendoや佐藤オオキ氏をよく知らないという人にはうってつけの入門書だった。
しかし、やっぱり肝はデザインプロダクツ!
penではnendoの主要作100点を「やっぱりいいよね!傑作デザイン100」というコーナーで解説している 。
その中からぼくが「イイネ!」って思った7作品を、以下に抜粋して紹介(勝手にその発想法を命名してみた)。
pen 11/1号との出逢い。
本誌では、佐藤オオキ氏の生い立ちからnendoの成り立ち、仕事場やスタッフ紹介、直近のプロジェクトや対談など、いろんな角度から佐藤氏やnendoに迫っていて、ぼくみたいにnendoや佐藤オオキ氏をよく知らないという人にはうってつけの入門書だった。
(1)裏と表
上に乗るとクッション、下にもぐると小屋。上下で用途が変わる食器。骨の外側をくるむとボールに変化するペット用品。
head or tails / 2013
プロダクト名が示すとおり、すべての表裏は一体である。
モノの裏側を表として使ってみたり、内側を外面に使ってみたりすることで、本質が浮き彫りになったりする。
ユニバーサルデザインとは何ぞやというのを考えさせられる作品。
実際に音が出るともっと面白いかもしれない。
たとえば「文具を食らう」というコンセプトを設定すると、鉛筆に扮したチョコレートの削り粉を食べたり、いろんな色の絵の具を味わうという発想が生まれてくる。
今回は「スイーツ×文房具」の組合せだったが、無限の可能性をはらむ発想法だと思う。
ぼくがいちばん好きなやつだ。
これまたぼくの好きなシリーズ。
語源や由来をたどると、そのモノの特徴だけをデフォルメしやすくなる。その結果、意外とユニークな形状になったりして面白い。
pen
Web
2013 | nendo
nendoの作品集。
そして佐藤オオキ氏の思考法についてはきっと書籍のほうが詳しく載ってるはず↓
書籍
(2)立体の平面化
「雑誌の付録として面白いものを」という思いが3Dであるはずの積み木を2Dにさせた。
たいらな積み木 / 2013
もともと三次元で遊ぶモノを二次元でも遊べるように工夫。
これはpen誌のために特別に作製されたため、nendoのWebサイトにも掲載されていない貴重なプロダクト。
一見なんの変鉄もない図形だが、使い方を知って個人的にはもっとも「あっ! 」と思わされた作品である。
(3)コストのスリム化
予算が厳しかったため、キャンバス地の200mロールでファサードやインテリアを覆った。
canvas / 2003
街中の大がかりな広告・パッケージを拝むと「軍資金がたくさんあるからできたんでしょ」とどこか冷たく見てしまう自分がいる。
しかし、コイツはそんな視点を真っ向からねじ伏せに来た。
コストを極限まで削るとデザインもシンプルになるという良いお手本だ。
まさに「機能美」を体現している作品。
必要な1つの機能だけを徹底的に追求すると洗練された美しさだけが残る。
(4)徹底的にミニマム
ティッシュを火山に見立てたディスペンサー。
kazan / 2004
Amulleで実際に「すげぇ!」って感動してたら実は nendoの作品だったってのもあり、なんだか愛着がわいています。
(5)視覚と聴覚
醤油、塩、胡椒のための容器。注ぎ口の”口”の形がそれぞれ調味料を表している。
talking / 2007
(6)新しい意味付け
カカオの分量が異なるチョコレートの色鉛筆を自分で削ってスイーツを仕上げる。
chocolate-pencils / 2007
chocolate-paint / 2013
(7)語源への回帰
昔は「pygg」と呼ばれる赤い粘土の素焼きのボトルに小銭をためる習慣があり、そこから「pig」に転じてブタの貯金箱になったという説がある。
pyggy-bank / 2010
マウスをネズミに見立て、尻尾のUSBをPC本体に挿すとワイヤレスマウスのレシーバーになる。
Elecom / 2011
▼まだまだあるよ
nendoの作品はもちろんpenで100作品を拝んでもよし、Webサイトで全作品をチェックしてもよし。nendoの作品集。
ぼくはデザイナーではないが、この発想をデザインに限らず何かのヒントにさせてもらえたらと思う。