ゲームオーバー曲について想いを巡らせていました。
葬送曲や受難曲のイメージはバロック。
鎮魂歌の金字塔と云えばモツレク。
中でも《Lacrimosa》の雰囲気はドクトク。
というわけで《ToppleDown》の編曲プランは、「デモ版の骨子を踏襲しつつ、バロック音楽のイメージで、なおかつ《Lacrimosa》の雰囲気を醸し出す」という風にします。
ToppleDown(デモ版)
Lacrimosa
▼ゲームオーバー曲の構成
曲の構成は《つづきから/FF7》に倣って。
つづきから:ファイナルファンタジー7 - YouTube
前半部は無念の感情を押し出して、後半部はモチーフの繰り返しで再チャレンジを促します。
ちなみに、拍子は変わらずの「7/4」でいく予定です。
時代背景とか地域性とかお手本とか、いろいろ気を遣わねばならないところがたくさんありますが、その中で唯一自己を貫きたいと思ったのが「7拍子」です。
2拍子ですら神への冒涜と排斥された中世で、7拍子なんてのは邪道中の邪道かもしれませんが、この「こだわり」に賛同してくれる方が現れれば新しい道が開拓されるってもんです。
そうやってパトロンを増やしてきたのがプログレですもんね。
▼バロック調の演出
曲作りの参考までにバロック音楽の特徴をいくつか挙げておくことにします。
【Melody】
・バロック期より前は「ドソ」で終わっていたが、バロック以降は例外なく「ドミソ」
・3度の音を半音下げるマイナー(短調)の響きに分かれるのもバロック期から
・トレモロや跳躍音程、半音階の多用などにより喜怒哀楽を表すようになった
【Tone】
・バロック期はピッチカートをはじめ、重音奏法や特殊な調弦法(スコルダトゥーラ)などの様々な演奏方法が編み出された時期でもあった
・当時新しい楽器だったクラリネットはほとんど曲に使われることがなかった
・高踏的なグレゴリオ聖歌に代えて、庶民的な讃美歌「コラール」の台頭
・二つの合唱・合奏グループが聖堂空間の両翼から掛け合い応答する「複音響体技法」
・ホルンはバロック期に愛好された狩猟につきものの楽器
【Rythm】
・中世の音楽は6/8などの3拍子系で書かれた。これは三位一体を表すため
・強拍と弱拍に分かれるのはバロック以降
【参考文献】
- 作者: 皆川達夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1972/01
- メディア: 新書
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その他、礒山雅著《バロック音楽》、岡田暁夫著《西洋音楽史》etc.
▼お手本のフレームワーク
鎮魂歌《Lacrimosa》のMTRを書き出します。
【Melody】
調:Dminor
スケール:ハーモニックマイナー
【Tone】
楽器:ホルン、ファゴット、クラリネット、弦楽器、オルガン、聖歌隊(混成四部)
【Rythm】
拍子:12/8
通奏低音:ファゴット、チェロ、オルガンによる一貫した低音部隊
▼どうでもいいこぼれ話
実はネーミングにもこだわってました。