前回の続き。フレームワーク(MTR)にお手本テンプレートを入れまくれば、オリジナリティの光る楽曲ができるはず!と威勢だけ良くても絵に描いたモチになるだけなので、今回はしっかり使い物になるのかを検証しようと思います。
果たして美味しいモチは食べられるのでしょうか…
hoto credit: Caramdir via photopin cc
▼概要
このような内容で進めます。
1.MTRそれぞれに対するお手本を選ぶ
2.コンデンススコアに落とし込む
3.お手本の【メロディ】をとっ払う
4.伴奏に対して「MTR」を修正する
5.完成
以下、具体的に実践していきます。
【Melody】 牧場の少年/FF7
【Tone】 町のテーマ/FF4
【Rythm】 トロイア王国/FF4
▼2.コンデンススコアに落とし込む
「コンデンススコア」を日本語に訳すと「凝縮された楽譜」。オーケストラ譜やバンド・スコアをピアノ譜の形式に編集するようなことを指します。
ピアノで弾くのがもちろん一般的ですが、私はピコピコ音でやっちゃいます。「ピコガエルの唄」と一緒です。パーカッションのリズムとかも損なわれなくて済みますしね。
スコアとして楽譜に落とし込むときは【Melody】のお手本をメインに使います。
なので、今回の場合は、《牧場の少年/FF7》のチップチューンになります。
▼3.お手本の【メロディ】をとっ払う
ただ、メロディラインをミュート(消音)するだけです。
すると、「伴奏」(主旋律のないカラオケバージョンのようなもの)が残ります。
▼4.伴奏に対して「MTR」を修正する
順序はパイオニア企画で反省した通り、
(1)Rythm
(2)Melody
(3)Tone
の順で編集を加えていきます。
R:【リズム】をまず初めに検討する
まず作りたい曲のイメージに合ったリズムに変えておきます。テンポや拍子はもちろん、シャッフルなのか8ビートなのか等をここで決めておきます。お手本のままでよければそれを踏襲すれば良いですし、イメージが湧きにくければ、最初に「どんなジャンルの曲か」っていうのを決めてしまえば思いつきやすいです。
《トロイア王国/FF4》のリズムを借用します。
3拍子の136bpmです。ちょっと軽快なリズムになりましたね。
M:「伴奏」にのせて新しいオリジナルの【メロディ】を付ける
「伴奏」を聴いてるうちに、メロディが舞い降りてくることもあります。コード進行は「G→G7→C→A7→G→Em→Am→D」のままですが、気に食わなければ、コード進行ごと替えてしまってもいいでしょう。今回はスケールやコード進行は変えず、お手本のままの伴奏で、メロディ(主旋律)だけ載せ替えます。相変わらず、《かえるのモチーフ》を応用していきます。ト長調(G)です。
T:ピコピコ音に【音色】を付けていく
楽器編成は、《街のテーマ/FF4》より借用。
主旋律(Lead) :フルート、オーボエ
副旋律(Sub) :ストリングス、ハープ(アルペジオ) リズム:ベース
主旋律・副旋律というような分け方がいいのか、ソプラノ・アルト・テナーのような分け方がいいのかは検討の余地がありそうですが、各パートに楽器を振り分けていけばOKです。
▼5.完成
こうしてできた新曲が、
街のテーマ《Waterllily》
です。
新ジャンル「遺伝子組み換え曲(TransGenetic Music)」の第一弾がめでたく完成しました!
相変わらず8小節のミニマル・ループなので、機会があればExtended版としてバージョンアップを図れたらと企んでおります。