先日作った「お手本リスト」をシチュエーション別に分類してみました。 意外や意外、おもしろ半分で臨んだ作業は、曲づくり戦略にかかわる大切な作業だったのです。
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作業自体はものすごくシンプルで、100行をExcelにビャッと貼り付けてシチュエーション項目を記入してフィルターかけるだけ(下図)。
曲とシーンを妄想しながら分類していく作業がまた楽しいんです。お!この曲こんなシーンにも合いそうだぞ?とか新たな発見もあるし。
自分の私淑する曲たちを、まるでディレクターにでもなったかのように振り分けてくわけですから。思わず「層が厚すぎる!」って笑みがこぼれちゃいます。きっとレアル・マドリードの監督たちもこんな気分なんでしょうね。
で、分類してて気づいた2つのメリットを掲げときましょう。
(1)曲づくりに対する分析ができる(2)参考資料として手引書になる
この2つが今後の曲づくり戦略に欠かせない根拠になるのです。分析が戦略につながるのはサッカーも作曲も同じなんですね。
以下、詳述。
▼曲づくりに対する分析できる
で、先述した通り、曲のカテゴリーというか方向性はある程度偏っていたので、ビジョンはだいたい定まります。
シチュエーション別のカテゴリーはこんな感じ。・MainTheme・Battle・Race・AirShip・Action・ThemeSong
結局ゲーム音楽じゃん。まあ、もともとビジョンは見えていましたが、案の定、あこがれは不変のようです。永遠の14。
で、逆にゲーム音楽として足りないカテゴリーも浮き彫りになります。ダンジョン系や哀とか喜を表現するBGMとか。
分類することで方向性が定まりますし、その方面に対する弱みまで見えてくるんですね。SWOT分析すればもっと面白いかも。
▼参考資料としての使い方
もともと「
お手本にしたい曲100選」のは、引きだしを増やすためでした。
だからアイデアに恵まれないときのために、参考資料として手許に置いとくといいです。
曲を作らねばならない局面で威力を発揮するでしょう。
例えば「バトル曲」を作るんであれば、この分類リストを見て「ああ、Xenobladeがイメージに合うかな」と、すぐ参照できるし、発想のヒントとしても役立てられるのです。
お手本からオリジナルへ消化していく方法については、またチャンスを設けて語りましょう。
(ちなみに現在不足しているダンジョンや切な系はこのメソッドを活用することで補完したいと思ってます。 そのためにはまた、お手本にしたいダンジョン曲を選定しなければなりませんが…)
▼編集後記
分類学という学問がありまして、「分けること」は「分かること」と云います。お手本100選の仕分けは、自分のビジョンを分かつことでもあったような気がします。オファーが来たときの備えとして「ここは補っといたほうがいいな」とか「ここはすぐに応えられるぞ」という戦略の策定につながるんです。
だから何事につけても、まず、お手本リストの分類をしておいて損はないと思います!