あっぷりノート

あっぷりノート

大きなお世話を、小さなお世話に。

ネタが尽きたら、先ずモチーフより始めよ

モチーフはアジャイルの救世主となれるかを証明するために《かえるの合唱》を煮たり焼いたりして食ってみました。

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photo credit: Jenn and Tony Bot via photopin cc
 
 

アジャイルの真骨頂

《作曲者の発想法》において、青島広志氏をして「楽曲の細胞」ともいわしめる「モチーフ」は、すなわちインパクトを与えられる曲の最小単位ともいえるでしょう。

 

私はこの「最小単位」という言葉にピンときました。そう、「アジャイル」です。
最小単位であれば、「最速」が実現できるのではと悟ったのです。

 

ということで、仮説「アジャイル中のアジャイルはモチーフを作ることだ! 」を検証してみます。

 

アジャイル中のアジャイルとして、モチーフ作りをお勧めする理由はいくつかあります。

 

・2小節なのでゴールまでの距離が短い
・2小節とは言え、立派なフレーズには違いないので、MTRで編曲もできる
・2小節でも紡いでいけば、立派な楽節(曲)になる

 

これ、まさしく「ホールケーキを作るのではなく、ショートケーキを作っていって組み合わせる」というアジャイルの考え方を具現化するにふさわしいネタではありませんか!

 

▼ゴールまでの距離が短い

 そもそもシンプルがウリで童謡をサンプルとして取りあげたわけですが、それよりも更にシンプルなのがモチーフだったんです。なんてったって2小節ですから!

 

だからゼロから作曲するにしても、まず2小節、お気に入りのフレーズを作ればいいし、編曲の場合は、印象的なフレーズを2小節分ピックアップすればいいだけです。(不思議なもので、2小節さえできちゃえばあとは流れに任せてできてしまうということもありますが…)

 

2小節なんてスグ!なんですけど、たった2小節でインパクトを与える!っていうのは難しいかもしれません。だから必ずしもインパクトを意識する必要はありません。私は、インパクトが与えられたら儲けものくらいの気持ちで臨んでいます。

 

MTRで編曲できる

 ショートケーキにだっていろんなデコレーションが施せます。それと同じようにモチーフでも、MTRの切り口から多種多様な編曲パターンをお試しできます。

 

つまりトライ&エラーが思う存分楽しめるのです。あるアイディアがよろしくなければ、別の形に変形させればいい。

 

例えば、完成したモチーフを原型として、そこにM(メロディ)のフレームワークで変形させてみます。
スケールを変えてみたり、ハーモニーを増やしてみたり、ダメならR(リズム)を変えて、テンポや拍子をいじってみます。
ダメならまた原型に戻って今度はT(音色)を変えてみる…というように。

 

すぐに方向転換できる身軽さはモチーフ作りのメリットと云えるでしょう。

 

▼繋ぎ合わせれば立派な曲になる

 冒頭の青島氏の定義にしたがうなら、
 

   動機(モチーフ)をつないで4小節にすれば小楽節、さらに繋げて8小節にすれば大楽節になる

 

モチーフも繋げていけば、立派な曲へと成長していくはずです。

 

仮にMTRを使って変奏曲並みに色んなパターンを作ってみると、表情もバラエティ豊かな楽節たちが生まれます。
(変奏曲のフレームワークとして、前述した《きらきら星 変奏曲》が参考になります)

 

▼実際にやってみた

ということで、《ピコガエルの唄》で3つのポイントを試してみました。

 

(1)モチーフをつくる
     《かえるの合唱》でおなじみの、「かえるの唄が♪聞こえてくるよ♪」をモチーフとして拝借しちゃいます。

 
(2)MTRを試してみる
ピコ・ロック[視聴]》もその一つです。MTRで色々かけ合わせてみるといいでしょう。
 
Rythm:拍子を変えてみる [視聴]
 ↑細々と布教につとめている7拍子へ。拍子変えたらメロディも変わっちゃうね
 
Melody:メロディを変えてみる [視聴]
 ↑もっとツブを細かくしてみました
 
Melody:移調してみる [視聴]
 ↑そのまま4度上げてみました
 
Melody:もっと変えてみる [視聴]
 ↑逆にツブを伸ばしてみた
 
Tone:楽器を変えてみる [視聴]
 ↑師と仰げしDreamTheaterにならって楽器編成を変えてみました
 
こんな感じでモチーフのかたまりをたくさん作ってみます。
 
(3)くっつけてみる
一つずつのモチーフをモジュール(部品)とする考え方です。つなげたり入れ替えたりして一番しっくりくるように最適化させればいいと思います。

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↑これ私の作業環境なんですけど、それぞれの四角いボックスがモジュール(モチーフやリズムの類)です。
 
DTMの場合、モジュールにしてしまえば組み換え放題ってのが一目瞭然ですよね。
 
例えば(2)のモチーフを組み換えまくるとこんな感じ[視聴]になります。
 
ただ、(1)で述べたように、往々にして組み合わせの段階でもっと良いアイデアを思いつくこともよくあると思います。メロディが舞い降りてくるパターンです。なので、ここはモチーフを組み合わせるというより、試行錯誤しながらアイデアを降らせるための儀式的としてのぞめば良いでしょう。
 
実際、愚直にやると分かりますが、モチーフばかり繋げてるとしつこい印象を受けます。
モチーフはロゴマークみたいなものですから、執拗にアピールしすぎると成金ぽくてヤらしくなっちゃうんですよね。
 
モチーフと舞い降りてきたメロディをうまくミックスして、自分の志向と嗜好にあった曲に仕上げたいものです。
 

▼まとめ

 以前、「アジャイるためにモジューる」というテーマで書きましたが、モチーフをモジュールとすることで、曲作りのスピードは著しく向上します。

 
モチーフに対して
・2小節に魂をこめる
フレームワークで整える
・つなぎ合わせる
という工夫をほどこすことによって、早い・易い・美味いに寄与できることが分かりました 。
 
ただし成金にならぬよう、モチーフの多用には注意すること。できれば江戸っ子のように裏地に凝るくらい粋な境地をめざしたいものですね。

 

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